思い通りにいかない力
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「朱雀…っ…」
ダメだ、力が抜けていく、立っていられない。
「神子、再び巫女と力を合わせて、我を…」
「わかって、るわ…だけど、こんな状態じゃ…」
美朱たちを守ることが出来るのだろうか。グラリと視界が歪む。朱雀星君の姿が揺れ、緋連はその場に倒れ込んだ。
ドサッ
朱雀廟の中から音がして柳宿は扉に耳をくっつける。
「緋連?大丈夫?緋連!?」
ドンドンと扉を叩くが彼女から反応は何も返ってこない。
「入るわよ!」
扉を開けた柳宿の目に飛び込んできたのは朱雀の像の前で倒れている緋連の姿。
「緋連…!」
慌てて駆け寄った。その時緋連の体が一瞬透けたように見えた。
「…っ…!」
見間違いかと思った、目を凝らしもう一度緋連を見ると、しっかりと彼女の体はそこに存在している。日に透けただけかもしれない。とにかく倒れている緋連を運ぶことが先決だと、抱き上げ部屋へと運んだ。
「井宿、どうなの?」
一日に二度も倒れた緋連。今は寝ているようにも見えるが、どこかに消えそうな予感が柳宿にはあった。だから、井宿を呼んで彼女について何かわかることはないかと尋ねているところだ。
「詳しいことはわからないが、ありえないくらいに気が乱れているのだ…」
柳宿の家に行くと言っていた時よりも乱れた緋連の気。異常なまでのその乱れに、井宿は顔をしかめる。
「何とかできないの?」
「オイラたちにはどうすることも出来ないのだ。太一君なら或いは…」
「だったら太極山に行かないと…!!」
とにかく緋連のことが何かわかるのではと太極山へと向かおうと支度をし始めた。緋連のことを心配してくれていた星宿や鳳綺にもそのことを告げる。星宿はこちらのことは気にするなと快く送り出してくれた。
「さあ、行きましょう」
未だ目の覚めない緋連を抱きかかえ、柳宿は井宿が開いてくれた道へと入っていった。
井宿の案内でたどり着いた太極山。太一君は緋連を見るなり娘娘に部屋を用意させ、寝台に緋連を寝かせるように言った。
「で、緋連はどうなの…?」
柳宿が太一君に尋ねると、太一君は首を振った。
「朱雀の力が弱っているのが原因じゃな…」
朱雀の力を元に戻すまでは完全な対処は出来ないと告げられる。
「ともかく、今はここで休ませておくのがいいだろう。太極山の清浄な気が神子の気を少しは安定させるじゃろうて」
太一君が部屋から去っていった。今は苦渋の表情だった緋連の顔も柔らかくなっていることからこの場所の気が緋連を安定させていることは間違いないだろう。
「何もしてあげられなくてごめんなさいね」
ギュッと手を握り、眠り続ける緋連の頬に触れた。