朝起きたら武将が部屋に居たんだがどうしたらいい
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仕事は順調…だけど、仕事以外に何もできていない。
休みは何とか家事をこなしてはいるけれど、学生時代のようにゲーム三昧なんて過ごし方はできない。
職場と家の往復ばかりで、新しい出会いもない。
実家からくる連絡は、恋人はできたか、結婚はいつか。地元に戻ってこい……
「……癒しが欲しい」
学生時代、趣味に全力で遊んでいたのが懐かしい。
「…ん?メールか」
随分と昔に作成していた夢小説を投稿していたサイトからだった。
誰かがメッセージを送ってくれたのだが、いまだに見てくれている人がいたのかと驚いた。
私自身、もう削除したと思っていたのに。
『あなたの小説に萌えました。あなたも最近萌えていますか?あなたにハッピーをお裾分け』
何とも怪しい感想だった。
「あれ、なんかリンクあるじゃん」
ハッピーという文字にリンクが貼ってあった。アクセスするべきではないと思っていたが、ちょっとだけ気になりリンク先にウイルスなどがないかを確認してクリックした。
リンク先は、私のサイトで丁度キリ番だった。なんか自分でキリ番踏むと悔しいな。
「踏み逃げ禁止、あなたの夢を叶えましょう……懐かしいなぁ」
リクエストを受け付けるための文章を見て、懐かしさと同時に羞恥心で倒れそうになる。
「私の夢か……なんだろう。いい男が欲しい?休みが欲しい?不労所得が欲しい?はは…なんだろうなぁ」
リクエストを送ることなく、サイトを閉じて寝る支度をする。
明日は休みだから、買い物と掃除と…カフェにでも行けたらいいな……。
ふふ…珍しく4連休なのだ。12連勤熟してやっとお休みだから、休みを満喫するんだ!
布団に飛び込んで、眠りについた。
翌朝、スマホの目覚ましで起きたとき……私の部屋に知らない人達がいた。
きっと夢だ、もう一度寝直せばきっときちんと起きるはずだ。
布団に潜り込んで二度寝を決めたが、結果は変わらなかった。
というより、知らない人に起こされた。
「なぁ、アンタ。ここはどこか分かるかい?」
ええ顔の男がいるんだよなー。美形、ジャニ系、男前……夢なら最高だけど、夢じゃない。
だって私の肩をゆすっているんだもん。
明晰夢は見たことないから、これは現実なんだろうな。
「ここは私の部屋です―――」
うん、この状況に覚えがあるぞ。
あれだよ、私が昔執筆した夢小説の冒頭に似てるんだよ。
「妙なカラクリが山ほどあるな」
白髪のアニキは長曾我部元親でしょー。
「この狭い小屋は何だ」
不機嫌そうに椅子に座っているのは毛利元就。
「何やらいい匂いがしますぞ!」
「お米のたける匂いだね」
炊飯器を興味深く見る真田幸村と猿飛佐助。
「HA!妙なものが走ってやがるぜ」
勝手にカーテン開けて外を見る伊達政宗。
「あはは…賑やかでごめんね。俺もどうしてここに居るか分からなくってさ……」
困った笑顔を浮かべる前田慶次。
「私も……なんでこうなってるのか分からなくて困ってます」
止めて、ほんと止めて。
逆トリップ物読むのは好きだったけど、今は望んでない。
みんな体格いいから、あと鎧の所為もあるけど部屋がものすっごく狭い。狭すぎる…。
銃刀法違反だし、そもそもこの時代じゃ彼らの戸籍ないし、どうやってきて、どうやって帰るのか分からない。小説ではどうだったっけ?
確か―――落ちが決まらず未完だったー!
「うえーん、助けてー……」
もう、泣くしかないじゃない。
一人くらいならまだ何とかなるかもしれないけど、多いよ!来すぎだよ!私の脳は処理オーバーですよ!
