大福娘
お名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「テンメェェ銀時ィィ!!いい加減家賃払いやがれェェ!!あとここは定食屋じゃねェっつってんだろォがァァ!昼飯タカりに来るんじゃねェェ!!」
「ウルセェ!クソババア!!たかだか一ヶ月じゃねェか!!もぐもぐ。それになァ俺だって来たくて来てんじゃねェんだよ!!ウチにはもう塩しか残ってねーんだから仕方ねーだろうが!!もぐもぐ。」
「銀さん、そんな言い方は無いでしょ。こうしてありがたくご飯をいただいてるんですから。もぐもぐ。」
「そうアル。もぐもぐ。銀ちゃんがカイショー無しなのがいけないアル。もぐもぐ。おかわりヨロシ?あとタクアンも。」
「クイスギナンダヨテメーハ。ナンバイメダトオモッテルンダヨ。」「5杯目?」「10パイメダヨ。」
食料の尽きてしまった銀時たち万事屋は、スナックお登勢に昼飯をタカりに来ていた。そこにもう一人の来客が。
「ごめんくださーい。」ガラガラ…店の扉を開けるのと同時に、
「一ヶ月じゃねェェェ!!五ヶ月だァァァ!!」
スパァン!!
「うおぁぁぁ!!!」
お登勢は銀時を投げ飛ばした。
「「!?」」
ドガァーン!!
「いつつ…ババア!!いきなり何すんだ!人とぶつかっちまったじゃねーか!!おい、アンタ大丈夫か…?」
「おーい、生きてますかー?」
「ダメだコリャ、気絶してらァ。」
※
「銀ちゃーん、この風呂敷からいい匂いがするネ。開けていいアルか?」
「駄目に決まってんだろーが。コイツの荷物なんだから。クンクン・・・でもいい匂いすんな、甘ぇ匂いだ。よし、こうしよう。まずオメーが風呂敷を開けようとする、それを俺が止めようとしたら偶然風呂敷が開いてしまった。どうだ?」
「さすが銀ちゃん、いい考えアルな!でも私が止める係がいいネ。交代するアル。」
「どっちも駄目に決まってんだろォォ!人の荷物を勝手に開けようとすんじゃねェェ!」
「まったく、どうしようもない連中だねェ。それにしても、この子には悪いことしちまったよ。この子が目ぇ覚ましたらアンタも詫び入れるんだよ!」
「分かってるっての!」
ガヤガヤとした賑やかさに、女は目を覚ました。
「うっ、いつつ…あれ?ここは?」
「おや、目が覚めたかい?」
「あの、ここはいったい…」
「ここはスナックお登勢だよ。さっきはすまなかったねぇ、アタシがこの天パを投げ飛ばした時にアンタとぶつかっちまって。」
お登勢からそう言われて、ようやく先ほどの出来事を思い出した。
「あー、さっきはぶつかっちまって悪かったな。」ポリポリと頭を掻きながら、銀時はバツが悪そうに謝罪した。
「い、いえ、私は平気ですから。お二人ともお気になさらないでください。」
お登勢と銀時はその言葉に安堵のため息をついた。
「それよりアンタ、ウチに用事でもあったのかい?」
「ハイ、実はお隣で大福屋を始めることになりまして。今日は、そのご挨拶に伺いました。名前と言います。」よろしくお願いします、と名前はペコリと頭を下げた。
「それで、お近づきの印に…ってあれ?・・・ない!あれ!?」ワタワタ慌てる名前に神楽が風呂敷を見せた。
「探しもんはコレアルか?」
「そうです!良かった、落としたかと思いました。」
「中身は何アルか?」
「豆大福ですよ。皆さんでどう、「キャッホォォォ!!ありがとネ名前!!」「神楽ちゃん!皆で分けるんだからね!?僕もお腹すいてるんだから!」「オラァガキドモォ!ワタシニモヨコシナ!!」「キャサリン!!テメェも参戦すんのかい!!」
どうぞ、と言い切る前に争奪戦が始まってしまった。その勢いに圧倒されポカンとする名前。
「あー。すまねェな、ウチのガキどもが。腹減ってるみてぇでよ。」
「いえいえ!驚きましたけど、喜んでもらえて良かったです。」
「そっか、俺は坂田銀時。あっちの眼鏡が新八で、チャイナ服が神楽な。ここの2階で万事屋やってっから、何か困ったことがあったら頼ってきな。」
