2人だけのクリスマスの日
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
番組収録の休憩中、隣にいる人物に視線を送る。その視線を受け取ったその人物は首を振った。彼らの前にいるもう一人の人物はアイドルとは思えないくらいの不機嫌さでその場所にいたからだ。
「ったく、いい加減にしろよ…」
流石にその空気に耐え切れずため息とともに星野が声を発した。
「何が…?」
「お前なぁ…漏れ出てんだよ、不機嫌が…」
「こんな日にまで喧嘩をするとはあなた達らしいと言えばそうでしょうが…」
「別に喧嘩なんてしてないさ…」
なんて言ってみるが少し前の日のことを思い出す。クリスマスはどう過ごすのかなんてクラスで話していた自分の彼女とその友達たちの会話を聞いていたから、出来ればクリスマスは予定を入れないでおきたかった。
結局クリスマスの日は、歌番組の特番で生放送の仕事が組み込まれてしまったので彼女と過ごすクリスマスは流れてしまった。
『仕方ないじゃないお仕事なんだもの』
だけどそれを残念がることもなく、ただ淡々といつものように返してきた彼女の言葉にいつもの通りに言い返してしまった。
『仕方ないって、クリスマスは特別なんだろう?』
『まあ、世間的にはそうみたいね』
自分は違う星の人間だからこの星のクリスマスという行事をそこまで詳しくは知らない。彼女がいなければ興味もなかった。だけど、教室で友達と話す彼女の姿をみてその日が何か特別な日であることくらいは分かるのだ。
『キミはクリスマスを僕と一緒に過ごしたいと思わないの?』
『そんなこと思ってないわ。でも、夜天たちはお仕事があるじゃない』
アイドルがクリスマスシーズン、と言うよりこの時期からいつも以上に忙しくなるのはさすがにテレビを見ない自分でも知っている。
更には美奈子からの情報もあってクリスマスの予定は空いてないことくらい織り込み済みだった。だから自分のことは気にしないでお仕事を頑張ってきてね。そういう思いで彼に言ったのに、どうして目の前の彼は不機嫌になったのだろうか。
『お仕事終わったら帰ってきてくれるんでしょう?それからクリスマスでも私は構わないもの』
どこか自分には関係のないように話す彼女。どこか噛み合わない彼女との会話。お互いに大切なことを伝えられていないからすれ違いが生まれることにまだ気づいていない。