揺らぐ神子の力
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食事所をでて皆と別れた後、緋連達は特鳥蘭の中央に足を進めていた。そこで柳宿が玄武の描かれている石碑を見つける。
その石碑にはこの国の文字が書かれており、緋連達は読むことが出来なかった。
近くを通り過ぎた老婆に読んでもらえるかと聞くと、この文字は200年ほど前に廃止された文字だと言う。
「今、読めるのは学者さんぐらいなものかねぇ」
「そうなんですか…」
老婆の言葉に肩を落としていると、1人の男が声をかけて来た。どうやらその文字を読むことが出来る学者を知っていると言うのだ。
「俺が1人で行ってくるからお前らは待ってろ」
「あんた、あれは有名なゴロツキだよ。悪いことは言わないから、やめときな」
老婆が鬼宿を止める。
「大丈夫だって。柳宿、緋連、美朱を頼むな」
「わかったわ」
「気をつけてね…」
男と一緒に歩いて行く鬼宿の背中を見送った。鬼宿を待つ間は玄武の石碑の近くに座って色々な話をしていた。
「でも、本当によかったの?」
「何がよ?」
美朱に聞かれ柳宿が答える。
「髪の毛。あんなに綺麗だったのに…」
「ああ、いいのよ。本当に」
くしゃと緋連の頭を撫でる。突然の事に緋連は彼を見上げた。
「今は緋連と美朱を護ることが大事。それに、この髪の毛は死んだ康琳として埋めてあげようと思うの」
「でもさ、髪の毛切ったら本当にかっこよくなったよね。緋連!」
美朱に言われて緋連は頷く。
「男の人みたい、だね」
短い髪の毛、たったそれだけなのに、いつも一緒にいた柳宿とは違う。彼の顔を直視出来なくて、俯いた。
「緋連、顔紅いよ~」
「美朱…からかわないで!」
ツンツンと自分の腕に美朱の肘が当たる。
「あら、今頃私の魅力に気がついたのかしら?」
「柳宿まで…!!」
ぷうっと膨れ緋連はそっぽを向く。その姿に美朱も柳宿も2人で笑っていた。
「でも、本当にみんなと別れてよかったのかな…」
「たまちゃんなら大丈夫よ!」
「鬼宿もだけど…みんな。バラバラになるのがとても嫌な感じがしたの…きっと誰かが傷つく、そんな感じが…」
「緋連…」
ギュッと体を抱きしめる緋連。何か嫌な感じがずっと続いている。これは神子としての能力なのか、ただ仲間のことが心配だからかはわからないが、七星士がバラバラに行動すると聞いた時から、ずっとその不安は取れないのだ。