天下統一計画(仮)
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長曾我部と二人での旅行か……
俺は構わないが、さっきの戦の所為でどこか気まずそうだ。
再び鳳凰寺と戦うことになったら、長曾我部は武器をふるうことはできないだろう。
しかし……あれだな。長曾我部が妙に俺に気を使っていたのは無意識に過去の俺を重ねていたのかもしれないな。
それなら、今まで俺に向けていた感情は俺が受け取っていいものじゃない。
「どーすっかなぁ……」
一応旅の準備は終えてはあるが、行く気分に離れない。
「どうしたのだ、和海」
静かにふすまを開けたのは毛利だった。
「……お前が一緒に行かないなんて言うから気まずくてさ。
旅行は中止しようかなって……折角船を用意してもらったのに悪いな」
「なに、貴様の骨休めのつもりで用意した旅だ。
行かずとも問題は無い。それより、体調はどうだ?」
俺の手を取り脈を確かめているようだった。
「不快感は抜けない。けどまぁ、体調って点なら問題は無い」
「そうか……何か一つ、能力を使ってみるがいい」
「能力ね……」
怪我したわけではないので治癒力を上げても分からない、攻撃力も分からない。
それなら闇、陰に潜り込もうと発動した。
「はぁ?」
部屋が陰に飲まれた。
範囲が格段に広くなった。アイツみたいに全軍運ぶって事はできないが10人程度なら余裕で運べるだろう。
「やはりそうなったか」
「なぁ、どうやら俺よりも毛利の方が俺の事に詳しそうだ。どういうことか教えてくれよ」
面倒くさそうに毛利はため息をついてから、過去の経験を教えてくれた。
毛利の知る俺は血の契約までしていたらしい。
その結果、俺の能力は一気に向上してとても使い勝手のいい駒になったそうだ。
能力を酷使した結果、黒かった髪はだんだんと色が抜け、最終的には白になったそうだ。
その後俺は死んだそうだ。毛利に触れてもそんなものは見えなかったが、これ見えるかどうかの基準ってどうなってんだろう。
「でもさ、今回に限っては能力使ってるわけじゃないぞ」
「あちらの和海と接触したことで、貴様の存在が奪われたと考えるべきだろう。
あちらが本物だという主張を信じればの話だがな」
確かに俺が偽物で、接触するたびにあちらに存在価値を奪われていくならいずれ消えるのは俺なのだろう。
だけど、なんで能力が向上したんだ?
詳しいことは俺にも分からないし、毛利としては過去の経験上俺の命が危ないかもしれないと不安視しているようだ。
「もしかしたら、俺の事分かるやつがいるかもしれない」
ふと奥州での事を思い出した。
『久しぶりだね和海』
松永は俺の事を覚えている。しかも一度や二度ではなさそうだ。
何かしらの因縁があるのだろう。
「松永の事何か知らないか?」
ものすっごくいやそうな顔してる。毛利と相性悪そうだもんな。
「神出鬼没ゆえ、どこにいるかは分からぬ。ただ、本願寺で見かけたという話は届いておる」
「本願寺ね……ありがとう。ちょっと行ってくるわ」
「あのバカにはなんというつもりだ?」
「なに、嘘をつかずに本当の事を言わないで行ってくる」
呆れた顔をされたが、止められることは無かった。
長曾我部の部屋に向かうと、やっぱり旅行に行くという空気ではなかった。
「どーした、チカ。浮かない顔して」
「……いや、今朝の事考えていてよぉ」
「だろうな。チカには時間が必要そうだ……旅行はまた今度にしようぜ。
その方が楽しめそうだからさ。それに俺も仕事があってさぁ~」
ため息をつきながらスマホをちらりと見せた。
「どこに行く気だ?」
「南下している一揆衆も気になるし、浅井も様子を見に行かないと。
あそこがぶつかるのも嫌だしな、それに大阪城の方も偶には様子を見に行かないと」
嘘は行っていない。全部見て回ってくるついでに本願寺にも寄るだけだ。
「なーに、1週間もしないで帰ってくるからそんな顔すんなよ」
長曾我部は信じていない様だったが、一応期限を伝えたことで俺を送り出してくれた。
一週間……忙しいな。俺って時間計算できない人間だったみたいだ。
軽く屈伸をして目標を大阪に影へ飛び込んだ。
大阪は武田との戦の準備で大忙しだった。
「やれ、迷子か?」
「ふぁ?!」
なんか浮いている人がいる。え、どうやってるの?ヨガ的なあれ?
