ドキドキ学園生活(仮)
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拝啓お母さま。
今日から、高校一年生として過ごすわけですが……都会は怖いところです。
従兄のみっくんと家康君が一緒ですが、3年間無事に過ごせると思えません…。
都会はかわいい子やかっこいい子がたくさんいます。
地元で私も「可愛いね」なんて言われていたこともありましたが、あれはおばあちゃんたちのお世辞だったんだってしみじみ思います。
もう穴があったら入りたい。
「はぁ~」
校門の前で何度目かわからないため息をつく。
「いい加減にしろ、貴様が自ら望んでこの学園に入学することを選んだのだろう!」
「そうカッカするな三成。和海も、もっと自分に自信を持つんだ。実力で入学したんだ、後ろめたく思う必要はないんだぞ!」
みっくんも家康君も励ましてくれるけど……成績の面だけじゃないんだよ。
顔面偏差値が高すぎるんだよこの学校。
勿論、みっくんも家康君も系統は違うけどとっても良い顔だ。
従妹である私が似ているところといえば髪色くらいだろうか?
「お化粧したら少しは違うかなぁ……」
「そんなことしなくても和海は十分可愛いぞ!」
「家康君…優しいね。ありがとう」
「なぜそんなに卑下する。貴様は自分の顔を見たことがないのか!」
二人は私を励ましてくれるけれど、いまいち自分で見る自分の顔がいいようには思えない。
鏡に映っている顔は無意識にキメ顔だっていうし、それならそれなりに見えるだろうけど…普段どんな顔なのか……。
普通程度ではあると思う。昔はみっくんと似てるなんて言われた時期もあったから……今はわからないけど。
「あの……ちょっと聞いてもいいかな?家康君もみっくんも着ている制服のデザインが違うんだけど……。
この学校って制服オーダーメイドだったっけ?」
制服を注文して届いたものを普通に着てきたけれど、なんだろう。
自分なりに制服を改造している人たちが見受けられる。
「いや!違うぞ!」
「私にはこの制服がしっくりくるのだ」
入学式当日にすでに制服改造って駄目なのでは?
あれ……これって二人は初日から校則違反で目を付けられるんじゃないの?
「わ、私先に行くね!クラス分け見てくる」
走って二人と距離をとる。そのタイミングで教師陣らしき人たちに制服について怒られていた。
二人とも中学までは真面目だった気がしたんだけど……これが高校生デビューというものなのかな。
「ううーん、私はどこかな」
みっくんと家康君は1年2組。私は1年3組。離れてしまったけど、目立たない学園生活を送るためには別のクラスでよかったのかもしれない。
入学式は無事ではないけれど一応終わりを迎えた。
明日から通常の授業が始まるわけだけど、私のクラスは平凡なクラスという感じだった。
隣の席の子もいい人で田舎での学校を思い出して、ほのぼのしていた。
お友達出来るといいな……。
帰りは特に約束をしていなかったので一人で帰ることに。
部活が始まれば、朝も一緒に行くこともなくなるんだろうな。
二人は何の部活に入るのかな。
「あ!和海さーん!」
「あれ、左近君。どうしたの?」
「三成先輩の制服姿を見ようと思って待ってたんっすけど…なかなか学校から出てこなくって」
「あーもしかしたら、先生に捕まっているかもしれない。制服改造しちゃって……」
左近君と立ち話をしていると私を呼ぶ声が聞こえた。
「和海!私の許可なくなぜ帰る!」
「一緒に帰る約束してなかったから」
「…むっ、そうだったな。なら今から一緒に帰るぞ」
すっと手を差し出す。小さいことから帰るときは手をつないで歩いていたけど、高校になってもその癖が抜けてないのに少し笑ってしまった。
「はいはい。あ、左近君がみっくんのこと待ってたよ」
「いえいえ、俺の用は済んだんで!そんじゃ、さようなら!」
……なんだろう。一目見たら満足したのかな?
