天下統一計画(仮)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
目を覚ますと、枕元に新しい服があった。
チャイナ服のような…これはカンフー服っていうのかな。黒かと思ったが、ほんのり紫っぽい。
着替えを終えて廊下に出ると、ちょうど長曾我部と鉢合わせた。
「おはよう。この服、チカが用意してくれたのか?」
「ああ…着心地はどうだ?」
「あの信者服より動きやすくなった。足元が楽になった。ありがとう」
でも…あれはあれで好きだったから布教活動の際はあれを着よう。
「……ちょっといいか?」
長曾我部はいきなり俺の髪に手を伸ばす。
「どうしたんだ…?」
「この髪色どうしたんだ」
どうしたと聞かれても自分の髪色は分からない。
「え、何か変なの?」
「赤茶色になってる。昨日何かしたか?」
「何もしてないけど…なんで脱色してるんだ?」
慌ててスマホのカメラで自分の顔を確認すると、確かに黒から赤茶色に替わっていた。
とはいってもきれいに赤茶というよりは痛んでしまったかのように斑に変色している。
「くぅ…髪の手入れができなかったからか!」
ザビー城にいたときは、何でもそろうよバサラ屋でシャンプーもリンスも買って使っていたけど、ここにはない。
多分その間に髪がいたんだろうな。まぁ爆発で燃えかけたりしたんだから色が変でもおかしくもないのかな?
「そんな理由ならいいんだけどよぉ……」
長曾我部は何か思い当たることでもあるのか不安そうだった。
「それより、昨日の話の続きをしに行こう。織田について何かわかったのか?」
伊達のいる部屋まで向かう。朝食をとりながら昨日二人が写真を見て顔をひきつらせた理由を尋ねた。
「お前たちはあの和海について、何か思い当たることが在るんだろう」
「……逆に聞くが、和海はアイツを見て何も思うことはないのか?」
伊達は不思議そうに俺を見る。
「いや、特に何も。女だなーってだけだが」
「そうか。実はな、あの姿は俺が過去にあった和海の姿だ」
言いにくそうに言う伊達と、それに頷く長曾我部。
「うそぉ…なんだよあの格差」
思わず自分の胸をもむ。いや、確かにぼんやりある俺の前世は女性らしいなとは何となく思っていたけど、ああしてみるとわかる。
胸でかい、掌からあふれそうじゃないか!遠目に見ても女ってわかる。髪だって邪魔そうなほど長い。
「その手を止めろ…。今更あっちが俺の知る和海だと思う気はないが……もしそうだったとしたら
アンタはいったい何者なんだ?」
「いや、こっちが聞きたい。和海って事くらいで俺もあんまり自分の事を覚えていない所があるからな」
伊達の言うように、アレが本物だとしたら俺は何でここに居るのは訳が分からなくなる。
「一度話をしてみる必要はありそうだな。まぁ、対峙することが在ったら話聞いておいてくれよ」
仮に、あれが本物だろうとも俺はこうして生きている。だから別にどうでもいい。
「ごちそうさまでした!イヤーなんだかんだお騒がせして悪かったな。片倉さんにもご迷惑をおかけしました。
チカ、食事が終わったら帰ろう。毛利が待ってるぞ」
「帰りたくねぇ―」
実は俺も帰るのちょっと怖い。スマホ代のことが在るから。
長曾我部は資金返済についてちまちま言われるんだろうな。
「帰る前に、連絡先教えておけ」
伊達の手にはスマホ……買ったのか。よく片倉さんが許可出したな。
「買ったのか?」
「俺が作った」
……長曾我部の超技術に俺は目を丸くした。
「つっても、通話しかできねぇけどな」
それだけでもすごいことだと思いますよ?本当にどうやって作ったのよ?
「こっちでも偽物について何かわかったら教えてやる。その代わり、そっちも何かわかったら教えろ」
「了解」
こうして忙しかった1週間の最北端旅行は終わりを迎えた。
片倉が用意してくれた沢山の野菜を抱えて、俺と長曾我部は毛利のいるザビー城へと帰路に就いた。
―――――――
「ただいま、わが城!」
「おかえりなさい、パシリ和海」
ザビーの顔に似たような台座?に乗って知らない子が現れた。
「誰?」
「新たな信者よ」
知らない子供の隣にいたのは毛利。
「大友宗麟と申します!タクティシャン毛利が不在の間、しっかりザビー城をお守りします!」
サンデーがタクティシャンに進化した…。いったい何があったんだ?
