夏のひと時
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ガタンガタンと揺れる電車の中で真珠は静かに小説を読み進めていた。4人がけのシートの反対側に座っているのは亜美、美奈子、まこと、レイの4人。4人はトランプでババ抜きをしている。
そして、真珠と4人がけのシートに座っているはずのうさぎとちびちびは車内を走り回っていた。
「うさぎちゃん。車内なんだから、静かにしないと…。他のお客さんにも迷惑よ」
うさぎが席の横を通りかかった時に声をかけてみる。
「でも、ちびちびが~。こらぁ、待ちなさぁい!!」
走り回るちびちびの背中を追いかけるうさぎ。仕方がないかと真珠はもう一度小説に目を向けた。あの時感じた不思議な星の力は、あの日以来感じられない。そして、火球の声も全く聞こえてこなかった。
夜天達は火球の反応があったことに喜びより一層仕事に打ち込んでいる。そういえば今日はどこかのキャンプ地で映画の撮影のため、泊まり込みで仕事だったはずだ。
真珠も当然付いてくるだろうと夜天に聞かれたが、ちょうどうさぎ達とキャンプに行く予定と重なってしまった。
スリーライツの仕事と重ならないように調整したが、彼らの映画の仕事がそこに入ってしまい、真珠は付いて行くことが出来なかった。
「ものすごく、不機嫌な顔してたわね…」
夜天の顔を思い出すとため息がもれる。これは駅に着いた時にでもお土産を買ってご機嫌をとらないといけないなと考えた。
付き人と言ってもスリーライツだけで出来る仕事や、個人の仕事にはあまり関与しない。今回の映画はスタッフ陣も多いため、多少の融通は利く。それに、うさぎ達との約束が先約だったため、真珠はこちらを優先させた。
「ちびちびぃ!いい加減にしなさぁい!」
何往復目かのうさぎの声が後ろから聞こえ、真珠は席を立ち、走り抜けてくるちびちびを抱き上げた。
「ちびちびちゃん?電車の中では静かにしなくちゃいけないの。わかった?」
「かった?」
「一緒に外の景色見ましょう」
自分の席に座りちびちびを窓側の席に座らせる。その直後、横を車内販売のカートが通り過ぎて行った。
「きゃああああ!!」
声が聞こえた次にはカートが倒れ、辺りに物が落ちる騒がしい音が聞こえくる。だいたい何があったのかは想像できた。
「うさぎちゃん。前見て、行動して…」
車内販売の女の人と、カートと一緒に倒れているうさぎに真珠は声を落とした。