教わったら俺も浮かべるかな?
「あの、どうやって浮いているんですか?」
「ヒッヒ、我を見て第一声がソレとは……主は変わっておるな」
「いやだって、かっこいいじゃないですか。俺も浮きたい」
「なれなれしく刑部に近づくな!」
すごい勢いよく走ってきたのは先日顔合わせをした石田三成。その勢いのまま俺を蹴り飛ばした。
あの、同盟相手にひどい扱いですよね?
「よもや、よもや。主があの和海というわけか」
多分石田が雑に扱うのは俺って感じの認識なのかな。ひどいな。
「はい、多分その和海であっているんじゃないかと思います。刑部さんとは初めましてですね」
「気安く刑部と呼ぶな!」
ヤダ怖い、ハシビロコウ怖いよ!!
「その辺にしておきたまえ、三成君。それにしても……どうしたんだい、その髪に声」
「いやー、松永に花火にされかけた後遺症?その松永追ってるんだけどさ、何か情報は無いかな」
タイミングよく竹中が顔を出してくれたおかげで石田からの攻撃は収まった。本当に怖かった。
「そうだね……全国での目撃情報はあるけど、足取りは読めないね。
後で集めた情報を渡そう。それよりも……君は僕に謝らなければいけないことがあるよね?」
あ、ヤバい。小田原について連絡してなかった。
「ア、イヤ、ソノ…忙しくてデスネ?」
「三成君、和海を連れてきてくれるかな?」
「かしこまりました!」
「ぎゃー!!!助けて―!」
首根っこを掴まれ大阪城内へ引きずられていく。刑部は俺を面白そうに眺めている。畜生、見世物じゃないぞ!
目の前には豊臣と竹中。ふすまの向こうには石田。
逃げたい。
「小田原の一件については官兵衛君から聞いているよ」
「和海、貴様が北条を落とすために黒田を使ったことは聞いた。
その件は言いたいことはあるが、今は置いておく。
それより、明智軍にいる同名の武将は貴様の関係者か?」
そっか、ジョシー黒田が伝えてくれたんだ。それはよかったけど、良くないな。
「あっちは、自分が本物だと言い切ってる。俺が偽物で、あっちの能力を奪ったんだとさ」
ちなみに移動に関しての能力は俺よりも上だと伝えると二人は頭を抱えていた。
「ところで、その外見は明智軍の娘と差別化するためか?」
豊臣は俺の髪を見ているのだろう。
「差別化するためっていうか、事故というか……でもあいつとは別人だって見えるだろ。
あとさ、これは俺のわがままんだけどあいつの事呼ぶとき、鳳凰寺って呼んでくれないか?
