北甲国へ
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星宿に見送られて北甲国を目指すために出航した。船の中はそれほど不便さを感じなく、快適であった。船が紅南国の地を離れて2、3日が経った時のこと…。
船の中で皆に食事を振舞おうと緋連、柳宿、美朱が厨房に立っていた。まな板の上や、その付近にたくさんの野菜を並べ、緋連と柳宿は包丁を持つ。
「柳宿様、緋連様…料理なら私たちがいたします」
「いーじゃない。私料理得意だし」
にっこりと柳宿が笑う。その横で緋連は野菜を切っていた。
「美朱、そっちの煮込みはどうなってる?」
柳宿が美朱に声をかけると、満足そうな顔で空の鍋を抱えた美朱が振り返った。
「おいしかったよ」
「…美朱…味見だけって言ったでしょう!」
「だって、おいしかったから止まらなくて…」
「ったく、鬼宿においしい料理作って元気出してもらうんじゃないの?」
柳宿がため息をつく。ここ2、3日鬼宿は家族を失ったショックからかあまり元気がなかった。そんな彼を元気づけたいと自分で緋連たちに相談を持ちかけたのだ。
「そうだけど…私料理へただし、クッキーだって10回に1回しか成功したことないし…」
と、ある意味で美朱の武勇伝を聞かされる。そういえば、調理実習の時も美朱にだけは調理を任せるなって班のクラスメイトが騒いでいたのを思い出した。
「…何よ、じゃあ、あんた包子1つ作れないわけ?女のくせに!」
「何よ、少しくらい料理が出来るからっていばっちゃって、オカマのくせに!」
言い終わった後少し見つめ合った2人が取っ組み合いの喧嘩を始める。緋連はそれにため息をつき、止めに入った。
「2人とも、こんなところで暴れて埃たつでしょうが…」
「だって、柳宿が…!」
「何よ、本当のことじゃない!」
睨みあう2人に緋連は、「いい加減にしないと追い出すよ?」と笑顔で包丁を手に取った。その笑顔に少しばかり黒い物を見た2人は素直に謝り、美朱は緋連の指導の下、料理を始める。