中忍選抜試験
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どうも
木の葉隠れの里の中忍で、名前はカンタって言います
えーと、今日、つかさっき
綱手様に呼ばれて火影室に行ったら、とある資料をたくさん渡された
いきなりのことでびっくりしたが、そばにいたシズネ先輩が説明を付け足してくれた
なんでも、木の葉で行われる中忍選抜試験の係を毎年押しつ……
……失礼、毎年任されているシカマル先輩が、まだ任務から帰っていないため、急きょ代役を立てることになったらしい
シカマル先輩は中忍試験の始まりまでに帰ってこれないらしく、先輩が帰ってくるまでの間だけ俺が代役に抜擢された
「………代役って、俺係の仕事なんて分かりませんよ?
中忍選抜試験って、確か今週末ッスよね
……………………無理ッス」
「何もお前に係を頼むなんてことは言ってない
シカマルが帰ってくるまでの間にお前がやる仕事は1つ
砂隠れの里から来る使者の出迎えと、その使者の手伝いだ」
……砂隠れの里は、話はよく聞くが行ったことはないし、合同任務をしたこともない
つまり知り合いもいない
やっべ、シカマル先輩じゃねぇけど面倒臭そう
「その使者の名前は虹色瑞乃、砂隠れの医療班長だ
優秀なくのいちだぞ」
「…………女の人ッスか」
「あぁ。いつもはシカマルが出迎えも仕事も一緒にやるんだがな
アイツは任務で間に合わないからお前に頼むんだ」
綱手様の話を聞いて、少し驚いた
あの面倒臭がりのシカマル先輩が女の人とずっと一緒に?
サクラ先輩やいの先輩に対する態度を見ている俺としては、シカマル先輩が特定の女の人と一緒にいることがすごく意外だった
まぁ仕事だし、そこら辺は大人な対応なのかもしれないが
てっきりあの人は、女の人が苦手なんだと思い込んでいた
「瑞乃は三日後に木の葉に到着する予定だ
時間は追って連絡するから、それまでに大門に向かい、瑞乃を待て
分かったな?」
「それはいいんですけど、その瑞乃って人はどんな人なんすか?
見た目とか、性格とか
何も情報がないとさすがに…」
俺が困ったように肩をすくめると、綱手様は少し考えた後
「サクラやいのあたりに聞いてこい
アイツらの方が私より分かるだろうからな」
「………はぁ、了解ッス」
とりあえず一礼し、火影室を後にした
はーぁ、面倒臭そう
だが、頼まれてしまったものは仕方がない
今から木の葉病院に行こう
そう決めて歩き出した
***
「瑞乃がどんな人か?
……んー、優しくていい子ね
いのは?」
「そうねー、優しくて強くて、優秀な医療忍者よ」
「……………あの、すみません
ちょっといいっすか?」
「「なに?」」
木の葉病院に行くと、ちょうどサクラ先輩もいの先輩も休憩中だったらしく、二人とも一緒にいた
だから先ほどの砂の使者さんについて尋ねると、上の答えが返ってきた
「………その瑞乃って人、いくつの人ですか?」
「私達と同じ20歳だけど?」
「なぁにカンター、アンタ瑞乃のことおばさんだとか思ってたのー?」
「だって、砂の医療班長なんですよね?
だったら年取っててもおかしくないじゃないスか」
「確かにそうだけどね、あの子はずば抜けて優秀で、15の時にはすでに班長になってたわよ
第四次忍界大戦の時は医療班の副隊長もやってたし」
「えっ!マジすか?!
なんすかそれ、めっちゃくちゃエリートじゃないスか!!」
あまりの驚きに思わず声が大きくなる
そんな俺を見た二人がけらけらと笑うが、そんなことは気にしていられない
俺はてっきり瑞乃って人は若くても30、それか40歳以上の人だと考えていた
それが実は3つ年上
驚くのも無理はない
そして、なぜ綱手様がこの二人に聞いてこいと仰ったのかが、今やっと分かった
「………あ、瑞乃と言ったら…」
「え、なんすか?」
「んー、シカマルがいないからやめとくわー
ねーサクラ」
「ふふっ、そうね」
クスクス笑う先輩達は、とても仲良さげに見えた
普段はケンカばかりなのに
……それよりも、シカマル先輩が関係しているのだろうか?
***
そして三日後
木の葉の大門に向かうと、門番をしているイズモ先輩とコテツ先輩に呼び止められた
コテ「聞いたぞカンタ、シカマルの代役だってな」
イズ「いい感じで綱手様にパシられたな」
「…………ちーっす」
むすっとしたまま答えると、二人の先輩がふっと笑った
イズ「そうそう。砂の使者さんはな、道の先を見てても意味ねーぞ」
「はい?どういう意味ですか?」
コテ「とにかく、空見とけ、空」
「空ぁ?」
ニヤニヤと気味悪い笑顔を浮かべる先輩達を一瞥し、俺は言われた通り、大門の下で空を見上げた
「……………ん?」
しばらく待っていると、晴れ渡っている青空に大きな鳥が現れた
今まで見たことが無い鳥だ
「……?!
な、はぁ?!
人…?!!」
その鳥を見ていたら、人と思しき何かが鳥から飛び降りた
その人物は、地面に綺麗に着地した
イズ「よーう瑞乃ちゃん、1年ぶりだな」
コテ「相変わらず綺麗な着地だねぇ」
「えっ、この人が…?!」
後ろの二人の声に驚き、目の前の人物を見る
白いパーカーにフードをかぶっていて顔が分からないが、どうやらこの人が噂のエリートくのいちのようだ
『お久しぶりです、コテツさんにイズモさん
それと…、あなたがカンタさんですか?』
「え、あ、はい。そうっす」
そう答えると、目の前の人物がフードを外した
『初めまして、砂隠れの里で医療班長をしています
虹色瑞乃です』
そう言ってふわりと笑う医療班長の瑞乃さん
彼女の髪の毛は、今俺達の真上に広がっている
美しい青空と同じ、美しい空色だった
.