天下統一計画(仮)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……元親様、なぜ」
消え入りそうな彼女の声に、俺は動けなかった。
ああ、そうか。俺が殺したのは彼女の方か。
攻撃を振り払うつもりが、防御に徹することしかできなかった。
雷を纏った一撃は、俺の体をしびれさせそのまま動けなくなった。
和海は咄嗟に俺を突き飛ばして、目の前の彼女から繰り出される2撃目を防いだ。
俺はどうしたいんだ。
過去と今の和海を前にして動けなかった。
結局は織田に付いた和海が撤退する形でこの戦は片が付いたが、毛利の様子がおかしい。
こっちにいる和海の髪の色もまた白色に変わってしまったりと、妙な状態だ。
「別に何ともないんだけどな」
和海は特に気にしていない様子だったが、毛利の野郎は不機嫌で同時に不安そうでもあった。
アイツは何を知っているんだ?
問い詰めたところで答えは返ってこなかった。
……和海と二人で四国旅行という話になったが気まずい。
前世のような記憶がなければ、こんな事にはならなかっただろうが
彼女を殺した記憶があるせいで、再び戦場で出会った際に武器を向けることがためらわれる。
それに、俺に武器を向けたときの表情。
あんなつらそうな顔をされて、こちらに武器を向けさせることも嫌だと感じた。
「どーした、チカ。浮かない顔して」
「……いや、今朝の事考えていてよぉ」
和海は俺に気遣い、旅行は中止でいいと言い出した。
それどころか、しばらく一人で出かけるとまで言い出した。
「どこに行く気だ?」
「南下している一揆衆も気になるし、浅井も様子を見に行かないと。
あそこがぶつかるのも嫌だしな、それに大阪城の方も偶には様子を見に行かないと」
嘘は行っていないが、何か和海も隠している。そんな感じだった。
「なーに、1週間もしないで帰ってくるからそんな顔すんなよ」
そういって、俺の前から姿を消した。
電話などの連絡を入れても一切返事は無かった。
毛利とは話をしていたようだから、生きていることは分かるが
どうして俺とは連絡を取らないのか―――
一人きりで海を眺めながら和海からの連絡を待っていた。
「……相変わらず、何かあると海を眺めるのですね」
普段聞く声より、少し高く綺麗な音。
俺の背後に立っていたのは織田に付いた和海だった。
「今は戦うつもりはありません。丸腰です」
「……丸腰だって、アンタは十分強いだろ」
「そんなことありません、私は武器に頼っているだけですから」
そういって俺の横に腰かけた。
「どうして、アレと一緒に居るんでしょうか」
おそらく和海の事だろう。
「あちらがまるで本物のようにふるまうのが許せない。
死という形ばかりだけど、元親様との思い出は私のものなのに。
他の人たちとの縁も私の経験したものなのに」
織田に付いた和海が本来俺が知っている存在なのは間違いないのだろう。
だが、何となく違っているように感じる。
嘘をついているとか、そういう事ではない。なにかがどちらの和海にも足りていない。
抜けているというべきか、おそらく足したら一人になるというか…お互いにどこか欠けている。
「何しにここに来たんだ、もう一人を殺しに来たのか?」
驚いた顔をしたが、すぐに笑って見せた。その笑顔は俺に殺されたときと同じだった。
「元親様に会いたかったんです。今のままでは…私はアレには勝てない。
これからどんどん力の差は開いていくことでしょう」
勝てないと分かっていても、和海は和海と戦う事を止めないのだろう。
敵将だからではない、足りないものを取り戻すために戦うのだろう。
「そろそろ帰らないと」
そのまま行かせてしまったら、もう会えないような気がした。
「和海」
呼び止めて、どうしたい。
目の間の彼女を助ける方法は俺には分からない。だが、苦しそうな和海を見捨てる事が出来なかった。
「放してください。でないと……私が元親様を攫ってしまいますよ」
それでも手を離すことは出来なかった。
あの時大切だった和海はここに居る。後悔はしたくなかった。
「ああ、攫われてやるよ」
泣きそうなそれでいて嬉しそうな顔をした和海は俺の胸に飛び込んできた。
俺が終わらせてしまったはずの続きがここに確かにあったのだ。
「……つまり貴様は我等の敵となると」
いつから近くに来ていたのか、毛利が姿を見せる。
「元就様」
「貴様に名を呼ぶ許可をした覚えはない。鳳凰寺、それほどまでにそのバカを欲するのなら我は止めぬ。
長曾我部、貴様もそちらを選ぶというのであれば和海と対立するという事は覚悟の上であろうな」
「……ああ」
ここにいる和海は俺が必要だ。だけど……南の総大将である和海にとって俺は……
「馬鹿だではなく大馬鹿者だったという訳か。……餞別をくれてやろう」
毛利は透き通った丸い球を投げてよこした。透明だが、時々色を持つ。不思議な力のようなものが洩れている。
「パシリ和海には不要の物だ」
これは…和海に必要なものなのか?