私、これからどうなるのー……。
もうだめだ。私一人でどうにかなる訳がない。
布団に潜り込んで、従兄にヘルプの連絡をする。
「景綱兄ちゃんたすけてー!もうなんか、知らん人がいっぱいいるの!幽霊か現実かわかんないから助けて!」
「いやいや、幽霊じゃないよ!」
慶次は驚いて私の肩を揺するけど、それどころじゃない。
これが私にしか見えないようじゃ周りから不審者扱いされるし、実在しているのなら今後どうするかを相談できる人が必要だ。
「和海どうした!……これは」
お隣に住んでいる景綱兄ちゃん。兄ちゃんなんて呼んでいるけど、30を過ぎている。私ももうじき30代だ。
「景綱兄ちゃん…!ひぃ!」
「おいおい、落ち着けよー!」
慶次が仲裁に入るが、他の武将は全員部屋に来た景綱兄ちゃんに武器を向けている。
「女の部屋に無断で上がり込むってのはどういう了見だ……」
「……小十郎?なんだ、その服装は」
政宗に言われてみると、そういえば景綱兄ちゃんは片倉小十郎に似ている気がする。
「これは……政宗様。それと……見慣れた面が並んでいるな」
「ちょ、ちょっと!景綱兄ちゃん、話が見えない」
ずびずび鼻を啜りながら泣いている私のもとに景綱兄ちゃんは寄り添ってくれて、抱きしめて頭を撫でてくれた。
「驚いたよな……大丈夫だ、幽霊じゃないぞ。
怖がる必要ないからな」
「むりだよー!幽霊じゃないなら物理的に怖いよー!武器持ってるぅー!」
っていうか、さらっと小十郎って言われて納得して話を進めないで。
政宗様じゃないよー!突っ込みいっぱいあるけど、言い切れない―!
「おい、お前ら。武器を下げろ、家主を驚かすんじゃねぇ」
「Hey、そのgirlは知り合いか?」
「そうですね、話すと長くなりますが……とりあえず、俺の家に行きましょう。ここは手狭ですので。
和海はどうする、一緒に行くか?」
「ちょっと無理。腰抜けて立てそうもない……」
「そうか、話がまとまったらまた来るから。鍵を閉めて部屋にいるんだぞ」
コクコク首がもげそうな程、縦に頷く。
「驚かしてごめんよ。俺の名前は前田慶次、また後でね」
ううーまぶしいよー。やっぱりみんな顔がいい……。
部屋が忽ち静かになり、やっと自分の部屋に戻った感じがした。
なんなの、癒しが欲しいんだよ。
これは癒しじゃなくて驚きでしょうよ!
うえーん、私の休みはどうなるのー!
休みは何とか家事をこなしてはいるけれど、学生時代のようにゲーム三昧なんて過ごし方はできない。
職場と家の往復ばかりで、新しい出会いもない。
実家からくる連絡は、恋人はできたか、結婚はいつか。地元に戻ってこい……
「……癒しが欲しい」
学生時代、趣味に全力で遊んでいたのが懐かしい。
「…ん?メールか」
随分と昔に作成していた夢小説を投稿していたサイトからだった。
誰かがメッセージを送ってくれたのだが、いまだに見てくれている人がいたのかと驚いた。
私自身、もう削除したと思っていたのに。
『あなたの小説に萌えました。あなたも最近萌えていますか?あなたにハッピーをお裾分け』
何とも怪しい感想だった。
「あれ、なんかリンクあるじゃん」
ハッピーという文字にリンクが貼ってあった。アクセスするべきではないと思っていたが、ちょっとだけ気になりリンク先にウイルスなどがないかを確認してクリックした。
リンク先は、私のサイトで丁度キリ番だった。なんか自分でキリ番踏むと悔しいな。
「踏み逃げ禁止、あなたの夢を叶えましょう……懐かしいなぁ」
リクエストを受け付けるための文章を見て、懐かしさと同時に羞恥心で倒れそうになる。
「私の夢か……なんだろう。いい男が欲しい?休みが欲しい?不労所得が欲しい?はは…なんだろうなぁ」
リクエストを送ることなく、サイトを閉じて寝る支度をする。
明日は休みだから、買い物と掃除と…カフェにでも行けたらいいな……。
ふふ…珍しく4連休なのだ。12連勤熟してやっとお休みだから、休みを満喫するんだ!
