赤く染まる雪
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
当時の柳宿はまだ後宮に入る前。康琳として生きる姿を見ていられなくなった両親は、自分に考える時間を与えるために遠い親類がいる雪ヶ瀬村へと向かわせたのだと。
柳宿としての宿命を背負って生きるのか、それともそのまま生きるのか…。
「まあ、正直な話し私は朱雀の七星士なんてごめんだわぁって思ってたわけ。朱雀の伝説もそんなに信じちゃいなかったしねぇ」
村へ向かう途中、親から持たされていたお金はスリによって一日で無くなり仕方なく馬車のヒッチハイクで村を目指すことにした。
その時に乗せてもらった馬車で柳宿はその村に伝わる話を聞いた。とはいえ100年前の事なので伝承は正確には伝わっておらず、またその村には100年間も雪が降り積もっていないという事で柳宿もがっかりしたと。
「で、あたしはその村の親類の叔父さんの家にお世話になることにしたの。びっくりしたわよ、おじさんいつの間にかとっても綺麗なお嫁さん貰ってたんだから」
「へえ…」
その夫婦は自分を実の娘のように世話をしてくれたと語る。挨拶をすましたその日の夜。
村に100年ぶりの雪が降り積もった。100年ぶりの雪に村中の若者達やお年寄りが騒ぎだしたのだと。
生まれてこのかた雪が降り積もったことなど見た事がないと村の大人も、子供も関係なしに喜んで遊んでいた。そう、村に伝わる伝説を知っている一部のお年寄りたち以外は…。
「伝説…?」
「そう、伝説。その村にはね、とっても怖い雪夜叉の伝説が伝わっていたのよ」
「雪夜叉伝説?」
雪ヶ瀬村に伝わる人食いの雪夜叉伝説。雪が降り積もった日から次の満月の晩までに、村で一番美しい美女を生贄に捧げるという言い伝え。
「で、雪が降ったって喜んでいた時に、村のはずれから変な声が聞こえてきたのよね」
それは人のものとも、獣のものとも区別が付かなかったと。そんな時目の前で親類のおじさんのお嫁さん、芙蓉がうずくまったのだという。
どうやら、芙蓉のお腹の中にもう1つの命が宿った証だったらしい。その知らせに喜んでいた時。村に都からの使者が来たとメッセンジャーが駆けて来たのだ。
「その知らせって言うのは、陛下…。星宿様のお妃さま候補を雪ヶ瀬村から都に連れて行くって話しだったのよ」
その知らせが柳宿にとってもう1人の大切な出会いを生むことになる。