「どうも、立花と申します。以後よろしくお願いいたします」
「あ、和海です。よろしくお願いします」
なんだかすごく苦労人なオーラを感じる人だったな。
「積もる話もある、我の部屋へ来るがいい。長曾我部、貴様もだ」
「へいへい…」
二人で毛利の後をついて行った。しかし…なんか見ない間にテーマパークみたいなものの建設が始まっているんだけど……
ザビー教はいったいどこへ行こうというのだろうか。
毛利の部屋に付くと、何通かの手紙が渡された。
前田夫婦からで、慶次を捕まえたけど逃げられた話とか
徳川から近々遊びに行くとか(本田が届けに来たらしい……)
まぁ、たいていはどうでもいいかなってちょっと思う内容だったけど、浅井からの手紙は少し気になる内容だった。
俺の怪我についての心配と、その後一応は織田をごまかすことができたがかなり怪しまれているという話。
また、俺と同盟の武将が織田の明智軍に配属された話だ。
「浅井とも話をしに行かないといけないな……」
うーん、もう一台購入する予算はない。長曾我部に通話だけのものを作ってもらうべきか……。
「さて、和海よ。我の言いたいことは分かっておるな」
「……すいませんでした!」
「詫びなどいらぬ、新たな信者を確保したのか?」
「え、えーっと……ほ、北条を引き入れました…?」
引き入れた入信したといっていいのかわかんないけど、そういう事にしておかないと焼き殺されそうだった。
「なぜ我の目を見て話をせぬ。やましい事でもあるのではないか?」
「ま、まぁ…そのくらいにしてやれよ。向こうではなんだかんだ忙しくしてたんだからよぉ」
仲裁に入った長曾我部に今度は毛利のヤジが飛ぶ。
「貴様が和海についておりながら、何故和海が怪我をして帰ってくる。
問題を起こさぬように見張っていることはできぬのか、この愚か者め!」
あー、血は止まったけど額にうっすら傷の跡があるからかな……。声が出せなくなった当たりの事も怒っているのかもしれない。
「明日出向の船に貴様は乗せぬ。おとなしく留守番をしているがいい!」
「はぁ?俺も着いていくぞ」
「なら、明日までに貸していた資金をキッチリと清算するがよい。ならば共に船に乗せてやろうぞ」
……長曾我部は打ちひしがれていた。
まぁ……無理だろうね。
「明朝に船を出す。ゆっくりと休んでおくように」
「わかりました。……ところでさ」
一目で俺を女だとわかっていた毛利。
「昔さ……俺の事見たことあるだろう」
「……貴様が知らぬという顔をしていたので話を合わせておいたが、何か思い出したのか?」
「いや、俺自身は毛利と何があったのかは覚えていないんだけど、伊達が俺の事を覚えていたんだよ」
「ならそのまま忘れているがよい。あれはサンデー毛利になる前の我の話よ」
前世と今は別だとはっきり分けているということのようだ。
……最初から覚えていたのなら、多分毛利にも忠誠を誓っただろうし、願いをかなえる為に血をささげたかもしれないな。
多分接触せずとも俺の事を覚えているかどうかのポイントはその辺だろうし。
「わかった、俺もこれ以上は追及しない。
……新たな問題として、コイツが最近明智軍に入ったらしいんだ」
スマホの写真を見せると、少しだけ毛利の眉が不快そうに歪んだ。
「わざわざ過去を聞いた理由は之か……」
「ちょっと不気味だなぁって。まぁそれくらい。何か情報がわかったら、伊達とかからも情報共有する予定だから」
「そうか。わかった」
それだけでもう一人の和海の話は終わりとなった。
俺は明日の旅支度をしながら、浅井と会話をする方法を考えていた。
今から姉川に行ってもいいんだけど、疲れるし…スマホが在ればいいんだけど、渡す分買う予算はない……。
「……お市さーん」
影の中に顔だけ突っ込んで、呼びかけてみた。
これで話できたら便利なんだけど……ぉ?
