天下統一計画(仮)
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「よかった!ご無事ですねー!」
どーんと勢いよく抱き着いてきた鶴姫の衝撃を何とか受け止める。まだ体は寝ているのか、この程度の衝撃でちょっと足元がグラつく。
「俺に会いに来たのはなんか嫌な未来でも見えたのか?」
「いえ、電話だけでは不安だったので様子を見に来たんです」
ニコっと笑う顔は可愛いんだが、できれば会いに来るなら事前に連絡とか欲しいな。
……しかし、今までの俺の行動を思い出して、特に何も言わなかった。俺も事前連絡ゼロだったな。
「体におかしなところはありませんか?」
「特にないと思うけど……」
「ちょっといいかな?」
手を挙げたの猿飛。なんでも俺の外見で気になる事があるという。
「先日の戦で和海ちゃんの髪の毛が真っ白だったんだよね。あと、戦の後3日間まともな状態じゃなかった。
生きるための最低限の活動はしてる感じだったけど、意識は無かったんだよね」
そういえば、夢遊病みたいだったと言っていたな。
「和海さんが参加していた戦って、けが人が異常に少なくありませんでしたか?」
少し考えた後、鶴姫は不思議なことを言った。
「それは俺様も思った。何より、自分自身の怪我があっという間に治ってたって事が一番謎だね」
「それって武田軍がなんか特殊な訓練を受けてるとかじゃないの?」
俺の感想に猿飛は鼻で笑った。
「怪我をしない様に訓練は出来ても、怪我を治す訓練なんかないよ。……いや、大将や旦那は気合で何とかしそうなところはあるけどさ」
「そういや俺がチカと会ったばかりに頃にもそんな話あったな。白髪の子供に手当を受けたケガ人の治癒率が高かったらしいな。もしかして……俺が原因か?」
「だと思います」
能力で瞳の色が変わるのは知っていたけど、髪の色まで変わっていたのか。
じゃあ白い髪の時は俺以外を治療できるのか。
「なんか、便利だけど…便利じゃないな。俺の意思とは無関係に能力発動しているって事だろ」
「そうだね、戦の最中に味方を治療するっていうなら分かるけど、敵味方関係なく治療してたらいつまでたっても戦終わんないだろうね」
「だよなぁ……まぁ、今回は武田軍が同盟してくれたんで結果オーライって事で」
ハハハと笑って話を終わらせようとしたが、鶴姫の表情は暗い。
「その戦の後寝込んだんですよね。……もしもですよ、髪の色が白から戻らなくなるようなことがあったら、もう能力は使えない限界です」
能力が使えないとやんわりと遠回しに言ってくれたが、おそらく俺の寿命って事なんだろう。
また悲しそうな顔をしている。
「そんな顔しないで。それより、気になってたんだけどさ。
なんで鶴姫さんは俺の事気にかけてくれんの?まぁ、記憶を預かっていたって絡みかもしれないけどさ」
「ああ、私達の領地は毛利さんに守られているんですよ。
毛利さんの上の立場である和海さんの事を助けるようにと言われてますから。ドーンと頼ってください!」
いや知らなかったなぁ。サンデー毛利は優しいなぁー。
これも毛利が前の世界の事を覚えていたからなのかな。覚えていない関係だったら……辛辣だったんだろうな。
「困ったことが起きたら頼らせてもらうよ。
そういえば雑賀さんは?」
「武田騎馬隊に思うところがあるそうで、武田さんとお話していますよ」
「あー、俺も挨拶しとかないとまずいよな。着替えて会いに行くか」
「じゃあ俺様は、大将に和海が起きた事伝えてくるよ」
しゅっと消える猿飛。……ああいうスタイリッシュさ、俺も見習いたい。なんかこう、違うんだよな。
俺の闇って市さん程じゃないけどドロっとした感じなんだよなぁ。
「……さて、鶴姫さん。ほかになんか言いたい事でもあるのかな」
猿飛が居なくなると、ちらちらと俺の事を見ながら、口を開けてはとじを繰り返している。
「和海さん。……あちらが記憶を持って行ったことにより、過去の記憶に引きずられている人達は和海さんに対しての対応が変わってくるかもしれません。
今親しくしている人たちが、冷たくなってしまうかもしれません」
「それは―――ちょっと寂しいな。まぁ、そうなっても構わない。結果全員が敵になるっていうのなら、仕方ない。俺一人で天下取るよ」
全員と戦うの楽しそうだけど、全員が一斉に敵に回ったと考えると戦うのちょっと厳しそうだよな。