「ハイ、ありがとうございます。」
「じゃあ俺も豆大福が無くなる前に、ご相伴にあずかりますかねェ。」
俺の分ちゃんと残ってんだろうなァ!?と勢いよく争奪戦に参戦した銀時に、この人もきっとお腹がすいてるんだろうな、と思う。
(それにしても2階があったなんて、気付かなかった。)
「名前ーー!この豆大福美味しいアルな!おかわりないの!?」
「ほんと、美味しいですね。なんと言うか、懐かしい味がします。」
「マ、ワルクハナカッタヨ。」
「うん、ほんと美味しいねぇ。豆の塩加減がいい塩梅だよ。酒のアテにもいいんじゃないのかい?」
「テメェ神楽!何個食ったんだオメー!1個しか残ってねーじゃねェか!10個はあっただろ!あ、でもウメェな。」
口々に、美味しいと言ってくれる面々に、頬が緩む名前。
「ふふ、美味しいって言ってもらえて良かったです。本当はスナックお登勢さんに持ってきたものだったので、よければ明日また万事屋さんたちにお持ちしますよ。」
それを聞いた万事屋3人の顔がパアッと明るくなる。
「マジでか!?やったぜ!」
「ホントアルか!?やったネ!」
「やった、明日の食料問題は解決ですね!」
「ええ、もちろんです!たくさん持って行きますよー!」
イエーイ!とハイタッチする万事屋三人を優しく見守る名前にお登勢が声をかけた。
「いいのかい?そんなに甘やかさなくて良いんだよ。」
「はい!あんなに喜んでもらえるなら私も嬉しいですから。それに、あんな育ち盛りのお子さんが二人もいたら大変でしょうし…少しでも力になれたら…って、お登勢さん?何で笑って…」
※
「ギャハハハハ!!新八と神楽が銀時の子どもだってェ!?」「ヨカッタナテンパ!コドモガフタリモデキテ!」
「やめてヨ名前!私、銀ちゃんみたいなモジャモジャの天パじゃないネ!サラサラヘアヨ!!」
「僕が銀さんの子どもって…絶対嫌なんですけど。」
「名前さーん?どこをどう見たら俺にこーんなデカイ子どもがいるように見えるわけ?ああん?」俺はまだピチピチの20代だっつーの!!銀時は額に青筋を浮かべ、足を組み頬杖をつきながら名前にスゴんだ。ブチ切れている銀時の前に立たされている名前は、銀時と目を合わせることが出来ず俯く。
「す、すみません。『ウチのガキどもが』っておっしゃってたものですから、その、勘違いを…」
「へーえ、ふーん、ほーん。そりゃあ何か?俺が悪いってのか?」銀時の青筋がさらに増える。
「ひえっ!い、いえ!そういうつもりでは!」
ワタワタと両手を振る名前に舌打ちをする銀時。
「ったく、だいたい全っ然似てねーだろうが!」
「そうですよね!私も、あんまり似てないなとは思ったんですが、何かご事情があるのかなあ、と。ほら、坂田さん白髪ですし、ご苦労…されたのかな、なんて…その、間違えました。ゴメンナサイ。」銀時の青筋がみるみる増えていくのを見て、名前はようやく失言だったと気が付いた。もはや最後は蚊の鳴くような声である。
「「「「ギャハハハ!!!」」」」
「ウルッセェェェ!!テメェらいつまで笑ってやがんだァァァ!!」
「坂田さんすみません!!失礼なことを!」
「いいですかァ!?銀さんのは白髪じゃなくて、銀髪なの!銀髪!分かる!?」
「ばがりばず。ずびばぜん。(分かります。すみません。)」
銀時は名前の頬っぺたを片手で挟みながら怒鳴る。
「生まれた時からこの色なの!決して、子育てで苦労したからではねーの!お分かり!?」
「ばび、ぎぼにべいじばず。(はい、肝に銘じます。)」
「ったく、分かりゃいーんだよ。」
ヨヨヨ…と涙する名前に呆れる銀時。
(にしてもコイツ、頬っぺためちゃくちゃ柔けーな。)
《モニモニ…》
(さっき食った豆大福みてーな…)
「・・・?あの、坂田さん?」
《モニモニ…》
(うーん…あ、また大福食いたくなってきた…)
「・・・?・・・?」
なかなか頬っぺたから手を離してくれない銀時に困惑する名前。銀時は目を瞑り、顎に反対の手を当てウンウン唸っている。
スパァン!
