秘め事の連鎖
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「だけど、そんなことなら頼ってくれたら…」
「気を与えるということは、キミにも少なからず影響があるということなのだ」
今の緋連は気がほとんどない状態、それを補うためにかなりの気が必要になる。だからこそ与える側の調整が不可欠だ。そうでなければ際限なく緋連に気を与えてしまうことになるだろう。
「それは緋連の本意ではないのだ…」
「…今のあたしは緋連に気を与えることも出来ないってことね…」
『頼りないとかそんなこと思ってないよ…。今は言える自信がない…』
彼女のことだ、きっと自分のことを考えて黙っていたのだろう。そして自分たち七星士の中で緋連に気を与えるのに適任なのは井宿だろうとも思った。
「だったら井宿、お願いがあるわ…」
その言葉に井宿は頷いた。
「ねえ柳宿って最近何してるの?」
「何って、別に何もしてないわよ?」
「でも、私が帰ってきたときに井宿とよく一緒にいるよね?」
「そりゃそうでしょ。あたしと星宿様の石を護ってるの井宿とあんたの結界なんだから」
結界が解けてないか気になるのは普通だろうと返す柳宿。その返答にいつもの彼とは違う何かを感じる緋連。
ある日を境に柳宿は緋連に何をしているのかと尋ねることはなくなった。だから最近の夜の会話は以前と逆に緋連が柳宿に尋ね、はぐらかされるということが多い。
「なぁんか隠している気がするんだけどなぁ…」
「あたしに何かを隠してるあんたが言えるセリフじゃないわね~」
「それを言われるとなぁ…」
確かに柳宿に言えないことがある。だから何か隠しているかもしれない彼を強く責められない。いつか言うと緋連のその言葉を信じて柳宿は何も言わないのだから。
「それより、体は?もう大丈夫なの?」
先日の戦闘の後、力を使い果たした緋連は少しずつ井宿に気を分けてもらったおかげで今のところ問題なく過ごせている。体を巡る気も今のところは安定していた。
「最近は戦闘もないから大丈夫。それに、この前からしっかり休んだからね」
柳宿が自分の気のことを知らないと思っている緋連はそう告げる。
「そう、それは良かったわ」
井宿から様子を聞いてはいるが、本人から聞いて安堵する柳宿。
「気になるなぁ…」
机に顎をのせ、こちらを見て唸る緋連の頭を柳宿はポンポンと叩く。
「あんたが今すぐ言うっていうなら教えてあげてもいいけど?」
「えーそれはちょっと…」
「じゃあ、教えない」
「えー」
「えーじゃないの。ほら、寝るわよ」
当たり前のように寝台に入り込む柳宿。どうしてだか最近は一緒に寝ることが多い。別に彼と寝るのは嫌じゃないし、特に何もないから変な緊張はしなくていいのだけれど、抱きしめられて眠るその幸せな瞬間がいつか壊れるのではないかと思うと怖い。
これから先も彼の側にいられることが出来るのか不安が溢れてくる。
「大丈夫よ。あたしがずっとそばにいるから」
そんなことを考えているといつも頭を優しくなでてくれる彼がいて、いつの間にか眠りに落ちてしまう。出来ればずっとこのまま過ごせますように…。
彼の隣にいられる未来が訪れてくれるようにそう願いながら今日も眠りについた。