ずるんと闇に飲み込まれた。俺の使う影の中とは少し違う。
「どうしたの、なぜあなたがここにいるの?」
無重力な闇の中でぼんやりお市の声が聞こえる。
「お市さんとお話したいなと思ったんですよ」
「ふふ…市嬉しい。どんなお話をしてくれるの?」
「あー…えっと……そう!ザビー城にザビーランドができるから、遊びに来てほしいなーって。
あとそっちは今、どんな状況かなって……怪しまれているんだろう?」
「長政様のお役に立ちたいのに…市のせいで長政様が苦労しているの……。
兄様は市の話を聞いてくれないの……」
遊びの誘いはスルーされたけど、とりあえず浅井は苦労しているようなのは分かった。
「もしも、危ない目にあいそうだったら……二人まとめて逃げてくればいいよ。
この通り道は開けておくから……お市さんなら、ここに浅井さんと共に来ることができるでしょ?」
「わからない……でも、市がんばる……」
浅井さん、確か織田にあっさり殺されていた気がするから……何とか生き延びて、ザビー教信者として邁進してほしい。
チャイナ服のような…これはカンフー服っていうのかな。黒かと思ったが、ほんのり紫っぽい。
着替えを終えて廊下に出ると、ちょうど長曾我部と鉢合わせた。
「おはよう。この服、チカが用意してくれたのか?」
「ああ…着心地はどうだ?」
「あの信者服より動きやすくなった。足元が楽になった。ありがとう」
でも…あれはあれで好きだったから布教活動の際はあれを着よう。
「……ちょっといいか?」
長曾我部はいきなり俺の髪に手を伸ばす。
「どうしたんだ…?」
「この髪色どうしたんだ」
どうしたと聞かれても自分の髪色は分からない。
「え、何か変なの?」
「赤茶色になってる。昨日何かしたか?」
「何もしてないけど…なんで脱色してるんだ?」
慌ててスマホのカメラで自分の顔を確認すると、確かに黒から赤茶色に替わっていた。
とはいってもきれいに赤茶というよりは痛んでしまったかのように斑に変色している。
「くぅ…髪の手入れができなかったからか!」
ザビー城にいたときは、何でもそろうよバサラ屋でシャンプーもリンスも買って使っていたけど、ここにはない。
多分その間に髪がいたんだろうな。まぁ爆発で燃えかけたりしたんだから色が変でもおかしくもないのかな?
「そんな理由ならいいんだけどよぉ……」
長曾我部は何か思い当たることでもあるのか不安そうだった。
「それより、昨日の話の続きをしに行こう。織田について何かわかったのか?」
伊達のいる部屋まで向かう。朝食をとりながら昨日二人が写真を見て顔をひきつらせた理由を尋ねた。
「お前たちはあの和海について、何か思い当たることが在るんだろう」
「……逆に聞くが、和海はアイツを見て何も思うことはないのか?」
伊達は不思議そうに俺を見る。
「いや、特に何も。女だなーってだけだが」
「そうか。実はな、あの姿は俺が過去にあった和海の姿だ」
言いにくそうに言う伊達と、それに頷く長曾我部。
「うそぉ…なんだよあの格差」
思わず自分の胸をもむ。いや、確かにぼんやりある俺の前世は女性らしいなとは何となく思っていたけど、ああしてみるとわかる。
胸でかい、掌からあふれそうじゃないか!遠目に見ても女ってわかる。髪だって邪魔そうなほど長い。
「その手を止めろ…。今更あっちが俺の知る和海だと思う気はないが……もしそうだったとしたら
アンタはいったい何者なんだ?」
「いや、こっちが聞きたい。和海って事くらいで俺もあんまり自分の事を覚えていない所があるからな」
伊達の言うように、アレが本物だとしたら俺は何でここに居るのは訳が分からなくなる。
「一度話をしてみる必要はありそうだな。まぁ、対峙することが在ったら話聞いておいてくれよ」
仮に、あれが本物だろうとも俺はこうして生きている。だから別にどうでもいい。
「ごちそうさまでした!イヤーなんだかんだお騒がせして悪かったな。片倉さんにもご迷惑をおかけしました。
チカ、食事が終わったら帰ろう。毛利が待ってるぞ」
「帰りたくねぇ―」
実は俺も帰るのちょっと怖い。スマホ代のことが在るから。
長曾我部は資金返済についてちまちま言われるんだろうな。
「帰る前に、連絡先教えておけ」
伊達の手にはスマホ……買ったのか。よく片倉さんが許可出したな。
「買ったのか?」
「俺が作った」
……長曾我部の超技術に俺は目を丸くした。
「つっても、通話しかできねぇけどな」
それだけでもすごいことだと思いますよ?本当にどうやって作ったのよ?
「こっちでも偽物について何かわかったら教えてやる。その代わり、そっちも何かわかったら教えろ」
「了解」
こうして忙しかった1週間の最北端旅行は終わりを迎えた。
片倉が用意してくれた沢山の野菜を抱えて、俺と長曾我部は毛利のいるザビー城へと帰路に就いた。
―――――――
「ただいま、わが城!」
「おかえりなさい、パシリ和海」
ザビーの顔に似たような台座?に乗って知らない子が現れた。
「誰?」
「新たな信者よ」
知らない子供の隣にいたのは毛利。
「大友宗麟と申します!タクティシャン毛利が不在の間、しっかりザビー城をお守りします!」
サンデーがタクティシャンに進化した…。いったい何があったんだ?
