神子を知る者と神子の記憶
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その日の昼過ぎだった。美朱と魏がこちらの世界に再び訪れたのは。
「ほんま、急に現れるからびっくりしたわ!」
「あはは、ごめんね。私たちもみんなに連絡してから来たかったんだけど」
宮殿内に急に降ってきた美朱と魏。見事に翼宿を下敷きにして現れたらしい。
「朱雀の力が弱ってるからこっちにいられる時間も向こうの時間の一時間だけとか言ってたけど…」
そう言って時計を見る美朱。緋連はその時計の中に朱雀の力を感じた。
「なんにせよ、美朱たちはこっちの世界に来なくちゃいけないから…翼宿は2人を受け止められるように修行でもしといたら?」
そう言って笑う緋連。
「なんで俺の上に落ちてくるのが前提やねん!」
「だって、翼宿だから」
「おーまーえなー!」
キャッキャと翼宿や美朱たちとじゃれあう緋連を見て柳宿は頬に手を当てて考えた。
(どう考えても空元気よね…)
他の誰にも分らなくても自分だけにはわかる緋連の変化。どこか無理をしてはしゃいでいるようにも見える。明け方に目が覚めた緋連のことと関係があるのだろうか。あの後目覚めた彼女はもういつも通りを装っていたから。
「柳宿、緋連の気だが…」
緋連を見ていた柳宿に小さな声で話しかける井宿。
「先ほどから、減っている気がするのだ…」
「どういうこと…?」
「…原因はわからないが、気が小さく弱弱しくなっているのだ…」
だからなのだろうか、無理やりにでも元気に振舞おうとしているのは。それを自分にもみんなにも悟られないように振舞うのは。
「…全く、仕方のない子ね…」
教えてくれた井宿に礼を言うと柳宿は歩き出す。そして美朱たちとはしゃいでいる緋連を後ろからギュッと抱きしめた。
「ぬ、柳宿…!?」
突然の柳宿の行動に緋連は驚き声を上げる。美朱はそんな二人をぐふふと笑い、翼宿はまた始まったとため息をついた。
「んー、なんとなく抱きしめたくなったから」
「そうじゃなくて、みんないるのに…」
「いいじゃない。それに、朝方目が覚めた時に言ってたじゃない」
「そ、それは、その時だけで…」
「あら?あたしが抱きしめたくなったら抱きしめちゃダメなのかしら?」
「いや、ダメじゃないけど、時と場合を…」
「しっかり考えてるわよ~」
そう言って頬をすり合わせる。緋連もなんだかんだと言いながらそれを受け入れていた。