あと、今使っている能力もあっちの俺が由来だとすると使えなくなる可能性はあるよな。
でも闇を使用しての移動は使えるし、便利なままだったな。じゃあ何がわかったんだろうか。
―――ちょっと確認してみるか。
「鶴姫さん、俺の背中確認してくれないか」
「背中ですか?どの辺です……わぁ、痛そうです」
傷だらけの肌を見て、鶴姫は驚きの声をあげた。
「まぁ、傷はあんまり気にしないで。刺青みたいなもの、背中にない?」
「刺青……は、分からないです。背中に彫ったんですか?」
「わかんないか。前はあったらしいけど……そっか」
長く寝ている間に俺の体にも異変が起きてたって事だな。
闇の中に手を突っ込む。俺は着替えを取り出した。
ザビー教信者の服、俺仕様に毛利が仕立て直してくれたものだ。
「後で真田さんと殴り合ってみて検証だな」
「喧嘩はダメですよ!メッ!」
「違う違う、リハビリ。寝起きで体が鈍っていないか確認したいだけだよ」
説明しながら俺は鶴姫と一緒に武田の下へ向かった。
雑賀は騎馬と銃の相性の悪さを説明していた。
織田軍との戦いを前提として戦略を話し合っている様子だ。
鶴姫が俺たちの味方なので、一応雑賀も今の時点では俺たちの味方というか、敵ではないって感じだな。
「おお、目が醒めたのだな」
俺に気づいた武田は笑顔だった。
うん、気のいいおっちゃんだよね。この人の笑顔好きだなぁ。
「なかなか目覚めず、姫が不安がっていたぞ」
「ちょ!孫市姉さま、それは内緒です!」
「そうなの?心配してくれてありがとう」
なんかモジモジ照れている美少女は可愛いな。
「仲が良いな。それで、石田と大谷はどうした」
「ああ、此度の戦の戦果をいち早く伝えるために大阪へ送り届けました。伊達、徳川の連合だけでなく、
織田がどこかきな臭いので今後の戦略を考える為にも、この後私も大阪へ戻ろうと考えております」
一瞬驚いた顔をしたが、猿飛から俺の能力は聞いていたからだろう。
すぐに納得したように頷いていた。
「だだ、戻る前に幸村に会っていってはくれぬか?
お主と話をしたいと言っておったぞ」
おお、ラッキー
俺も殴り合いをしたかったから、武田に礼を告げ真田の下へ向かう事にした。
どーんと勢いよく抱き着いてきた鶴姫の衝撃を何とか受け止める。まだ体は寝ているのか、この程度の衝撃でちょっと足元がグラつく。
「俺に会いに来たのはなんか嫌な未来でも見えたのか?」
「いえ、電話だけでは不安だったので様子を見に来たんです」
ニコっと笑う顔は可愛いんだが、できれば会いに来るなら事前に連絡とか欲しいな。
……しかし、今までの俺の行動を思い出して、特に何も言わなかった。俺も事前連絡ゼロだったな。
「体におかしなところはありませんか?」
「特にないと思うけど……」
「ちょっといいかな?」
手を挙げたの猿飛。なんでも俺の外見で気になる事があるという。
「先日の戦で和海ちゃんの髪の毛が真っ白だったんだよね。あと、戦の後3日間まともな状態じゃなかった。
生きるための最低限の活動はしてる感じだったけど、意識は無かったんだよね」
そういえば、夢遊病みたいだったと言っていたな。
「和海さんが参加していた戦って、けが人が異常に少なくありませんでしたか?」
少し考えた後、鶴姫は不思議なことを言った。
「それは俺様も思った。何より、自分自身の怪我があっという間に治ってたって事が一番謎だね」
「それって武田軍がなんか特殊な訓練を受けてるとかじゃないの?」
俺の感想に猿飛は鼻で笑った。
「怪我をしない様に訓練は出来ても、怪我を治す訓練なんかないよ。……いや、大将や旦那は気合で何とかしそうなところはあるけどさ」
「そういや俺がチカと会ったばかりに頃にもそんな話あったな。白髪の子供に手当を受けたケガ人の治癒率が高かったらしいな。もしかして……俺が原因か?」
「だと思います」
能力で瞳の色が変わるのは知っていたけど、髪の色まで変わっていたのか。
じゃあ白い髪の時は俺以外を治療できるのか。
「なんか、便利だけど…便利じゃないな。俺の意思とは無関係に能力発動しているって事だろ」
「そうだね、戦の最中に味方を治療するっていうなら分かるけど、敵味方関係なく治療してたらいつまでたっても戦終わんないだろうね」
