思い通りにいかない力
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「それにしても、お前なーんも変わってへんねんな。2年も経ったっていうのに…」
ポンと翼宿が肩に手を置く。そういえば少しだけ翼宿の顔つきが変わっているだろうか。
「…翼宿は少し成長したのかな…?」
「お前な!」
これでもええ男に磨きがかかっているだろうと言う翼宿にクスクスと笑う緋連。
「でも緋連もよかった。紅南国で柳宿と一緒に過ごしてるんだね」
朱雀は鬼宿を美朱の世界に、そして緋連をこの世界に生まれ変わらせてくれたのだと思った美朱。緋連は首を振った。
「私と柳宿はこの戦いが始まってから会ったの。今は一緒だけど、あの戦いの後、私はずっと朱雀の中にいたわ」
「そう、だったんだ」
やはりそう簡単にすべてが望んでいた通りになるはずないのだ。鬼宿が自分の世界に転生してくれたから緋連もとは思っていたが、そうではなかった。
「落ち込まないで美朱。大丈夫、だってまたこうやって出会えたんだから」
肩を落とす美朱に緋連はそう言って優しく微笑んだ。
「さて、再会の挨拶はその辺にして、そろそろ本題にはいらんとな」
ふよふよと現れた太一君。皆がその場に用意されていた椅子に着席した。
「美朱は朱雀から聞いていると思うけど、朱雀の力が弱っていて、そこにつけ込んであるものが封印を解いて復活しようとしているの」
それを再び封じるために朱雀の力を取り戻すために、朱雀の巫女である美朱の力を借りたいと。
「それから、翼宿と井宿の持っていた石が鬼宿の記憶に関係してるの」
「オレの記憶…」
「そうだ、それ!魏こっちの世界の記憶が合わないことがあって…ここに来た時翼宿の石と井宿の石で取り戻したみたいだけど…」
「それを集めることも朱雀の力を取り戻すために必要なこと」
「じゃあ、さっそくその石を集めに紅南国に行かないと!」
ガタリと美朱が椅子から立ち上がる。
「とりあえず、星宿さんと柳宿の石は紅南国の宮殿に保管してもらっているからそれを取りに行きましょう」
緋連の言葉に頷く美朱。緋連は鬼宿の前へと移動した。
「鬼宿、今の名前は?」
「あ、えっと…宿南魏だけど…」
「そう、魏ね。私は朱雀の神子の高月緋連よ。美朱から少しは聞いてると思うけど」
「わりぃ、オレ…」
「さっきも言ったけど、気にしないで」
「大丈夫だよ!石を取り戻せばきっと緋連のことも思い出せるって」
ニッコリと微笑んでその未来を信じる美朱に曖昧に微笑むしか出来なかった。たとえ彼が石を取り戻したとしてもその記憶の中に自分がいるという保証はないから。
「じゃあ、とりあえず紅南国に…」
踏み出そうとしたときグラリと視界が揺れた。それを柳宿が支えてくれる。