タイトルノック

5.『フェイタルボーイ』

2026/08/19 23:12
自己の存在意義を他人に依存させるな、というのは僕が父親から言外に教わったことの一つだ。自分がどうしようもなく君に狂わされていると認識した時にありありと思い出した。大丈夫だ、大丈夫、僕は、君がいなくても死んだりしない。授業中、そんなことを考えていると君が振り向く。僕はいったいいつから君を見ていたんだ? 君がしかめっ面して口を動かす。『見過ぎだバーカ』。僕の心拍が速くなる。ああ、むしろ君がいる方が僕、——死んじゃうかも。

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