「どうも、立花と申します。以後よろしくお願いいたします」
「あ、和海です。よろしくお願いします」
なんだかすごく苦労人なオーラを感じる人だったな。
「積もる話もある、我の部屋へ来るがいい。長曾我部、貴様もだ」
「へいへい…」
二人で毛利の後をついて行った。しかし…なんか見ない間にテーマパークみたいなものの建設が始まっているんだけど……
ザビー教はいったいどこへ行こうというのだろうか。
毛利の部屋に付くと、何通かの手紙が渡された。
前田夫婦からで、慶次を捕まえたけど逃げられた話とか
徳川から近々遊びに行くとか(本田が届けに来たらしい……)
まぁ、たいていはどうでもいいかなってちょっと思う内容だったけど、浅井からの手紙は少し気になる内容だった。
俺の怪我についての心配と、その後一応は織田をごまかすことができたがかなり怪しまれているという話。
また、俺と同盟の武将が織田の明智軍に配属された話だ。
「浅井とも話をしに行かないといけないな……」
うーん、もう一台購入する予算はない。長曾我部に通話だけのものを作ってもらうべきか……。
「さて、和海よ。我の言いたいことは分かっておるな」
「……すいませんでした!」
「詫びなどいらぬ、新たな信者を確保したのか?」
「え、えーっと……ほ、北条を引き入れました…?」
引き入れた入信したといっていいのかわかんないけど、そういう事にしておかないと焼き殺されそうだった。
「なぜ我の目を見て話をせぬ。やましい事でもあるのではないか?」
「ま、まぁ…そのくらいにしてやれよ。向こうではなんだかんだ忙しくしてたんだからよぉ」
仲裁に入った長曾我部に今度は毛利のヤジが飛ぶ。
「貴様が和海についておりながら、何故和海が怪我をして帰ってくる。
問題を起こさぬように見張っていることはできぬのか、この愚か者め!」
あー、血は止まったけど額にうっすら傷の跡があるからかな……。声が出せなくなった当たりの事も怒っているのかもしれない。
「明日出向の船に貴様は乗せぬ。おとなしく留守番をしているがいい!」
「はぁ?俺も着いていくぞ」
「なら、明日までに貸していた資金をキッチリと清算するがよい。ならば共に船に乗せてやろうぞ」
……長曾我部は打ちひしがれていた。
まぁ……無理だろうね。
「明朝に船を出す。ゆっくりと休んでおくように」
「わかりました。……ところでさ」
一目で俺を女だとわかっていた毛利。
「昔さ……俺の事見たことあるだろう」
「……貴様が知らぬという顔をしていたので話を合わせておいたが、何か思い出したのか?」
「いや、俺自身は毛利と何があったのかは覚えていないんだけど、伊達が俺の事を覚えていたんだよ」
「ならそのまま忘れているがよい。あれはサンデー毛利になる前の我の話よ」
前世と今は別だとはっきり分けているということのようだ。
……最初から覚えていたのなら、多分毛利にも忠誠を誓っただろうし、願いをかなえる為に血をささげたかもしれないな。
多分接触せずとも俺の事を覚えているかどうかのポイントはその辺だろうし。
「わかった、俺もこれ以上は追及しない。
……新たな問題として、コイツが最近明智軍に入ったらしいんだ」
スマホの写真を見せると、少しだけ毛利の眉が不快そうに歪んだ。
「わざわざ過去を聞いた理由は之か……」
「ちょっと不気味だなぁって。まぁそれくらい。何か情報がわかったら、伊達とかからも情報共有する予定だから」
「そうか。わかった」
それだけでもう一人の和海の話は終わりとなった。
俺は明日の旅支度をしながら、浅井と会話をする方法を考えていた。
今から姉川に行ってもいいんだけど、疲れるし…スマホが在ればいいんだけど、渡す分買う予算はない……。
「……お市さーん」
影の中に顔だけ突っ込んで、呼びかけてみた。
これで話できたら便利なんだけど……ぉ?
ずるんと闇に飲み込まれた。俺の使う影の中とは少し違う。
「どうしたの、なぜあなたがここにいるの?」
無重力な闇の中でぼんやりお市の声が聞こえる。
「お市さんとお話したいなと思ったんですよ」
「ふふ…市嬉しい。どんなお話をしてくれるの?」
「あー…えっと……そう!ザビー城にザビーランドができるから、遊びに来てほしいなーって。
あとそっちは今、どんな状況かなって……怪しまれているんだろう?」
「長政様のお役に立ちたいのに…市のせいで長政様が苦労しているの……。
兄様は市の話を聞いてくれないの……」
遊びの誘いはスルーされたけど、とりあえず浅井は苦労しているようなのは分かった。
「もしも、危ない目にあいそうだったら……二人まとめて逃げてくればいいよ。
この通り道は開けておくから……お市さんなら、ここに浅井さんと共に来ることができるでしょ?」
「わからない……でも、市がんばる……」
浅井さん、確か織田にあっさり殺されていた気がするから……何とか生き延びて、ザビー教信者として邁進してほしい。