天下統一計画(仮)
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ザビーホテルに全員案内し、各自自由時間となった。
俺も今日はこのままホテルに泊まって羽を伸ばしていいと毛利から許可が出たので、案内された部屋のベランダから月夜を眺めていた。
波の音を聞いていると、なんとなくしんみりしてしまう。
「和海……、今日は元親がいないんだな」
「あ、徳川殿。隣の部屋だったんですね」
突然声を掛けられて一瞬ビビってしまったが、つい立てのお陰で隣の様子は見えない。
今日はこのザビーランドを見つつ、長曾我部と話したいことがあったらしい。
生憎、俺のそばにはいないし、俺経由で長曾我部と会うことは無理だから直接連絡してくれと電話番号を伝えておいた。
すごく意外そうな返事が返ってきたが、深く追求されることは無かった。
その代わり、徳川が天下統一することになったら俺に側近になってほしいと言ってきた。
敵大将を側近になんかできるのかは分からないが、まぁそうなったらそれでも楽しいかもしれない。
もともと天下統一後に日ノ本を長く収めていくことになるのは徳川だから、そんなに悪いようにはされないだろう。
とはいえ、俺は働きたくはないのでやんわりと断っておくことにした。
「はぁー、どうなるにせよ早く平和な世の中になってほしいもんですよ。じゃなきゃ、せっかく作ったザビ―ランドをみんなに楽しんでもらえない」
「この施設は確かに魅力的だ。皆が楽しむためだけの施設、そんなところにいまの世では楽しめないというのは同意だな。
つくづく和海と出会うのが遅かったことが悔やまれる」
「そんなに評価してもらっても、俺からは何も返せませんよ?」
「これだけの施設、未来の可能性を見せてもらえれば十分だ。それに和海とは陣営が違うが、憎しみ合っているわけではない。手を取り合えないわけではないからな」
「未来の可能性か……」
徳川にこう、金色に輝く着物を着てもらってサンバ歌って踊ってもらいたかったな。
いや、なんだろう……ホットリミットな衣装が似合いそうな気もする。
隣でまじめな話しているのに、俺の脳内は雑念に占拠されている。
「とりあえず、ここにいる間は敵対することは無いんでまた夕食時にでも楽しくお喋りしましょう」
「ああ、そうだな。ところで和海、ここには大浴場があると聞いたが一緒にどうだろう」
「遠慮しておきます。一人でゆっくり風呂に入るのが好きなので」
「それは残念だ。先ほど三成にも断られてしまってな……」
明らかにしょんぼりした声だが、男湯に俺は入れないので仕方ないな。
「大浴場だからいつ、だれが入ってもいいんですし偶然一緒に入浴の時間が重なることもあるんじゃないですかね」
「そうだな、偶然なら仕方ないな」
ははは、徳川ってば石田の事好きだね。
これから急いで温泉へ向かうのだろう。せめてここにいる間は穏やかに過ごしてほしいね。
というか、俺は石田と徳川の関係性がよくわかっていないんだが、どういう関係なんだ?
夕食時、徳川から本田忠一をテーマにした博物館を作りたいと相談を受けた。
ホンダムか……島津のおっちゃんが手合わせしたがってたけど、戦場じゃなくてここにいるなら明日とか試合したらいいのに。
戦場でホンダムが俺の敵になると考えていたが、チートとも呼べるべき力がある以上、戦場で会っても俺は困らないと思う。
そもそも出会ってすぐに影で別の場所に逃げればいいし。
なんとなく、血なまぐさい戦場ではなく邪魔されない場所でホンダムと島津のおっちゃんには戦ってもらいたいものだな。
とりあえず博物館に関しては、太平の世を迎えた際に偉大な本田忠一を人々に知ってもらいたいという事なので戦が終わるまでに形になるようにしよう。
しかし天下分け目の戦と、その後の事か……。
はじめはただ天下を取ったら帰れるんじゃないかってうっすら思っていたが、帰る場所ないしな。
この世界で帰るべき場所もできた。
ただ一つ、今不安に感じていることがある。
なんども世界を繰り返していた、これは単に鳳凰寺の願いだったからなのか。
ここが「ゲームの世界」で、ある程度の終わり、エンディングムービーという部分だけでその先が存在しないとしたら。
そこで終わり、意識が途絶えて最初からになるのなら……?
永遠に終わりなんてないとしたら?
