2人だけのクリスマスの日
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「それでは登場してもらいましょう!スリーライツの皆さんです!!」
司会の声がそう響くと共にその場に集まった女の子たちの甲高い声が辺りを埋め尽くす。いつもなら耳を塞ぎたくなるその声は自分の心臓の音でかき消されていた。
(夜天、気付いてくれるかしら…)
こんなに多い女の子たちの中からこの位置にいる自分を見つけることが出来るだろうか。どうか彼が気付いてくれますようにと気付かないうちに祈っていた。
歌う前の軽いトーク、クリスマスはどんな日かという質問。今は星野が答えているところだ。次に大気が答えて自分の番になる。本当なら今日は真珠と一緒に過ごしていたはずなのに、そんなことを考えていた。
(あっ…)
今、一瞬夜天がこっちを見た気がする。だけど気付かなかったのだろうか、彼の視線はすぐに外れてしまった。やっぱりこんな場所では見つけてもらえるはずないかと思った。
目の前の子たちも夜天が一瞬こっちを見たとキャッキャと喜んでいたのだから。
「では、夜天さんお願いします」
いつの間にか大気の話も終わっていたらしい。話を振られマイクを口元に持っていく。ファンの子たちを見渡しながら答える。
「そうですね、僕は…っ」
用意していた答えを言おうとしたとき、女の子たちの中でキラリと何か光った気がした。その場所を答えることを忘れて見つめる。
ざわざわと女の子たちが夜天の視線の先を探りだした。
「夜天さん?」
司会の声にハッと我に返り、その視線の先に特別スマイルを送ると女の子たちはキャーと歓声を上げる。その女の子の中で輝く自分だけの星を見つめて優しく微笑んだ。
「僕にとってクリスマスは、大切な星をみつけるための日かもしれませんね」
「それはどういう…?」
「どれだけ離れていても、輝く星なら見つけることが出来るから、今日は会いに来てくれてありがとうって伝えたいです」
今度はカメラに向かってウィンクをした夜天。普段見られない夜天のその姿に目の前の女の子たちが次々とメロメロになり落ちていく。
真珠はアイドルとは恐ろしいものだと思った。だけどそんな夜天にドキドキしている自分がいるのも本当で。
そして司会に促されステージの中央でスタンバイをする直前、夜天が真珠のいる場所を見る。今度はしっかりと2人の視線が絡みあい、軽く微笑む夜天。
(気付いてくれたの…?)
いつの間にかギュッと力を込めていた拳を解く。その後は彼らの歌に耳を傾けた。
何度か夜天と目が合った気がするが、目の前の女の子たちも同じように思っていたから、そうじゃないかもしれない。だけど真珠の心は幸せで満たされていた。