「帰っちゃった。私たちも帰ろうか」
手をつないで帰路についた。そのうちみっくんにも彼女ができたら、こうして手をつないで帰るのかな。
どんな子が彼女になるんだろう。きっときれいな子なんだろうな。
「何を二ヤついている」
「んー?みっくんの彼女ってどんな子なんだろうなーって。
みっくんきれいな子が好きだって言ってたからさ。どんなきれいな子かなって想像してたの。
みっくんも綺麗だから、とっても絵になると思うんだ」
「下らんことを……さっさと帰るぞ」
入学早々に色恋沙汰な話は気が早すぎたのかな……ちょっと怒らせちゃったみたいだけど、それでも手を離すこともせず私を置いていかないからみっくんは優しい。
「はーい!」
足の短い私に歩調も合わせてくれる。
みっくんほどいい人の彼女になる人はきっと幸せだろうな。
――――――
仲睦まじく帰る三成と和海。
従兄妹だからというが、仲が良すぎるような気がする。
二人の距離感は昔から変わっていないが、年頃なのだから変わるのが普通なのではないかとも思う。
和海は田舎から一人上京し、頼る相手が三成しかいないからあの距離感は仕方がないのかもしれないが
三成はそれを利用しているようにも思える。
先に帰ってしまった和海を探すために左近にいきなり連絡して学校のそばで待ち伏せさせたり……この先、和海の事が心配だ。
和海は三成に似ているが、目つきは鋭くなく、どちらかといえばぱっちりしている。
本人は自分の顔があまり可愛くないと思っているようだが、確かに可愛いよりは美人寄りなのだ。
それでも、あまり表情が変わらない三成とは違い、表情豊かな和海は笑えば当然可愛いのだ。
本人は気づいていないようだが、正月休みなどでこちらに遊びに来ていた時に和海の事が気になっていた男子は結構いた。
三成がこれから和海に近づく男子に片っ端からケンカを売りそうでワシは不安だった。
「穏やかな学園生活が送れるといいな…和海」
この先が思いやられるが、下手に手を出すと余計こじれそうな気がするのでワシは静観することにしよう。
拗らせて三成や和海と不仲になるのは嫌だからな。
今日から、高校一年生として過ごすわけですが……都会は怖いところです。
従兄のみっくんと家康君が一緒ですが、3年間無事に過ごせると思えません…。
都会はかわいい子やかっこいい子がたくさんいます。
地元で私も「可愛いね」なんて言われていたこともありましたが、あれはおばあちゃんたちのお世辞だったんだってしみじみ思います。
もう穴があったら入りたい。
「はぁ~」
校門の前で何度目かわからないため息をつく。
「いい加減にしろ、貴様が自ら望んでこの学園に入学することを選んだのだろう!」
「そうカッカするな三成。和海も、もっと自分に自信を持つんだ。実力で入学したんだ、後ろめたく思う必要はないんだぞ!」
みっくんも家康君も励ましてくれるけど……成績の面だけじゃないんだよ。
顔面偏差値が高すぎるんだよこの学校。
勿論、みっくんも家康君も系統は違うけどとっても良い顔だ。
従妹である私が似ているところといえば髪色くらいだろうか?
「お化粧したら少しは違うかなぁ……」
「そんなことしなくても和海は十分可愛いぞ!」
「家康君…優しいね。ありがとう」
「なぜそんなに卑下する。貴様は自分の顔を見たことがないのか!」
二人は私を励ましてくれるけれど、いまいち自分で見る自分の顔がいいようには思えない。
鏡に映っている顔は無意識にキメ顔だっていうし、それならそれなりに見えるだろうけど…普段どんな顔なのか……。
普通程度ではあると思う。昔はみっくんと似てるなんて言われた時期もあったから……今はわからないけど。
「あの……ちょっと聞いてもいいかな?家康君もみっくんも着ている制服のデザインが違うんだけど……。
この学校って制服オーダーメイドだったっけ?」
制服を注文して届いたものを普通に着てきたけれど、なんだろう。
自分なりに制服を改造している人たちが見受けられる。
「いや!違うぞ!」
「私にはこの制服がしっくりくるのだ」
入学式当日にすでに制服改造って駄目なのでは?
