秘め事の連鎖
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太極山にいた全員で紅南国の宮殿に帰ってきて、美朱たちと出会ったこと、そしてそこで起こったことを星宿や鳳綺に報告した。今度の敵の目的や、皆が持っている石の意味も。
「この石に鬼宿の記憶が…」
「多分みんなに一つずつあるんだと思う。翼宿と井宿の石はもう鬼宿に戻ったから、あと4つかな」
柳宿、星宿、軫宿、張宿の分の石が必要だ。
「軫宿たちには使いを出しておいたから、近いうちにこちらに来てくれるはずだ」
緋連達が太極山に言っている間に星宿も動いてくれていたらしい。軫宿、張宿が石を持って宮殿に来てくれれば、石は全てそろう。
そして美朱と鬼宿が再びこちらに来ることを待ち、七星士の石を鬼宿に戻すことが出来れば朱雀の復活は容易なはず。あとは、美朱達が会った天罡というやつが何を仕掛けてくるか…。
「…とにかく、我々の石は厳重に保管しておかねばならんな。それから軫宿たちが狙われないようにせねば…」
星宿の言葉にみんなが頷いた。それからの日々は特に何も起こらず緋連も連日どこかへ出かけているようで、昼前から宮殿を留守にすることが多かった。帰ってくるのはだいたい夕刻を少し回ったころ。
どこに行っているのか何をしているのか聞いても彼女は「秘密」と笑い答えてくれない。夜は基本的に一緒に過ごしているが、時々井宿と真剣な表情で話している。
多分天罡のことやこれからの戦いについてなのだろうが、出来れば彼女に頼られる一番は自分がいいという独占的な思いが自分の中を支配していることに気付いてしまった。
「で、今日もまた市街に行ってたの?」
「うん、ちょっと用事でね」
いつもこの調子、それにフーンと返してはみるがやっぱり気になる。
「井宿とは何話してたの?」
「えー、魔神のこととか…これからのこと…かな?」
「そんなに何回も話すほどあんた達は敵のことを何か感じ取ってるの?」
「えっ、いや…ほら、いつ来ても対処できるようにしとかないといけないじゃない。石の守りだって必要なんだし…」
今は井宿と力を合わせて星宿と柳宿の持っていた石に結界を張り、魔のものや宮殿内の誰かが持ち出そうとしてもわかるようになっている。宮殿自体に結界を張りたいところだったが、それはさすがに緋連の消耗が激しいからと井宿が止めた。
「なーんか、納得いかないのよね。あたしに何か隠してるでしょ…?」
「えー、隠してないよ。柳宿に隠すことなんて何もないし…」
そう言いながら自分の入れたお茶を飲む緋連の目は軽く泳いでいる。
「嘘おっしゃい!」
「嘘じゃないよー」
こうなってはもう彼女との会話は「嘘」「嘘じゃない」の言い合いになるだけ。毎日、毎日軽く探りを入れてみても彼女は誤魔化し、誤魔化しやり過ごす。
太極山で最後に見た緋連の表情、絶対に何か隠しているというのにそれを言おうとしない。これは前の戦いからの彼女の癖みたいなものだから仕方がないかもしれない。
だけど、井宿には言えて自分には言えない何かというのはいったい何なのだろうか。彼女が素直に言ってくれるまで待つしかないのだろうか。