「イッテェ!!何すんだババア!!」
「いい加減名前から手ェ離しな。困ってるだろ。」
「は?・・・あ、悪ィ。」
「・・・い、いえ。」
「銀ちゃんサイテーネ。」
「銀さんセクハラで訴えられても知りませんからね。」
「アホノサカタ。」
「んだとテメェらァ!!これは断じてセクハラではございませんー!!」・・・セクハラじゃないよね?名前ちゃんは訴えたりしないよね…?と銀時は恐る恐る名前を見る。
(さっきまであんなに怒ってたのに…面白い人。こっちに出てきてからずっと一人だったから、こんなに賑やかなのは久しぶりだな…)
ここは故郷とは全然違う場所なのに、心が温かくなるのは一緒だ。それが、なんだかおかしく感じた。
「・・・ふふ、あはは!」
「え、それは何の笑い…?コイツ一体どうしてやろうか、とかそういう感じの笑い…?」
突然笑い出した名前に銀時の口が引きつる。
「あははは!」
「ちょっとォ!?なァに、この子怖いんだけど!?ホント裁判沙汰とかは銀さん困っちゃうよ!?」
(お隣さんがこんなに楽しい人たちで良かった!おばあちゃん、私ここで頑張っていけそうだよ…!)
ー「坂田さん、明日は何時に伺えばいいですか?」
ー「んー、午前中は依頼があっから、12時で頼むわ。」
ー「分かりました。ふふ!」
ー「ちょっとォ!怖いから急に笑わないでくれる!?」
「ウルセェ!クソババア!!たかだか一ヶ月じゃねェか!!もぐもぐ。それになァ俺だって来たくて来てんじゃねェんだよ!!ウチにはもう塩しか残ってねーんだから仕方ねーだろうが!!もぐもぐ。」
「銀さん、そんな言い方は無いでしょ。こうしてありがたくご飯をいただいてるんですから。もぐもぐ。」
「そうアル。もぐもぐ。銀ちゃんがカイショー無しなのがいけないアル。もぐもぐ。おかわりヨロシ?あとタクアンも。」
「クイスギナンダヨテメーハ。ナンバイメダトオモッテルンダヨ。」「5杯目?」「10パイメダヨ。」
食料の尽きてしまった銀時たち万事屋は、スナックお登勢に昼飯をタカりに来ていた。そこにもう一人の来客が。
「ごめんくださーい。」ガラガラ…店の扉を開けるのと同時に、
「一ヶ月じゃねェェェ!!五ヶ月だァァァ!!」
スパァン!!
「うおぁぁぁ!!!」
お登勢は銀時を投げ飛ばした。
「「!?」」
ドガァーン!!
