天下統一計画(仮)
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「おい、いつまで寝ている気だ」
「んあぁ……あれ、かすがさん?」
朝日を浴びてキラキラした髪の毛がとてもきれいだ。じゃなくて、ここは小田原だよな?
「……前田慶次、お前もだ!」
んー、動きにくいと思ったら慶次に潰されていたのか俺……
「あれ、かすがちゃん。……あ、そういえば俺が昨日連絡したんだっけ」
「そうだ、謙信様に話があるというからというからこうして迎えに来たというのに…」
あ、怒っていますね。クナイ構えてる…!
「すいません、すいません!今すぐ支度しますから…!」
「怒るなよ、折角の美人画台無しだぜ」
「そういうたわごとを抜かす暇があるなら、さっさと支度を済ませろ」
かすがに慶次が怒られている間に俺は急いで着替えを済ませた。
「おう、おはようさん。あわててどうした?」
「越後に行くことになってさ……もしかして、それ朝餉?」
ジョシー黒田の前には湯気の上がったおいしそうな朝餉が用意されている。
盛大にお腹が鳴った。空腹を訴えてくる腹の虫に、北条が笑った。
「食事位していく時間はあろう。上杉殿の忍びにも声をかけてはくれぬかのう」
「はーい」
……でも、忍びってご飯一緒に食べるもんなのかな?
着替えが終わった慶次と不機嫌そうなかすが……大丈夫かな。
食事を誘ったが、やっぱりかすがは断ってきた。特に北条には伝説の忍びもいるから食事なんてのんきにできるわけがないと怒られた。
でもせっかく用意してもらったので、俺と慶次は食事を済ませることに。
「全く……謙信様をお待たせさせるなんて」
「すいません……でも、お待たせすることは無いですよ。結構俺、移動するのは早いんですよ」
スマホを取り出して地図を確認する。
「上杉殿ってどの辺に居るのかお聞きしても?」
「貴様もスマホを持っているのか。しかし地図が入っているとは知らなかったな……しかし聞いてどうする。
私の道案内では信用できないのか?」
「違いますよ。場所さえわかればすぐにそこへ行けるんですよ」
不審そうな顔をされたが、一応場所を教えてくれた。
「すぐにって、そんなに足の速い馬でもいるのか?」
「馬なんか要らないよ。かすがさん、今すぐ上杉殿に会いに行っても大丈夫か確認をお願いします」
「今すぐって、何を言っている」
「この距離なら1分もかからない」
2人とも何を言っているんだという顔をしているが、実際1分もかからないんだよな。
流石に九州から奥州へ移動するときは体感1秒程度でも実際は10分ほどかかっている。でも回数こなすうちに実際時間は短くなっている。
「まぁ、いいや。会いに行って忙しいって言われたら、越後めぐりでもすればいいな」
説明も面倒なので、そのまま二人を陰で飲み込んで上杉領へ飛んだ。
「……今のはなんだ!」
「この間見たが、まさかこんな長距離の移動もできるのか」
ああ、そういえば慶次には陰で移動するところ見せてたんだっけ。
「まぁね。……パシリの名がついたのはこの能力の所為だね」
ああーかっこいい技のはずなのに……なんでパシリなんて呼ばれなきゃいけないんだろうな。
でもまぁ、妙に強すぎる名前じゃ名前負けするからちょうどいいのかな。
「……和海、いま謙信様は不在だ。こんなに早く着くなんて誰が思うか…。全く」
俺と慶次が話をしている間にかすがは上杉の予定を確認してきてくれた。
なんでも徒歩移動で4日程度を考えており、ついた次の日に合う予定を立てていたらしいので本日はちょっと不在にしているらしい。
成程、浅井夫婦に会いに行った時も同じような事してしまったな。
「うーん、それじゃあ5日後のこの時間にまた会いに来ますよ。それでいいですか?」
「ああ…しかし恐ろしい能力だな」
「そうか?」
「どの程度の精度か分からないが、目的の場所まで音もなく近づける。暗殺にもってこいの技だ」
「あー…だから忍びっぽいって言われるのか。暗殺なんて考えたこともなかったな」
多分猿飛の下に付いていた時はそういう使い方していたんだろうな。
とりあえず上杉との話は5日後、流石に一回九州へ帰らないとな。