あれ……これって二人は初日から校則違反で目を付けられるんじゃないの?
「わ、私先に行くね!クラス分け見てくる」
走って二人と距離をとる。そのタイミングで教師陣らしき人たちに制服について怒られていた。
二人とも中学までは真面目だった気がしたんだけど……これが高校生デビューというものなのかな。
「ううーん、私はどこかな」
みっくんと家康君は1年2組。私は1年3組。離れてしまったけど、目立たない学園生活を送るためには別のクラスでよかったのかもしれない。
入学式は無事ではないけれど一応終わりを迎えた。
明日から通常の授業が始まるわけだけど、私のクラスは平凡なクラスという感じだった。
隣の席の子もいい人で田舎での学校を思い出して、ほのぼのしていた。
お友達出来るといいな……。
帰りは特に約束をしていなかったので一人で帰ることに。
部活が始まれば、朝も一緒に行くこともなくなるんだろうな。
二人は何の部活に入るのかな。
「あ!和海さーん!」
「あれ、左近君。どうしたの?」
「三成先輩の制服姿を見ようと思って待ってたんっすけど…なかなか学校から出てこなくって」
「あーもしかしたら、先生に捕まっているかもしれない。制服改造しちゃって……」
左近君と立ち話をしていると私を呼ぶ声が聞こえた。
「和海!私の許可なくなぜ帰る!」
「一緒に帰る約束してなかったから」
「…むっ、そうだったな。なら今から一緒に帰るぞ」
すっと手を差し出す。小さいことから帰るときは手をつないで歩いていたけど、高校になってもその癖が抜けてないのに少し笑ってしまった。
「はいはい。あ、左近君がみっくんのこと待ってたよ」
「いえいえ、俺の用は済んだんで!そんじゃ、さようなら!」
……なんだろう。一目見たら満足したのかな?
「帰っちゃった。私たちも帰ろうか」
手をつないで帰路についた。そのうちみっくんにも彼女ができたら、こうして手をつないで帰るのかな。
どんな子が彼女になるんだろう。きっときれいな子なんだろうな。
「何を二ヤついている」
「んー?みっくんの彼女ってどんな子なんだろうなーって。
みっくんきれいな子が好きだって言ってたからさ。どんなきれいな子かなって想像してたの。
みっくんも綺麗だから、とっても絵になると思うんだ」
「下らんことを……さっさと帰るぞ」
入学早々に色恋沙汰な話は気が早すぎたのかな……ちょっと怒らせちゃったみたいだけど、それでも手を離すこともせず私を置いていかないからみっくんは優しい。
「はーい!」
足の短い私に歩調も合わせてくれる。
みっくんほどいい人の彼女になる人はきっと幸せだろうな。
――――――
仲睦まじく帰る三成と和海。
従兄妹だからというが、仲が良すぎるような気がする。
二人の距離感は昔から変わっていないが、年頃なのだから変わるのが普通なのではないかとも思う。
和海は田舎から一人上京し、頼る相手が三成しかいないからあの距離感は仕方がないのかもしれないが
三成はそれを利用しているようにも思える。
先に帰ってしまった和海を探すために左近にいきなり連絡して学校のそばで待ち伏せさせたり……この先、和海の事が心配だ。
和海は三成に似ているが、目つきは鋭くなく、どちらかといえばぱっちりしている。
本人は自分の顔があまり可愛くないと思っているようだが、確かに可愛いよりは美人寄りなのだ。
それでも、あまり表情が変わらない三成とは違い、表情豊かな和海は笑えば当然可愛いのだ。
本人は気づいていないようだが、正月休みなどでこちらに遊びに来ていた時に和海の事が気になっていた男子は結構いた。
三成がこれから和海に近づく男子に片っ端からケンカを売りそうでワシは不安だった。
「穏やかな学園生活が送れるといいな…和海」
この先が思いやられるが、下手に手を出すと余計こじれそうな気がするのでワシは静観することにしよう。
拗らせて三成や和海と不仲になるのは嫌だからな。