苗字でたのむ。織田や明智の和海って呼ばれ方ちょっと気分良くないんだよ」
苗字を伝えると、竹中は合点がいったというような納得した顔をしていた。
「わかったよ和海。これからは君は名前、あちらは苗字で呼び分けるとしよう。
それで、君はこれからどうするつもりなんだい?」
浅井や南下している一揆兵の事、そして松永との接触を図ったのち、南へ戻る。
その後武田との戦に参加すると伝えたら二人ともため息をついた。
「少し休息するという事を覚えろ」
「いくら何でも動きすぎだよ。先日も奥州、小田原と駆け回ったというのに……」
苦笑いを浮かべるしかできなかった。
確かに俺ってば大人しくしているってことができないな。
「まぁ、なるべく早く片付けてゆっくりすることにするよ」
「……早く片付けたら、片づけたでまた別の問題が起きそうだけどね。君の場合は」
「そんな気がする」
俺だってゆっくりしたいなって気持ちはあるんだけどなぁ……。
俺は構わないが、さっきの戦の所為でどこか気まずそうだ。
再び鳳凰寺と戦うことになったら、長曾我部は武器をふるうことはできないだろう。
しかし……あれだな。長曾我部が妙に俺に気を使っていたのは無意識に過去の俺を重ねていたのかもしれないな。
それなら、今まで俺に向けていた感情は俺が受け取っていいものじゃない。
「どーすっかなぁ……」
一応旅の準備は終えてはあるが、行く気分に離れない。
「どうしたのだ、和海」
静かにふすまを開けたのは毛利だった。
「……お前が一緒に行かないなんて言うから気まずくてさ。
旅行は中止しようかなって……折角船を用意してもらったのに悪いな」
「なに、貴様の骨休めのつもりで用意した旅だ。
行かずとも問題は無い。それより、体調はどうだ?」
俺の手を取り脈を確かめているようだった。
「不快感は抜けない。けどまぁ、体調って点なら問題は無い」
「そうか……何か一つ、能力を使ってみるがいい」
「能力ね……」
怪我したわけではないので治癒力を上げても分からない、攻撃力も分からない。
それなら闇、陰に潜り込もうと発動した。
「はぁ?」
部屋が陰に飲まれた。
範囲が格段に広くなった。アイツみたいに全軍運ぶって事はできないが10人程度なら余裕で運べるだろう。
「やはりそうなったか」
「なぁ、どうやら俺よりも毛利の方が俺の事に詳しそうだ。どういうことか教えてくれよ」
面倒くさそうに毛利はため息をついてから、過去の経験を教えてくれた。
毛利の知る俺は血の契約までしていたらしい。
その結果、俺の能力は一気に向上してとても使い勝手のいい駒になったそうだ。
能力を酷使した結果、黒かった髪はだんだんと色が抜け、最終的には白になったそうだ。
その後俺は死んだそうだ。毛利に触れてもそんなものは見えなかったが、これ見えるかどうかの基準ってどうなってんだろう。
「でもさ、今回に限っては能力使ってるわけじゃないぞ」
「あちらの和海と接触したことで、貴様の存在が奪われたと考えるべきだろう。
あちらが本物だという主張を信じればの話だがな」
確かに俺が偽物で、接触するたびにあちらに存在価値を奪われていくならいずれ消えるのは俺なのだろう。
だけど、なんで能力が向上したんだ?
詳しいことは俺にも分からないし、毛利としては過去の経験上俺の命が危ないかもしれないと不安視しているようだ。
「もしかしたら、俺の事分かるやつがいるかもしれない」
ふと奥州での事を思い出した。
『久しぶりだね和海』
松永は俺の事を覚えている。しかも一度や二度ではなさそうだ。
何かしらの因縁があるのだろう。
「松永の事何か知らないか?」
ものすっごくいやそうな顔してる。毛利と相性悪そうだもんな。
「神出鬼没ゆえ、どこにいるかは分からぬ。ただ、本願寺で見かけたという話は届いておる」
「本願寺ね……ありがとう。ちょっと行ってくるわ」
「あのバカにはなんというつもりだ?」
「なに、嘘をつかずに本当の事を言わないで行ってくる」
呆れた顔をされたが、止められることは無かった。
長曾我部の部屋に向かうと、やっぱり旅行に行くという空気ではなかった。
「どーした、チカ。浮かない顔して」
「……いや、今朝の事考えていてよぉ」
「だろうな。チカには時間が必要そうだ……旅行はまた今度にしようぜ。
その方が楽しめそうだからさ。それに俺も仕事があってさぁ~」
ため息をつきながらスマホをちらりと見せた。
「どこに行く気だ?」
「南下している一揆衆も気になるし、浅井も様子を見に行かないと。
あそこがぶつかるのも嫌だしな、それに大阪城の方も偶には様子を見に行かないと」
嘘は行っていない。全部見て回ってくるついでに本願寺にも寄るだけだ。
「なーに、1週間もしないで帰ってくるからそんな顔すんなよ」
長曾我部は信じていない様だったが、一応期限を伝えたことで俺を送り出してくれた。
一週間……忙しいな。俺って時間計算できない人間だったみたいだ。
軽く屈伸をして目標を大阪に影へ飛び込んだ。
大阪は武田との戦の準備で大忙しだった。
「やれ、迷子か?」
「ふぁ?!」
なんか浮いている人がいる。え、どうやってるの?ヨガ的なあれ?
