学園祭の戦い
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出先から帰ってくるとチカチカと留守番電話が光っているのが見える。
「誰だろう…。お父さんたちじゃないだろうし…」
彼らは忙しくて電話をしている余裕なんてあるわけがない。それでも時々は連絡をくれるが。ポチッとボタンを押すと、聞こえてきたのは自分の大切な人達の声。
「真珠!明日文化祭なんだけど…私達のクラス、喫茶店することに決まったんだよね。で、一応あんたの分もまこちゃんが衣装作って…」
だから、留守番電話の伝言時間内に入れろと思うのだが、いつも通りの美奈子の電話に真珠はクスクスと笑ってしまった。久しぶりに笑った気がする。そして、次の伝言を再生すると、さっきの続きが入っていた。
「とにかく、私達のお店、一度くらい顔見せなさいよ!」
思いきり簡単に説明されたその留守番電話にやはり笑みがこぼれてしまう。それほど長い時間は経っていない気がするが、やっぱり彼女達の声は懐かしい。
もちろん美奈子の他にも、まことや、亜美、そしてレイも自分の留守番電話に伝言を残してくれていた。
「本当、みんな、私のこと心配してくれているのね…」
伝言を聞き終えて真珠はもう一度クスリと笑った。そして、その場を離れようと思ったとき、タイミング良く電話が鳴り響く。
一度受話器に手を持って行くが、すぐにその指を留守番電話のボタンに移動させた。いつも通りの機械音が聞こえ、伝言を入れるための合図が鳴り響く。
「あ、真珠ちゃん…。うさぎです。明日文化祭なんだ。もし時間があったらでいいんだけど、来れるかな…?待ってるね…」
「うさぎちゃん…。ごめんね…」
電話を取らなかったことを、謝ったのか、それとも文化祭に行けないことを謝ったのか…。真珠にも分からなかった。ただ、そのメッセージを消去するのを躊躇って、部屋の中へと入って行った。
でかでかと掲げられた門を越えると、たくさんの屋台が並んでいる。少し前までは自分もこの中の一員だったのだなぁと思った。
「たこ焼き、焼きそば…。まあ、文化祭の定番と言えば定番よね…」
文化祭というものに特段興味はない。ただうさぎ達の様子を少しだけ見れればそれでよかったから。もし彼女たちと鉢合わせした時に急いでいるからと断る理由を考えながら真珠は下駄箱へと向かっていた。その時、真珠の目の前に紅い蝶が現れた。
「いつもの蝶…。でも、この香り…。やっぱり、火球だわ…!」
飛び回る蝶は真珠をどこかに連れて行きたいかのようにグルグルと回っている。周りに歩いている人達にはその蝶が見えていないのか、気付くことはなかった。一歩踏み出すと、蝶が先を飛ぶ。
それを追いかけ、うさぎ達がよくご飯を食べている中庭まで来た。