上杉と会った後は大阪で、武田軍との戦いに向けて準備しないとな。うん、忙しい。
「そうだ、京都いこう!まだ時間あるもんな」
「お、いいね!行こう、行こう!」
「……貴様は、なぜ豊臣と共にいる」
かすがは不思議そうに俺を見る。
「お前は豊臣の人間とは思えない。どちらかと言えば前田慶次のように飄々としている。悪く言えば軽いな」
「なんでわざわざ悪くいうの?!まぁ、俺豊臣軍と同盟ではあるけど、豊臣の人間じゃないし。
なにせ豊臣軍の中に俺の首狙っている奴いるんだよな……」
ホント武田とやる時俺の首無事かな……。
「そんな奴がいるのに何で豊臣と同盟なんか結んでいるんだよ!」
「なんでって、早々に戦国を終わらせたいからに決まってんだろ。それに、こんだけ大騒ぎしてる豊臣はあっちこっちで戦をする。
そうなりゃ色んな奴らとも逢えるんだよ。楽しいだろう?」
そうだよな、最初は色んな奴と手合わせしたかったんだけど、きづいたらパシリなんだよな。
「あと一番の理由としては、俺は財務だの国営だの面倒なことはしたくない。そういうのはやりたい奴に任せて横から言いたい事だけ言うのがいいんだよ。一番楽なポジションなのよこれ」
「……いうほど楽なのか?貴様を見ているとそうは思えないが」
かすがは心配そうに俺を見ている。意外と優しいよね、かすがさん……
「めちゃくちゃ働かされてないか?」
慶次にも心配されてしまった。
「いや、少し休めって豊臣と竹中から言われている」
「……あの二人に休めって言わせるって、すごいな。うん、やっぱり今日は此処でゆっくりしよう。
折角だ、越後のうまい酒でも飲みながらさ」
「酒か……飲んだことないな」
そういえば、20歳を超えるまで酒を飲んではいけないって言われてそれを守っていたな。
人生繰り返して、多分20歳は超えただろうから、飲んでも許されるかな。
「うん、折角だから飲んでみるかな」
「よーし、俺がいい酒用意してやるよ!」
「おい待て前田慶次!どうして謙信様の酒蔵へ向かうのだ!」
うーん……飲んでも許されるんだろうか?
――――――――――――――――――――――――
「あったまいてぇ……」
可笑しい、記憶がない。
酒を飲んだ気がするが、そっから何にも記憶がない。
これが世にいう二日酔いってやつなのか?もう酒なんか飲まないぞ。
「…どうやら、さけにのまれてしまったようですね。みなみのしょう」
「はっ……このような姿で申し訳ございませぬ。私は和海。此度は小田原の一件で――」
「はなしは、かずがよりきいております。おもしろいわらしですね」
面白いって……なんか変な事したのか俺。思わずお腹をみて、腹に顔が書かれていないかを確認してしまった。
「あなたのしたことをとがめるつもりはありません」
いや、なんて心が広いのだろう謙信公……。穏やかな笑みは空気を和ませてくれる不思議な空気を感じる。
しかし謝罪に来たのに酒飲んでつぶれてたなんて他の人には言えないな。
「ひとつおききしたいことがあります」
「なんでしょうか、俺に答えられる事なら」
「ちかぢかたけだぐんとのいくさをひかえているときいております」
「はい、戦の予定です。武田軍を引き入れる予定ですけど、討つつもりはありません」
「それは、こんなんなみちですよ」
「わかっています。でも、私は出来る限り人は殺したくないんです」
「……そのためのぶきですか」
刃の無い、ただの棒。
「そうですね……結局の所、人の死は遺恨を残す。それをなるべく減らしたいんです。
戦は終わっても人の世は続いていきます。一応表向き豊臣も平たく和やかな世を目指すってうたってるんで
そんな夢を実現しようかなって」
とはいえ、俺も気分でやりたいこと変わっているし、今後その思いが続くかは分からないけどな。
「あなたがけいじとしたしくなったわけがわかりました。これからもけいじとよきともでいてください」
「そうであれば嬉しいですね」
その後上杉からさらに酒を勧められたが俺は全力でお断りし、慶次を連れて京都へ逃げた。
もう酒はこりごりだった。
「んあぁ……あれ、かすがさん?」
朝日を浴びてキラキラした髪の毛がとてもきれいだ。じゃなくて、ここは小田原だよな?
