星の輝きと歌声だけの真実
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どうしてそれが出来ないのだろう。そう簡単だ…。
「…離れるのが、怖いのよ…」
この戦い…。守りたいものを守れないかもしれない。最悪、命を落とすことになるだろう…。命を失うことを恐れているんじゃない。その覚悟はもう出来ている、はずだった。
だけど、夜天が近くにいて、一緒に話して、喧嘩をして、一緒に戦って…。これ以上思い出を重ねて行ってしまったら?きっと自分は彼から離れられなくなってしまう。
死にたくないと思ってしまう…。ずっと一緒にいたいと思ってしまう…。今でさえ危ういのにこれ以上に覚悟が揺らいでしまう。
「だから、このまま最後の戦いに向かわなければならないの…」
それは前世の時と同じ。自分の勝手な想い。あの時メタリアとの戦いに向かった時も同じだった。彼とこれ以上過ごせば決心が揺らいでしまう。だから、何も言わずに黙ってあの場を去った。
もしあの時、彼ともっと一緒に過ごしていたら…。あの瞬間に月へ向かわなければ違う運命が待っていたのだろうか…。
「…あなたと私は普通のクラスメイトでなかったの…。ただあなたに恋する女子高生じゃなかったの…」
途方もない願いを口にしていた。叶えられることのない願いを。
流れ星が願いを叶えてくれるのなら、お願いです…。私を普通の女の子にしてください…。
戦士じゃない、夜天に恋するただの女の子に、そしたら、私は今あなたと一緒に過ごして、一緒に笑っていられるのに…。
だけど、自分は戦う使命を持ったセーラー戦士として目覚めてしまったから。そして、その使命を優先しなくてはいけないから…。どちらも器用にこなせるほど強くはないから…。
「だから、さようなら…って言ったのに…」
街中で聞こえる彼の声が立ち止まらせる。彼の声が聞きたい、彼のあの香りに包まれていたい。憎まれ口を聞きながら、彼と言い合いをして…。
ほらね…。だから、私はあなたと別れたのに…。もう、こんなに心が揺れている。
最後の戦いはもうすぐ始まろうとしているのに…。私はあなたに会って何を伝えたいんだろう。側にいてって言うの?だって、それは出来ない事じゃない。
私も彼の側にいることは出来ないのに…。弱い自分に気付いてはいけない…。
気付けば、私は、私を保てなくなる。だからお願い、あなたは火球が大切なままでいて…。私を一番に選ばないで…。私の願いが叶うかもしれないという思いを抱かせないで…。
『…人は変わっていくわ…』
前世のあの時にメイカーに言われた言葉が頭の中に蘇る。
「メイカー…。私は変わってない…。前世と同じ、弱いまま…」
そう、自分は何も変わっていない。離れられなくなるのが怖くて、それ以上踏み出すことが出来ない。銀河最強の破壊力を持っている自分が?笑わせる。自分の何も壊せないのに。
窓の外の行きかう人々を見つめながら真珠はギュッとクリスタルを握りしめた。