「いつつ…ババア!!いきなり何すんだ!人とぶつかっちまったじゃねーか!!おい、アンタ大丈夫か…?」
「おーい、生きてますかー?」
「ダメだコリャ、気絶してらァ。」
※
「銀ちゃーん、この風呂敷からいい匂いがするネ。開けていいアルか?」
「駄目に決まってんだろーが。コイツの荷物なんだから。クンクン・・・でもいい匂いすんな、甘ぇ匂いだ。よし、こうしよう。まずオメーが風呂敷を開けようとする、それを俺が止めようとしたら偶然風呂敷が開いてしまった。どうだ?」
「さすが銀ちゃん、いい考えアルな!でも私が止める係がいいネ。交代するアル。」
「どっちも駄目に決まってんだろォォ!人の荷物を勝手に開けようとすんじゃねェェ!」
「まったく、どうしようもない連中だねェ。それにしても、この子には悪いことしちまったよ。この子が目ぇ覚ましたらアンタも詫び入れるんだよ!」
「分かってるっての!」
ガヤガヤとした賑やかさに、女は目を覚ました。
「うっ、いつつ…あれ?ここは?」
「おや、目が覚めたかい?」
「あの、ここはいったい…」
「ここはスナックお登勢だよ。さっきはすまなかったねぇ、アタシがこの天パを投げ飛ばした時にアンタとぶつかっちまって。」
お登勢からそう言われて、ようやく先ほどの出来事を思い出した。
「あー、さっきはぶつかっちまって悪かったな。」ポリポリと頭を掻きながら、銀時はバツが悪そうに謝罪した。
「い、いえ、私は平気ですから。お二人ともお気になさらないでください。」
お登勢と銀時はその言葉に安堵のため息をついた。
「それよりアンタ、ウチに用事でもあったのかい?」
「ハイ、実はお隣で大福屋を始めることになりまして。今日は、そのご挨拶に伺いました。名前と言います。」よろしくお願いします、と名前はペコリと頭を下げた。
「それで、お近づきの印に…ってあれ?・・・ない!あれ!?」ワタワタ慌てる名前に神楽が風呂敷を見せた。
「探しもんはコレアルか?」
「そうです!良かった、落としたかと思いました。」
「中身は何アルか?」
「豆大福ですよ。皆さんでどう、「キャッホォォォ!!ありがとネ名前!!」「神楽ちゃん!皆で分けるんだからね!?僕もお腹すいてるんだから!」「オラァガキドモォ!ワタシニモヨコシナ!!」「キャサリン!!テメェも参戦すんのかい!!」
どうぞ、と言い切る前に争奪戦が始まってしまった。その勢いに圧倒されポカンとする名前。
「あー。すまねェな、ウチのガキどもが。腹減ってるみてぇでよ。」
「いえいえ!驚きましたけど、喜んでもらえて良かったです。」
「そっか、俺は坂田銀時。あっちの眼鏡が新八で、チャイナ服が神楽な。ここの2階で万事屋やってっから、何か困ったことがあったら頼ってきな。」
「ハイ、ありがとうございます。」
「じゃあ俺も豆大福が無くなる前に、ご相伴にあずかりますかねェ。」
俺の分ちゃんと残ってんだろうなァ!?と勢いよく争奪戦に参戦した銀時に、この人もきっとお腹がすいてるんだろうな、と思う。
(それにしても2階があったなんて、気付かなかった。)
「名前ーー!この豆大福美味しいアルな!おかわりないの!?」
「ほんと、美味しいですね。なんと言うか、懐かしい味がします。」
「マ、ワルクハナカッタヨ。」
「うん、ほんと美味しいねぇ。豆の塩加減がいい塩梅だよ。酒のアテにもいいんじゃないのかい?」
「テメェ神楽!何個食ったんだオメー!1個しか残ってねーじゃねェか!10個はあっただろ!あ、でもウメェな。」
口々に、美味しいと言ってくれる面々に、頬が緩む名前。
「ふふ、美味しいって言ってもらえて良かったです。本当はスナックお登勢さんに持ってきたものだったので、よければ明日また万事屋さんたちにお持ちしますよ。」
それを聞いた万事屋3人の顔がパアッと明るくなる。
「マジでか!?やったぜ!」
「ホントアルか!?やったネ!」
「やった、明日の食料問題は解決ですね!」
「ええ、もちろんです!たくさん持って行きますよー!」
イエーイ!とハイタッチする万事屋三人を優しく見守る名前にお登勢が声をかけた。