「……前田慶次、お前もだ!」
んー、動きにくいと思ったら慶次に潰されていたのか俺……
「あれ、かすがちゃん。……あ、そういえば俺が昨日連絡したんだっけ」
「そうだ、謙信様に話があるというからというからこうして迎えに来たというのに…」
あ、怒っていますね。クナイ構えてる…!
「すいません、すいません!今すぐ支度しますから…!」
「怒るなよ、折角の美人画台無しだぜ」
「そういうたわごとを抜かす暇があるなら、さっさと支度を済ませろ」
かすがに慶次が怒られている間に俺は急いで着替えを済ませた。
「おう、おはようさん。あわててどうした?」
「越後に行くことになってさ……もしかして、それ朝餉?」
ジョシー黒田の前には湯気の上がったおいしそうな朝餉が用意されている。
盛大にお腹が鳴った。空腹を訴えてくる腹の虫に、北条が笑った。
「食事位していく時間はあろう。上杉殿の忍びにも声をかけてはくれぬかのう」
「はーい」
……でも、忍びってご飯一緒に食べるもんなのかな?
着替えが終わった慶次と不機嫌そうなかすが……大丈夫かな。
食事を誘ったが、やっぱりかすがは断ってきた。特に北条には伝説の忍びもいるから食事なんてのんきにできるわけがないと怒られた。
でもせっかく用意してもらったので、俺と慶次は食事を済ませることに。
「全く……謙信様をお待たせさせるなんて」
「すいません……でも、お待たせすることは無いですよ。結構俺、移動するのは早いんですよ」
スマホを取り出して地図を確認する。
「上杉殿ってどの辺に居るのかお聞きしても?」
「貴様もスマホを持っているのか。しかし地図が入っているとは知らなかったな……しかし聞いてどうする。
私の道案内では信用できないのか?」
「違いますよ。場所さえわかればすぐにそこへ行けるんですよ」
不審そうな顔をされたが、一応場所を教えてくれた。
「すぐにって、そんなに足の速い馬でもいるのか?」
「馬なんか要らないよ。かすがさん、今すぐ上杉殿に会いに行っても大丈夫か確認をお願いします」
「今すぐって、何を言っている」
「この距離なら1分もかからない」
2人とも何を言っているんだという顔をしているが、実際1分もかからないんだよな。
流石に九州から奥州へ移動するときは体感1秒程度でも実際は10分ほどかかっている。でも回数こなすうちに実際時間は短くなっている。
「まぁ、いいや。会いに行って忙しいって言われたら、越後めぐりでもすればいいな」
説明も面倒なので、そのまま二人を陰で飲み込んで上杉領へ飛んだ。
「……今のはなんだ!」
「この間見たが、まさかこんな長距離の移動もできるのか」
ああ、そういえば慶次には陰で移動するところ見せてたんだっけ。
「まぁね。……パシリの名がついたのはこの能力の所為だね」
ああーかっこいい技のはずなのに……なんでパシリなんて呼ばれなきゃいけないんだろうな。
でもまぁ、妙に強すぎる名前じゃ名前負けするからちょうどいいのかな。
「……和海、いま謙信様は不在だ。こんなに早く着くなんて誰が思うか…。全く」
俺と慶次が話をしている間にかすがは上杉の予定を確認してきてくれた。
なんでも徒歩移動で4日程度を考えており、ついた次の日に合う予定を立てていたらしいので本日はちょっと不在にしているらしい。
成程、浅井夫婦に会いに行った時も同じような事してしまったな。
「うーん、それじゃあ5日後のこの時間にまた会いに来ますよ。それでいいですか?」
「ああ…しかし恐ろしい能力だな」
「そうか?」
「どの程度の精度か分からないが、目的の場所まで音もなく近づける。暗殺にもってこいの技だ」
「あー…だから忍びっぽいって言われるのか。暗殺なんて考えたこともなかったな」
多分猿飛の下に付いていた時はそういう使い方していたんだろうな。
とりあえず上杉との話は5日後、流石に一回九州へ帰らないとな。
上杉と会った後は大阪で、武田軍との戦いに向けて準備しないとな。うん、忙しい。