「早々に消えよ、我が貴様らの首を跳ねる前に」
どうやら離反行為を今だけは見逃してくれるらしい。
何を考えているのか分からないが、今は毛利の気まぐれに甘え和海と共に南の地より逃げ出した。
消え入りそうな彼女の声に、俺は動けなかった。
ああ、そうか。俺が殺したのは彼女の方か。
攻撃を振り払うつもりが、防御に徹することしかできなかった。
雷を纏った一撃は、俺の体をしびれさせそのまま動けなくなった。
和海は咄嗟に俺を突き飛ばして、目の前の彼女から繰り出される2撃目を防いだ。
俺はどうしたいんだ。
過去と今の和海を前にして動けなかった。
結局は織田に付いた和海が撤退する形でこの戦は片が付いたが、毛利の様子がおかしい。
こっちにいる和海の髪の色もまた白色に変わってしまったりと、妙な状態だ。
「別に何ともないんだけどな」
和海は特に気にしていない様子だったが、毛利の野郎は不機嫌で同時に不安そうでもあった。
アイツは何を知っているんだ?
問い詰めたところで答えは返ってこなかった。
……和海と二人で四国旅行という話になったが気まずい。
前世のような記憶がなければ、こんな事にはならなかっただろうが
彼女を殺した記憶があるせいで、再び戦場で出会った際に武器を向けることがためらわれる。
それに、俺に武器を向けたときの表情。
あんなつらそうな顔をされて、こちらに武器を向けさせることも嫌だと感じた。
「どーした、チカ。浮かない顔して」
「……いや、今朝の事考えていてよぉ」
和海は俺に気遣い、旅行は中止でいいと言い出した。
それどころか、しばらく一人で出かけるとまで言い出した。
「どこに行く気だ?」
「南下している一揆衆も気になるし、浅井も様子を見に行かないと。
あそこがぶつかるのも嫌だしな、それに大阪城の方も偶には様子を見に行かないと」
嘘は行っていないが、何か和海も隠している。そんな感じだった。
「なーに、1週間もしないで帰ってくるからそんな顔すんなよ」
そういって、俺の前から姿を消した。
電話などの連絡を入れても一切返事は無かった。
毛利とは話をしていたようだから、生きていることは分かるが
どうして俺とは連絡を取らないのか―――
一人きりで海を眺めながら和海からの連絡を待っていた。
「……相変わらず、何かあると海を眺めるのですね」
普段聞く声より、少し高く綺麗な音。
俺の背後に立っていたのは織田に付いた和海だった。
「今は戦うつもりはありません。丸腰です」
「……丸腰だって、アンタは十分強いだろ」
「そんなことありません、私は武器に頼っているだけですから」
そういって俺の横に腰かけた。
「どうして、アレと一緒に居るんでしょうか」
おそらく和海の事だろう。
「あちらがまるで本物のようにふるまうのが許せない。
死という形ばかりだけど、元親様との思い出は私のものなのに。
他の人たちとの縁も私の経験したものなのに」
織田に付いた和海が本来俺が知っている存在なのは間違いないのだろう。
だが、何となく違っているように感じる。
嘘をついているとか、そういう事ではない。なにかがどちらの和海にも足りていない。
抜けているというべきか、おそらく足したら一人になるというか…お互いにどこか欠けている。
「何しにここに来たんだ、もう一人を殺しに来たのか?」
驚いた顔をしたが、すぐに笑って見せた。その笑顔は俺に殺されたときと同じだった。
「元親様に会いたかったんです。今のままでは…私はアレには勝てない。
これからどんどん力の差は開いていくことでしょう」
勝てないと分かっていても、和海は和海と戦う事を止めないのだろう。
敵将だからではない、足りないものを取り戻すために戦うのだろう。
「そろそろ帰らないと」
そのまま行かせてしまったら、もう会えないような気がした。
「和海」
呼び止めて、どうしたい。
目の間の彼女を助ける方法は俺には分からない。だが、苦しそうな和海を見捨てる事が出来なかった。
「放してください。でないと……私が元親様を攫ってしまいますよ」
それでも手を離すことは出来なかった。
あの時大切だった和海はここに居る。後悔はしたくなかった。
「ああ、攫われてやるよ」
泣きそうなそれでいて嬉しそうな顔をした和海は俺の胸に飛び込んできた。
俺が終わらせてしまったはずの続きがここに確かにあったのだ。
「……つまり貴様は我等の敵となると」
いつから近くに来ていたのか、毛利が姿を見せる。
「元就様」
「貴様に名を呼ぶ許可をした覚えはない。鳳凰寺、それほどまでにそのバカを欲するのなら我は止めぬ。
長曾我部、貴様もそちらを選ぶというのであれば和海と対立するという事は覚悟の上であろうな」
「……ああ」
ここにいる和海は俺が必要だ。だけど……南の総大将である和海にとって俺は……
「馬鹿だではなく大馬鹿者だったという訳か。……餞別をくれてやろう」
毛利は透き通った丸い球を投げてよこした。透明だが、時々色を持つ。不思議な力のようなものが洩れている。
「パシリ和海には不要の物だ」
これは…和海に必要なものなのか?
「早々に消えよ、我が貴様らの首を跳ねる前に」
どうやら離反行為を今だけは見逃してくれるらしい。
何を考えているのか分からないが、今は毛利の気まぐれに甘え和海と共に南の地より逃げ出した。