「いいのかい?そんなに甘やかさなくて良いんだよ。」
「はい!あんなに喜んでもらえるなら私も嬉しいですから。それに、あんな育ち盛りのお子さんが二人もいたら大変でしょうし…少しでも力になれたら…って、お登勢さん?何で笑って…」
※
「ギャハハハハ!!新八と神楽が銀時の子どもだってェ!?」「ヨカッタナテンパ!コドモガフタリモデキテ!」
「やめてヨ名前!私、銀ちゃんみたいなモジャモジャの天パじゃないネ!サラサラヘアヨ!!」
「僕が銀さんの子どもって…絶対嫌なんですけど。」
「名前さーん?どこをどう見たら俺にこーんなデカイ子どもがいるように見えるわけ?ああん?」俺はまだピチピチの20代だっつーの!!銀時は額に青筋を浮かべ、足を組み頬杖をつきながら名前にスゴんだ。ブチ切れている銀時の前に立たされている名前は、銀時と目を合わせることが出来ず俯く。
「す、すみません。『ウチのガキどもが』っておっしゃってたものですから、その、勘違いを…」
「へーえ、ふーん、ほーん。そりゃあ何か?俺が悪いってのか?」銀時の青筋がさらに増える。
「ひえっ!い、いえ!そういうつもりでは!」
ワタワタと両手を振る名前に舌打ちをする銀時。
「ったく、だいたい全っ然似てねーだろうが!」
「そうですよね!私も、あんまり似てないなとは思ったんですが、何かご事情があるのかなあ、と。ほら、坂田さん白髪ですし、ご苦労…されたのかな、なんて…その、間違えました。ゴメンナサイ。」銀時の青筋がみるみる増えていくのを見て、名前はようやく失言だったと気が付いた。もはや最後は蚊の鳴くような声である。
「「「「ギャハハハ!!!」」」」
「ウルッセェェェ!!テメェらいつまで笑ってやがんだァァァ!!」
「坂田さんすみません!!失礼なことを!」
「いいですかァ!?銀さんのは白髪じゃなくて、銀髪なの!銀髪!分かる!?」
「ばがりばず。ずびばぜん。(分かります。すみません。)」
銀時は名前の頬っぺたを片手で挟みながら怒鳴る。
「生まれた時からこの色なの!決して、子育てで苦労したからではねーの!お分かり!?」
「ばび、ぎぼにべいじばず。(はい、肝に銘じます。)」
「ったく、分かりゃいーんだよ。」
ヨヨヨ…と涙する名前に呆れる銀時。
(にしてもコイツ、頬っぺためちゃくちゃ柔けーな。)
《モニモニ…》
(さっき食った豆大福みてーな…)
「・・・?あの、坂田さん?」
《モニモニ…》
(うーん…あ、また大福食いたくなってきた…)
「・・・?・・・?」
なかなか頬っぺたから手を離してくれない銀時に困惑する名前。銀時は目を瞑り、顎に反対の手を当てウンウン唸っている。
スパァン!
「イッテェ!!何すんだババア!!」
「いい加減名前から手ェ離しな。困ってるだろ。」
「は?・・・あ、悪ィ。」
「・・・い、いえ。」
「銀ちゃんサイテーネ。」
「銀さんセクハラで訴えられても知りませんからね。」
「アホノサカタ。」
「んだとテメェらァ!!これは断じてセクハラではございませんー!!」・・・セクハラじゃないよね?名前ちゃんは訴えたりしないよね…?と銀時は恐る恐る名前を見る。
(さっきまであんなに怒ってたのに…面白い人。こっちに出てきてからずっと一人だったから、こんなに賑やかなのは久しぶりだな…)
ここは故郷とは全然違う場所なのに、心が温かくなるのは一緒だ。それが、なんだかおかしく感じた。
「・・・ふふ、あはは!」
「え、それは何の笑い…?コイツ一体どうしてやろうか、とかそういう感じの笑い…?」
突然笑い出した名前に銀時の口が引きつる。
「あははは!」
「ちょっとォ!?なァに、この子怖いんだけど!?ホント裁判沙汰とかは銀さん困っちゃうよ!?」
(お隣さんがこんなに楽しい人たちで良かった!おばあちゃん、私ここで頑張っていけそうだよ…!)
ー「坂田さん、明日は何時に伺えばいいですか?」
ー「んー、午前中は依頼があっから、12時で頼むわ。」
ー「分かりました。ふふ!」
ー「ちょっとォ!怖いから急に笑わないでくれる!?」
1/2ページ