「永久なんてオチは勘弁してほしいな」
賑やかな夕食会上で、誰に聞かれることも無く俺の独り言は人々の声にかき消された。
俺も今日はこのままホテルに泊まって羽を伸ばしていいと毛利から許可が出たので、案内された部屋のベランダから月夜を眺めていた。
波の音を聞いていると、なんとなくしんみりしてしまう。
「和海……、今日は元親がいないんだな」
「あ、徳川殿。隣の部屋だったんですね」
突然声を掛けられて一瞬ビビってしまったが、つい立てのお陰で隣の様子は見えない。
今日はこのザビーランドを見つつ、長曾我部と話したいことがあったらしい。
生憎、俺のそばにはいないし、俺経由で長曾我部と会うことは無理だから直接連絡してくれと電話番号を伝えておいた。
すごく意外そうな返事が返ってきたが、深く追求されることは無かった。
その代わり、徳川が天下統一することになったら俺に側近になってほしいと言ってきた。
敵大将を側近になんかできるのかは分からないが、まぁそうなったらそれでも楽しいかもしれない。
もともと天下統一後に日ノ本を長く収めていくことになるのは徳川だから、そんなに悪いようにはされないだろう。
とはいえ、俺は働きたくはないのでやんわりと断っておくことにした。
「はぁー、どうなるにせよ早く平和な世の中になってほしいもんですよ。じゃなきゃ、せっかく作ったザビ―ランドをみんなに楽しんでもらえない」
「この施設は確かに魅力的だ。皆が楽しむためだけの施設、そんなところにいまの世では楽しめないというのは同意だな。
つくづく和海と出会うのが遅かったことが悔やまれる」
「そんなに評価してもらっても、俺からは何も返せませんよ?」
「これだけの施設、未来の可能性を見せてもらえれば十分だ。それに和海とは陣営が違うが、憎しみ合っているわけではない。手を取り合えないわけではないからな」
「未来の可能性か……」
徳川にこう、金色に輝く着物を着てもらってサンバ歌って踊ってもらいたかったな。
いや、なんだろう……ホットリミットな衣装が似合いそうな気もする。
隣でまじめな話しているのに、俺の脳内は雑念に占拠されている。
「とりあえず、ここにいる間は敵対することは無いんでまた夕食時にでも楽しくお喋りしましょう」
「ああ、そうだな。ところで和海、ここには大浴場があると聞いたが一緒にどうだろう」
「遠慮しておきます。一人でゆっくり風呂に入るのが好きなので」
「それは残念だ。先ほど三成にも断られてしまってな……」
明らかにしょんぼりした声だが、男湯に俺は入れないので仕方ないな。
「大浴場だからいつ、だれが入ってもいいんですし偶然一緒に入浴の時間が重なることもあるんじゃないですかね」
「そうだな、偶然なら仕方ないな」
ははは、徳川ってば石田の事好きだね。
これから急いで温泉へ向かうのだろう。せめてここにいる間は穏やかに過ごしてほしいね。
というか、俺は石田と徳川の関係性がよくわかっていないんだが、どういう関係なんだ?
夕食時、徳川から本田忠一をテーマにした博物館を作りたいと相談を受けた。
ホンダムか……島津のおっちゃんが手合わせしたがってたけど、戦場じゃなくてここにいるなら明日とか試合したらいいのに。
戦場でホンダムが俺の敵になると考えていたが、チートとも呼べるべき力がある以上、戦場で会っても俺は困らないと思う。
そもそも出会ってすぐに影で別の場所に逃げればいいし。
なんとなく、血なまぐさい戦場ではなく邪魔されない場所でホンダムと島津のおっちゃんには戦ってもらいたいものだな。
とりあえず博物館に関しては、太平の世を迎えた際に偉大な本田忠一を人々に知ってもらいたいという事なので戦が終わるまでに形になるようにしよう。
しかし天下分け目の戦と、その後の事か……。
はじめはただ天下を取ったら帰れるんじゃないかってうっすら思っていたが、帰る場所ないしな。
この世界で帰るべき場所もできた。
ただ一つ、今不安に感じていることがある。
なんども世界を繰り返していた、これは単に鳳凰寺の願いだったからなのか。
ここが「ゲームの世界」で、ある程度の終わり、エンディングムービーという部分だけでその先が存在しないとしたら。
そこで終わり、意識が途絶えて最初からになるのなら……?
永遠に終わりなんてないとしたら?
「永久なんてオチは勘弁してほしいな」
賑やかな夕食会上で、誰に聞かれることも無く俺の独り言は人々の声にかき消された。
