神子を知る者と神子の記憶
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「…ほら、柳宿も寝る前の支度とかあるでしょ、その間に…」
そう言って自分を遠ざけようとする緋連。
「緋連…」
ギシッと柳宿が体重をかけた分だけ寝台の布団が沈み込む。
「もう、隠さないでいいのよ」
「な、んのこと…?」
真っすぐに見つめてくる彼の瞳を初めて逸らしたかもしれない。
『オイラが限界だと思ったら言うのだ』
「井宿に、聞いた…?」
ドクンと鳴る心臓。柳宿は頷いた。
「だからもう、隠さないで」
トンと彼の胸に額が当たる。優しく抱きしめてくれる彼の背に手を回していた。
「言えなくてごめんなさい…」
「いいのよ。わかっているから」
初めは井宿だけが頼られている気がしていたが、話を聞いてそうじゃないとわかった。それに緋連が言ってくれた『私の支えは柳宿だから』その言葉が嬉しかったから。
「内容を聞いたら井宿が適任なのはわかったしね」
仕方がないわよと。だけど、教えてくれなかったことが少し悔しいから軽くデコピンをお見舞いした。
「これで許してあげるわ」
なんて笑う柳宿に緋連は「ありがとう」と返した。コツンと柳宿が緋連の額に額を当てる。
「で、あたしも少しだけ井宿に気の扱い方を教えてもらってたのよ」
そう言ってチラリと胸元の印を見せる柳宿。
「どういうこと…?」
「だーかーら、今度から井宿じゃなくて、あたしが緋連に力をあげられるってことよ」
パチリとウィンクをする柳宿に緋連は目を丸くした。
「…なによ…?」
パチパチと瞬きを繰り返す緋連に不満そうに返す柳宿。
「だから、最近井宿と一緒にいたの?」
「そういうこと。まあ、これからも井宿に頼ることはあるかもしれないけど、出来るならあたしが力になりたかったしね~」
本当に、どうしてこの人はここまでしてくれるのだろうか。自分は何もしてあげられないというのに。嬉しくて、彼を抱きしめている腕に力が入った。
「柳宿はいつも私のことを考えてくれるんだね…」
「当たり前よ。緋連のことが大好きで、大切だもの」
嬉しくてポロリと落ちた滴。それを優しく拭ってくれる愛しい人。