「そうだ、京都いこう!まだ時間あるもんな」
「お、いいね!行こう、行こう!」
「……貴様は、なぜ豊臣と共にいる」
かすがは不思議そうに俺を見る。
「お前は豊臣の人間とは思えない。どちらかと言えば前田慶次のように飄々としている。悪く言えば軽いな」
「なんでわざわざ悪くいうの?!まぁ、俺豊臣軍と同盟ではあるけど、豊臣の人間じゃないし。
なにせ豊臣軍の中に俺の首狙っている奴いるんだよな……」
ホント武田とやる時俺の首無事かな……。
「そんな奴がいるのに何で豊臣と同盟なんか結んでいるんだよ!」
「なんでって、早々に戦国を終わらせたいからに決まってんだろ。それに、こんだけ大騒ぎしてる豊臣はあっちこっちで戦をする。
そうなりゃ色んな奴らとも逢えるんだよ。楽しいだろう?」
そうだよな、最初は色んな奴と手合わせしたかったんだけど、きづいたらパシリなんだよな。
「あと一番の理由としては、俺は財務だの国営だの面倒なことはしたくない。そういうのはやりたい奴に任せて横から言いたい事だけ言うのがいいんだよ。一番楽なポジションなのよこれ」
「……いうほど楽なのか?貴様を見ているとそうは思えないが」
かすがは心配そうに俺を見ている。意外と優しいよね、かすがさん……
「めちゃくちゃ働かされてないか?」
慶次にも心配されてしまった。
「いや、少し休めって豊臣と竹中から言われている」
「……あの二人に休めって言わせるって、すごいな。うん、やっぱり今日は此処でゆっくりしよう。
折角だ、越後のうまい酒でも飲みながらさ」
「酒か……飲んだことないな」
そういえば、20歳を超えるまで酒を飲んではいけないって言われてそれを守っていたな。
人生繰り返して、多分20歳は超えただろうから、飲んでも許されるかな。
「うん、折角だから飲んでみるかな」
「よーし、俺がいい酒用意してやるよ!」
「おい待て前田慶次!どうして謙信様の酒蔵へ向かうのだ!」
うーん……飲んでも許されるんだろうか?
――――――――――――――――――――――――
「あったまいてぇ……」
可笑しい、記憶がない。
酒を飲んだ気がするが、そっから何にも記憶がない。
これが世にいう二日酔いってやつなのか?もう酒なんか飲まないぞ。
「…どうやら、さけにのまれてしまったようですね。みなみのしょう」
「はっ……このような姿で申し訳ございませぬ。私は和海。此度は小田原の一件で――」
「はなしは、かずがよりきいております。おもしろいわらしですね」
面白いって……なんか変な事したのか俺。思わずお腹をみて、腹に顔が書かれていないかを確認してしまった。
「あなたのしたことをとがめるつもりはありません」
いや、なんて心が広いのだろう謙信公……。穏やかな笑みは空気を和ませてくれる不思議な空気を感じる。
しかし謝罪に来たのに酒飲んでつぶれてたなんて他の人には言えないな。
「ひとつおききしたいことがあります」
「なんでしょうか、俺に答えられる事なら」
「ちかぢかたけだぐんとのいくさをひかえているときいております」
「はい、戦の予定です。武田軍を引き入れる予定ですけど、討つつもりはありません」
「それは、こんなんなみちですよ」
「わかっています。でも、私は出来る限り人は殺したくないんです」
「……そのためのぶきですか」
刃の無い、ただの棒。
「そうですね……結局の所、人の死は遺恨を残す。それをなるべく減らしたいんです。
戦は終わっても人の世は続いていきます。一応表向き豊臣も平たく和やかな世を目指すってうたってるんで
そんな夢を実現しようかなって」
とはいえ、俺も気分でやりたいこと変わっているし、今後その思いが続くかは分からないけどな。
「あなたがけいじとしたしくなったわけがわかりました。これからもけいじとよきともでいてください」
「そうであれば嬉しいですね」
その後上杉からさらに酒を勧められたが俺は全力でお断りし、慶次を連れて京都へ逃げた。
もう酒はこりごりだった。