「だよなぁ……まぁ、今回は武田軍が同盟してくれたんで結果オーライって事で」
ハハハと笑って話を終わらせようとしたが、鶴姫の表情は暗い。
「その戦の後寝込んだんですよね。……もしもですよ、髪の色が白から戻らなくなるようなことがあったら、もう能力は使えない限界です」
能力が使えないとやんわりと遠回しに言ってくれたが、おそらく俺の寿命って事なんだろう。
また悲しそうな顔をしている。
「そんな顔しないで。それより、気になってたんだけどさ。
なんで鶴姫さんは俺の事気にかけてくれんの?まぁ、記憶を預かっていたって絡みかもしれないけどさ」
「ああ、私達の領地は毛利さんに守られているんですよ。
毛利さんの上の立場である和海さんの事を助けるようにと言われてますから。ドーンと頼ってください!」
いや知らなかったなぁ。サンデー毛利は優しいなぁー。
これも毛利が前の世界の事を覚えていたからなのかな。覚えていない関係だったら……辛辣だったんだろうな。
「困ったことが起きたら頼らせてもらうよ。
そういえば雑賀さんは?」
「武田騎馬隊に思うところがあるそうで、武田さんとお話していますよ」
「あー、俺も挨拶しとかないとまずいよな。着替えて会いに行くか」
「じゃあ俺様は、大将に和海が起きた事伝えてくるよ」
しゅっと消える猿飛。……ああいうスタイリッシュさ、俺も見習いたい。なんかこう、違うんだよな。
俺の闇って市さん程じゃないけどドロっとした感じなんだよなぁ。
「……さて、鶴姫さん。ほかになんか言いたい事でもあるのかな」
猿飛が居なくなると、ちらちらと俺の事を見ながら、口を開けてはとじを繰り返している。
「和海さん。……あちらが記憶を持って行ったことにより、過去の記憶に引きずられている人達は和海さんに対しての対応が変わってくるかもしれません。
今親しくしている人たちが、冷たくなってしまうかもしれません」
「それは―――ちょっと寂しいな。まぁ、そうなっても構わない。結果全員が敵になるっていうのなら、仕方ない。俺一人で天下取るよ」
全員と戦うの楽しそうだけど、全員が一斉に敵に回ったと考えると戦うのちょっと厳しそうだよな。
あと、今使っている能力もあっちの俺が由来だとすると使えなくなる可能性はあるよな。
でも闇を使用しての移動は使えるし、便利なままだったな。じゃあ何がわかったんだろうか。
―――ちょっと確認してみるか。
「鶴姫さん、俺の背中確認してくれないか」
「背中ですか?どの辺です……わぁ、痛そうです」
傷だらけの肌を見て、鶴姫は驚きの声をあげた。
「まぁ、傷はあんまり気にしないで。刺青みたいなもの、背中にない?」
「刺青……は、分からないです。背中に彫ったんですか?」
「わかんないか。前はあったらしいけど……そっか」
長く寝ている間に俺の体にも異変が起きてたって事だな。
闇の中に手を突っ込む。俺は着替えを取り出した。
ザビー教信者の服、俺仕様に毛利が仕立て直してくれたものだ。
「後で真田さんと殴り合ってみて検証だな」
「喧嘩はダメですよ!メッ!」
「違う違う、リハビリ。寝起きで体が鈍っていないか確認したいだけだよ」
説明しながら俺は鶴姫と一緒に武田の下へ向かった。
雑賀は騎馬と銃の相性の悪さを説明していた。
織田軍との戦いを前提として戦略を話し合っている様子だ。
鶴姫が俺たちの味方なので、一応雑賀も今の時点では俺たちの味方というか、敵ではないって感じだな。
「おお、目が醒めたのだな」
俺に気づいた武田は笑顔だった。
うん、気のいいおっちゃんだよね。この人の笑顔好きだなぁ。
「なかなか目覚めず、姫が不安がっていたぞ」
「ちょ!孫市姉さま、それは内緒です!」
「そうなの?心配してくれてありがとう」
なんかモジモジ照れている美少女は可愛いな。
「仲が良いな。それで、石田と大谷はどうした」
「ああ、此度の戦の戦果をいち早く伝えるために大阪へ送り届けました。伊達、徳川の連合だけでなく、
織田がどこかきな臭いので今後の戦略を考える為にも、この後私も大阪へ戻ろうと考えております」
一瞬驚いた顔をしたが、猿飛から俺の能力は聞いていたからだろう。
すぐに納得したように頷いていた。
「だだ、戻る前に幸村に会っていってはくれぬか?
お主と話をしたいと言っておったぞ」
おお、ラッキー
俺も殴り合いをしたかったから、武田に礼を告げ真田の下へ向かう事にした。