天下統一計画(仮)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
……まさかこんな罠が仕掛けられているなんて……。
「どうだい和海……こいつは効くんじゃないか?」
不敵に笑う猿飛(衣装弐)とよく分かっていないが武器を構える真田(衣装弐)
「畜生…がっちり着込んだ真田かっこいいじゃないか!油断してたー!
なんで佐助まで衣装変えてきてるんだよ!見えない分セクシーだバカ野郎!」
「……貴様は何を言っているんだ?」
絶対零度の視線を向ける石田。あ、はい。なんか冷静になれました。
本日は川中島での戦です。天気も良く、出来たらハイキングとしてここに来たかったなーというのが正直な感想です。
そして、徳川軍の援軍として参戦なんですが、ザビーランド再建に人員を割かれたため、俺が単身で参加です。
そういった途端に石田に蹴り飛ばされたのは内緒だ。
「とりあえず、武田軍はどうやってもこっちに引き入れるぞ。
くっそ、徳川が伊達に付くとは―――予定が狂ったぞ」
「なに、将の首を落とせば済む話だろう」
「やめろ!首は残して!っていうか、殺すな!貴重な人員を減らすな!」
「秀吉様に従わぬものなど不要」
話の途中で走り出す石田。いや、会話をしてくれ。頼むから―――。
「もうやだ、刑部さん。何とかなりませんか?」
「素直なところが三成の美点よ」
「愚直すぎて話になんないんですよ。はぁ…まぁいい。雑魚は無視して総大将を狙って、短期終結めざすぞ」
自分に言い聞かせて、石田の後を追いかけた。早い、あの人早すぎるよ畜生。
能力使ってやっと追いつけるくらいだから、本当に早いよ。
そして、大将のまえに足止めとして現れる真田と猿飛。
いやぁ最高だね。
「別の衣装ってかっこいいな。石田さんや刑部さんにはないんですか?」
「……くだらん。和海、ここは貴様に預ける」
「あ、ちょ……刑部さーん!石田追いかけてー!後から追う!」
「あい、わかった」
真田達を無視して武田の元へ走っていく。一人にしたら絶対にヤバイと思って刑部に声を掛けたが、あの人って石田推しってかんじで割と全肯定さんだよな。
俺も追いかけないと…嫌な予感がする。
「俺様は、あっちに向かうよ」
「任せたぞ、佐助!」
闇に消える猿飛。うん、多分最悪の事態は避けられるだろう。
「ってなわけで、俺は急いで石田を追いかけなきゃいけなくなったのでゆっくり相手できそうにない。
くそぉ…ゆっくり手合わせしたかったのに。いくぞ、押し通る!」
「うぉおお!みなぎるぅう!」
炎を纏う槍に一瞬身が硬直するが、すぐに気持ちを切り替える。一旦、早さの肉体強化を解除して槍の長い攻撃範囲を回避し、攻められるタイミングを探る。
速さか、攻撃力か、どちらが真田と戦うのに有利か考える。
じわじわと周りの兵も増えてくる。うん、考えるの面倒だ。押し通るって宣言したんだ、ごり押す。
* * *
「豊臣に下る気になったか」
石田は早々に武田の元へたどり着いていた。
和海の心配は的中しており、石田は武田の首を落とす気満々だった。
なんだかんだ言っても、上を潰してしまえば強制的に従えさせることができると考えていた。
それに従わないというのなら全員を潰せばいいと、豊臣に反旗を翻すものを生かしておく必要はないとさえ思っている。
「問おう、この戦の先におぬしの眼には何が見ゆるのだ?」
「しれた事、秀吉様が治める天下だ。そのための礎となれ」
武器を構え、豊臣に下る気は無いと告げれば石田も同じく武器を構える。
武田の一撃は強いが、威力も早さもある石田が押していた。
とはいえ、石田も無傷という訳では無い。石田もかなりつらくふらついている。彼自身の体力が武田に劣っていたためだ。
刑部が助太刀をしようとしても、それは猿飛が防ぐ。
どちらも決め手に欠けていた。だが、一手、石田が勝った。
膝をついた武田を踏みつける。
「跪け」
石田の刃は武田の首を捕えた。
「三成、それは和海にやめろと言われたであろう」
慌てた声色で刑部が石田を思いとどまらせようとするが、石田は目の前の首にしか興味はなかった。
「アイツの言葉など知るか……死ね」
佐助の投げた手裏剣よりも早く石田の刀が宙を舞う。
地中から飛び出してきた黒い鉄の棒が、石田の刀をはじいたのだ。
「おいおい、俺が竹中に怒られるだろうが」
次いで姿を見せたのは和海だった。
「貴様…邪魔するのか!」
「はぁ、俺は竹中からの命令を守っただけだぞ。ここで武田を失ったら困るのは竹中や豊臣だからな。
そんで、武田さん。豊臣に下る気になりましたかね?」
突如現れた和海に驚きの表情を見せる武田。しかし、それ以上に驚いた顔を見せるのは猿飛だった。