布団に飛び込んで、眠りについた。
翌朝、スマホの目覚ましで起きたとき……私の部屋に知らない人達がいた。
きっと夢だ、もう一度寝直せばきっときちんと起きるはずだ。
布団に潜り込んで二度寝を決めたが、結果は変わらなかった。
というより、知らない人に起こされた。
「なぁ、アンタ。ここはどこか分かるかい?」
ええ顔の男がいるんだよなー。美形、ジャニ系、男前……夢なら最高だけど、夢じゃない。
だって私の肩をゆすっているんだもん。
明晰夢は見たことないから、これは現実なんだろうな。
「ここは私の部屋です―――」
うん、この状況に覚えがあるぞ。
あれだよ、私が昔執筆した夢小説の冒頭に似てるんだよ。
「妙なカラクリが山ほどあるな」
白髪のアニキは長曾我部元親でしょー。
「この狭い小屋は何だ」
不機嫌そうに椅子に座っているのは毛利元就。
「何やらいい匂いがしますぞ!」
「お米のたける匂いだね」
炊飯器を興味深く見る真田幸村と猿飛佐助。
「HA!妙なものが走ってやがるぜ」
勝手にカーテン開けて外を見る伊達政宗。
「あはは…賑やかでごめんね。俺もどうしてここに居るか分からなくってさ……」
困った笑顔を浮かべる前田慶次。
「私も……なんでこうなってるのか分からなくて困ってます」
止めて、ほんと止めて。
逆トリップ物読むのは好きだったけど、今は望んでない。
みんな体格いいから、あと鎧の所為もあるけど部屋がものすっごく狭い。狭すぎる…。
銃刀法違反だし、そもそもこの時代じゃ彼らの戸籍ないし、どうやってきて、どうやって帰るのか分からない。小説ではどうだったっけ?
確か―――落ちが決まらず未完だったー!
「うえーん、助けてー……」
もう、泣くしかないじゃない。
一人くらいならまだ何とかなるかもしれないけど、多いよ!来すぎだよ!私の脳は処理オーバーですよ!
私、これからどうなるのー……。
もうだめだ。私一人でどうにかなる訳がない。
布団に潜り込んで、従兄にヘルプの連絡をする。
「景綱兄ちゃんたすけてー!もうなんか、知らん人がいっぱいいるの!幽霊か現実かわかんないから助けて!」
「いやいや、幽霊じゃないよ!」
慶次は驚いて私の肩を揺するけど、それどころじゃない。
これが私にしか見えないようじゃ周りから不審者扱いされるし、実在しているのなら今後どうするかを相談できる人が必要だ。
「和海どうした!……これは」
お隣に住んでいる景綱兄ちゃん。兄ちゃんなんて呼んでいるけど、30を過ぎている。私ももうじき30代だ。
「景綱兄ちゃん…!ひぃ!」
「おいおい、落ち着けよー!」
慶次が仲裁に入るが、他の武将は全員部屋に来た景綱兄ちゃんに武器を向けている。
「女の部屋に無断で上がり込むってのはどういう了見だ……」
「……小十郎?なんだ、その服装は」
政宗に言われてみると、そういえば景綱兄ちゃんは片倉小十郎に似ている気がする。
「これは……政宗様。それと……見慣れた面が並んでいるな」
「ちょ、ちょっと!景綱兄ちゃん、話が見えない」
ずびずび鼻を啜りながら泣いている私のもとに景綱兄ちゃんは寄り添ってくれて、抱きしめて頭を撫でてくれた。
「驚いたよな……大丈夫だ、幽霊じゃないぞ。
怖がる必要ないからな」
「むりだよー!幽霊じゃないなら物理的に怖いよー!武器持ってるぅー!」
っていうか、さらっと小十郎って言われて納得して話を進めないで。
政宗様じゃないよー!突っ込みいっぱいあるけど、言い切れない―!
「おい、お前ら。武器を下げろ、家主を驚かすんじゃねぇ」
「Hey、そのgirlは知り合いか?」
「そうですね、話すと長くなりますが……とりあえず、俺の家に行きましょう。ここは手狭ですので。
和海はどうする、一緒に行くか?」
「ちょっと無理。腰抜けて立てそうもない……」
「そうか、話がまとまったらまた来るから。鍵を閉めて部屋にいるんだぞ」
コクコク首がもげそうな程、縦に頷く。
「驚かしてごめんよ。俺の名前は前田慶次、また後でね」
ううーまぶしいよー。やっぱりみんな顔がいい……。
部屋が忽ち静かになり、やっと自分の部屋に戻った感じがした。
なんなの、癒しが欲しいんだよ。
これは癒しじゃなくて驚きでしょうよ!
うえーん、私の休みはどうなるのー!