玄武の神座宝
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玄武七星士の2人に連れてこられたのは大きな扉の前。洞窟の中に作られたその綺麗な扉は200年の時を経てもそのままの姿を保っていた。
(…玄武の巫女の神座宝が眠る場所…)
ドクンと心臓が脈を打つ。
「今から私達がこの扉の封印を解きます」
200年2人で護り続けてきたその扉が今開かれようとしている。2人はその瞬間をどれほど待ち望んでいたことだろうか。
開かれた扉の奥は洞窟の中とは思えないほど綺麗に整えられていて、宮廷の一室を思い出させる。奥に見える神座宝が飾られている場所は神聖な物を祭るための装飾が施されていた。
「うわぁ、綺麗…」
その一室だけ別世界のように感じる。
「…あれが神座宝です。巫女と、神子だけ付いて来てください」
「なんや、俺らは一緒にいかれへんのかい。ケチやのぉ…」
ぶうたれる翼宿に井宿がまあまあと落ち着かせ、美朱と緋連は虚宿と斗宿について行く。美朱は緊張からか右手と右足が同時に出ていた。
「これが、神座宝…」
宝石店に飾られているようなクッションに置かれたその神座宝を美朱が手に取る。緋連がふわりと優しい香りに包まれる。その神座宝に懐かしさを感じていた。
「よかったね、美朱…」
「うん!」
美朱と顔を見合わせ笑いあった。
『…神子…』
「えっ…?」
誰かに呼ばれたような気がして緋連は振り返る。
「…誰もいない…?」
朱雀の七星士の声とも美朱の声とも違う、優しい声。懐かしい、女の人の声。泣きたくなりそうな想いが溢れてくる。
「どしたの?緋連?」
美朱が覗き込んだその時、彼女の手の中の神座宝がチャラと緋連の目の前に現れ、小さく光輝いた。
「…多喜子…」
「えっ…?」
緋連の言葉に驚いたのは、後ろを歩いていた虚宿と斗宿。
「…まさか、憶えているのか…?」
ドクンと血が脈打つ。とても懐かしく優しい温もりが自分を包んでくれる気がした。
『神子…。次に生まれ変わる時は、人間として生きて…。私達巫女や七星士のために戦う事だけがあなたの存在理由なんて、悲しすぎるもの…』
『…お前は俺達の仲間だ』
『あ、あの、神子様も、玄武に選ばれた大切な方です…!ぼ、ぼく…神子様のこと大好きです』
浮かび上がる優しい笑顔。優しい瞳、暖かい人達。
「…この、記憶は…」
ガクンと膝をつき、涙をこぼす緋連。それに、柳宿達が駆け寄って来てくれた。
「あなたが私達と一緒に戦っていた記憶ですよ…。神子…」
「私と、虚宿、斗宿が一緒に…?」
緋連の言葉に2人は頷いた。
「どういうこと?緋連は朱雀の神子なのに、なんで玄武七星士達と戦ったって…」
自分は朱雀に作られた神子だから、朱雀七星士と巫女のために存在している。そう自分たちは聞いていた。それに美朱の世界で生きていた緋連がどうして200年前に終わっているはずの玄武の物語の中に出て来ているのだ?