「ちょっと…その髪どうしちゃったわけ?」
「髪?さぁ、見てないから分からん。けど、どうせ酷い事になってんだろうな。
くっそ、真田め。全力で燃やしやがって……」
白髪の和海に、刑部も同じように驚いていた。別れる前は褐色の髪色だったはずだ。
怒りで頭に血が上っている石田はその変化に気づいていない様だった。
「お主が佐助の報告に上がっていた南の大将か」
「そゆこと。俺としても、ここで武田殿を討ちたくはないんだ。騎馬隊は俺も必要でね。
もうさ、毛利も無茶いうよな。パレードのやぐらを引くのに武田騎馬隊が必要だから借りてこいとかさ……」
はぁーと大きなため息をつきながら和海は武田の上に腰を下ろして、喉元に棒の先端軽く当てる。
「ただね、討ちたくないだけで、必要なら討つ。殺すなと言われているのは豊臣兵。俺は豊臣兵ではないから、殺せるんだよ」
にこにこと世間話をする軽さだが、和海から滲む殺気に周囲は固まり、冷や汗を流した。
「……もしかして、脅しだと思ってる?証拠が必要なら見せるけど?」
そういって、和海は地面から真田の首を持ち上げて見せた。
「武田殿までいなくなるのはよくないでしょ?生きてさえいれば、後で反逆の機会もあると思いますけど?」
「和海よ、なかなか良い脅しだが……血の臭いもさせずそれはいささか仕込みが足りてはおらぬか?」
武田の言葉に和海は殺気を消して、肩をすくめた。
「やっぱ大将くらいになると、俺程度の脅しじゃ効果ないな」
「なに、わしの首に武器を突き付けるまではよかった。わしも殺されるかと思ったぞ。
だがまぁ……その気はないという事は幸村を見てわかった。お主の下につけと言うのなら即座に頷けたのだがな。
だが、負けは負け。よかろう、此度の戦の結果として武田軍は豊臣に付く」
「ホント?いやーよかったよ、上杉さんが伊達と組んだっていうからさ、武田軍はどーしても欲しかったんだよね。座ってすみません」
和海は武田に手を貸して、立ち上がらせた。
「しかし、その首はどうなっておるのだ?」
「ああ、これは気絶してる真田さんを俺の闇の中に投げ込んで、首だけ地上に出してるんですよ」
よっこいしょと闇の中から真田を引きずり出して猿飛に渡した。
「という訳で、豊臣と武田は組むことになったからこれ以上首を狙うんじゃないぞ」
ポンポンと石田の肩を叩いた和海は「あれ?」と間の抜けた声をあげながらそのまま倒れた。
「どうだい和海……こいつは効くんじゃないか?」
不敵に笑う猿飛(衣装弐)とよく分かっていないが武器を構える真田(衣装弐)
「畜生…がっちり着込んだ真田かっこいいじゃないか!油断してたー!
なんで佐助まで衣装変えてきてるんだよ!見えない分セクシーだバカ野郎!」
「……貴様は何を言っているんだ?」
絶対零度の視線を向ける石田。あ、はい。なんか冷静になれました。
本日は川中島での戦です。天気も良く、出来たらハイキングとしてここに来たかったなーというのが正直な感想です。
そして、徳川軍の援軍として参戦なんですが、ザビーランド再建に人員を割かれたため、俺が単身で参加です。
そういった途端に石田に蹴り飛ばされたのは内緒だ。
「とりあえず、武田軍はどうやってもこっちに引き入れるぞ。
くっそ、徳川が伊達に付くとは―――予定が狂ったぞ」
「なに、将の首を落とせば済む話だろう」
「やめろ!首は残して!っていうか、殺すな!貴重な人員を減らすな!」
「秀吉様に従わぬものなど不要」
話の途中で走り出す石田。いや、会話をしてくれ。頼むから―――。
「もうやだ、刑部さん。何とかなりませんか?」
「素直なところが三成の美点よ」
「愚直すぎて話になんないんですよ。はぁ…まぁいい。雑魚は無視して総大将を狙って、短期終結めざすぞ」
自分に言い聞かせて、石田の後を追いかけた。早い、あの人早すぎるよ畜生。
能力使ってやっと追いつけるくらいだから、本当に早いよ。
そして、大将のまえに足止めとして現れる真田と猿飛。
いやぁ最高だね。
「別の衣装ってかっこいいな。石田さんや刑部さんにはないんですか?」
「……くだらん。和海、ここは貴様に預ける」
「あ、ちょ……刑部さーん!石田追いかけてー!後から追う!」
「あい、わかった」
真田達を無視して武田の元へ走っていく。一人にしたら絶対にヤバイと思って刑部に声を掛けたが、あの人って石田推しってかんじで割と全肯定さんだよな。
俺も追いかけないと…嫌な予感がする。
「俺様は、あっちに向かうよ」
「任せたぞ、佐助!」
闇に消える猿飛。うん、多分最悪の事態は避けられるだろう。
「ってなわけで、俺は急いで石田を追いかけなきゃいけなくなったのでゆっくり相手できそうにない。