教わったら俺も浮かべるかな?
「あの、どうやって浮いているんですか?」
「ヒッヒ、我を見て第一声がソレとは……主は変わっておるな」
「いやだって、かっこいいじゃないですか。俺も浮きたい」
「なれなれしく刑部に近づくな!」
すごい勢いよく走ってきたのは先日顔合わせをした石田三成。その勢いのまま俺を蹴り飛ばした。
あの、同盟相手にひどい扱いですよね?
「よもや、よもや。主があの和海というわけか」
多分石田が雑に扱うのは俺って感じの認識なのかな。ひどいな。
「はい、多分その和海であっているんじゃないかと思います。刑部さんとは初めましてですね」
「気安く刑部と呼ぶな!」
ヤダ怖い、ハシビロコウ怖いよ!!
「その辺にしておきたまえ、三成君。それにしても……どうしたんだい、その髪に声」
「いやー、松永に花火にされかけた後遺症?その松永追ってるんだけどさ、何か情報は無いかな」
タイミングよく竹中が顔を出してくれたおかげで石田からの攻撃は収まった。本当に怖かった。
「そうだね……全国での目撃情報はあるけど、足取りは読めないね。
後で集めた情報を渡そう。それよりも……君は僕に謝らなければいけないことがあるよね?」
あ、ヤバい。小田原について連絡してなかった。
「ア、イヤ、ソノ…忙しくてデスネ?」
「三成君、和海を連れてきてくれるかな?」
「かしこまりました!」
「ぎゃー!!!助けて―!」
首根っこを掴まれ大阪城内へ引きずられていく。刑部は俺を面白そうに眺めている。畜生、見世物じゃないぞ!
目の前には豊臣と竹中。ふすまの向こうには石田。
逃げたい。
「小田原の一件については官兵衛君から聞いているよ」
「和海、貴様が北条を落とすために黒田を使ったことは聞いた。
その件は言いたいことはあるが、今は置いておく。
それより、明智軍にいる同名の武将は貴様の関係者か?」
そっか、ジョシー黒田が伝えてくれたんだ。それはよかったけど、良くないな。
「あっちは、自分が本物だと言い切ってる。俺が偽物で、あっちの能力を奪ったんだとさ」
ちなみに移動に関しての能力は俺よりも上だと伝えると二人は頭を抱えていた。
「ところで、その外見は明智軍の娘と差別化するためか?」
豊臣は俺の髪を見ているのだろう。
「差別化するためっていうか、事故というか……でもあいつとは別人だって見えるだろ。
あとさ、これは俺のわがままんだけどあいつの事呼ぶとき、鳳凰寺って呼んでくれないか?
苗字でたのむ。織田や明智の和海って呼ばれ方ちょっと気分良くないんだよ」
苗字を伝えると、竹中は合点がいったというような納得した顔をしていた。
「わかったよ和海。これからは君は名前、あちらは苗字で呼び分けるとしよう。
それで、君はこれからどうするつもりなんだい?」
浅井や南下している一揆兵の事、そして松永との接触を図ったのち、南へ戻る。
その後武田との戦に参加すると伝えたら二人ともため息をついた。
「少し休息するという事を覚えろ」
「いくら何でも動きすぎだよ。先日も奥州、小田原と駆け回ったというのに……」
苦笑いを浮かべるしかできなかった。
確かに俺ってば大人しくしているってことができないな。
「まぁ、なるべく早く片付けてゆっくりすることにするよ」
「……早く片付けたら、片づけたでまた別の問題が起きそうだけどね。君の場合は」
「そんな気がする」
俺だってゆっくりしたいなって気持ちはあるんだけどなぁ……。