くそぉ…ゆっくり手合わせしたかったのに。いくぞ、押し通る!」
「うぉおお!みなぎるぅう!」
炎を纏う槍に一瞬身が硬直するが、すぐに気持ちを切り替える。一旦、早さの肉体強化を解除して槍の長い攻撃範囲を回避し、攻められるタイミングを探る。
速さか、攻撃力か、どちらが真田と戦うのに有利か考える。
じわじわと周りの兵も増えてくる。うん、考えるの面倒だ。押し通るって宣言したんだ、ごり押す。
* * *
「豊臣に下る気になったか」
石田は早々に武田の元へたどり着いていた。
和海の心配は的中しており、石田は武田の首を落とす気満々だった。
なんだかんだ言っても、上を潰してしまえば強制的に従えさせることができると考えていた。
それに従わないというのなら全員を潰せばいいと、豊臣に反旗を翻すものを生かしておく必要はないとさえ思っている。
「問おう、この戦の先におぬしの眼には何が見ゆるのだ?」
「しれた事、秀吉様が治める天下だ。そのための礎となれ」
武器を構え、豊臣に下る気は無いと告げれば石田も同じく武器を構える。
武田の一撃は強いが、威力も早さもある石田が押していた。
とはいえ、石田も無傷という訳では無い。石田もかなりつらくふらついている。彼自身の体力が武田に劣っていたためだ。
刑部が助太刀をしようとしても、それは猿飛が防ぐ。
どちらも決め手に欠けていた。だが、一手、石田が勝った。
膝をついた武田を踏みつける。
「跪け」
石田の刃は武田の首を捕えた。
「三成、それは和海にやめろと言われたであろう」
慌てた声色で刑部が石田を思いとどまらせようとするが、石田は目の前の首にしか興味はなかった。
「アイツの言葉など知るか……死ね」
佐助の投げた手裏剣よりも早く石田の刀が宙を舞う。
地中から飛び出してきた黒い鉄の棒が、石田の刀をはじいたのだ。
「おいおい、俺が竹中に怒られるだろうが」
次いで姿を見せたのは和海だった。
「貴様…邪魔するのか!」
「はぁ、俺は竹中からの命令を守っただけだぞ。ここで武田を失ったら困るのは竹中や豊臣だからな。
そんで、武田さん。豊臣に下る気になりましたかね?」
突如現れた和海に驚きの表情を見せる武田。しかし、それ以上に驚いた顔を見せるのは猿飛だった。
「ちょっと…その髪どうしちゃったわけ?」
「髪?さぁ、見てないから分からん。けど、どうせ酷い事になってんだろうな。
くっそ、真田め。全力で燃やしやがって……」
白髪の和海に、刑部も同じように驚いていた。別れる前は褐色の髪色だったはずだ。
怒りで頭に血が上っている石田はその変化に気づいていない様だった。
「お主が佐助の報告に上がっていた南の大将か」
「そゆこと。俺としても、ここで武田殿を討ちたくはないんだ。騎馬隊は俺も必要でね。
もうさ、毛利も無茶いうよな。パレードのやぐらを引くのに武田騎馬隊が必要だから借りてこいとかさ……」
はぁーと大きなため息をつきながら和海は武田の上に腰を下ろして、喉元に棒の先端軽く当てる。
「ただね、討ちたくないだけで、必要なら討つ。殺すなと言われているのは豊臣兵。俺は豊臣兵ではないから、殺せるんだよ」
にこにこと世間話をする軽さだが、和海から滲む殺気に周囲は固まり、冷や汗を流した。
「……もしかして、脅しだと思ってる?証拠が必要なら見せるけど?」
そういって、和海は地面から真田の首を持ち上げて見せた。
「武田殿までいなくなるのはよくないでしょ?生きてさえいれば、後で反逆の機会もあると思いますけど?」
「和海よ、なかなか良い脅しだが……血の臭いもさせずそれはいささか仕込みが足りてはおらぬか?」
武田の言葉に和海は殺気を消して、肩をすくめた。
「やっぱ大将くらいになると、俺程度の脅しじゃ効果ないな」
「なに、わしの首に武器を突き付けるまではよかった。わしも殺されるかと思ったぞ。
だがまぁ……その気はないという事は幸村を見てわかった。お主の下につけと言うのなら即座に頷けたのだがな。
だが、負けは負け。よかろう、此度の戦の結果として武田軍は豊臣に付く」
「ホント?いやーよかったよ、上杉さんが伊達と組んだっていうからさ、武田軍はどーしても欲しかったんだよね。座ってすみません」
和海は武田に手を貸して、立ち上がらせた。
「しかし、その首はどうなっておるのだ?」
「ああ、これは気絶してる真田さんを俺の闇の中に投げ込んで、首だけ地上に出してるんですよ」
よっこいしょと闇の中から真田を引きずり出して猿飛に渡した。
「という訳で、豊臣と武田は組むことになったからこれ以上首を狙うんじゃないぞ」
ポンポンと石田の肩を叩いた和海は「あれ?」と間の抜けた声をあげながらそのまま倒れた。