葛藤
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七星士を探して張宏を発ってから5日が経った夜。美朱は懐中電灯を頭に着け、「ライバルに差をつけよう」という参考書を読んでいた。
「ペリー黒船来航…えっと日米和親条約…1854年」
美朱にとっては普通の声なのだろうが、他の皆にとっては騒音にしか聞こえない。我慢できなくなった柳宿が美朱の後頭部に太一君からもらった七星士探しに役立つヒントが出てくる玉を投げつけた。
「痛いな!」
「あんたね、少し静かに出来ないの…七星士探してもう何日も歩き通しよ…」
「あのね、勉強ってのは声に出した方が覚えられるの。こう見えても受験生なんだから」
「よくわからないこと言わないで、さっさと寝なさいよ…」
ゴロンと寝がえりを打つ柳宿と緋連の顔が近くになる。
「緋連からも何か言ってやりなさい…」
「わ、たし…うーん。美朱がやる気出してるのは嬉しいんだけどな…」
考え込む緋連に美朱が「勉強教えて」と近づいてきた。
「緋連も疲れてるんだから、明日の朝にでも教えてもらいなさいよ…」
「だって、朝時間なく出発しちゃうでしょ」
「…ちょっとくらいなら教えてあげるわ…」
起き上がり、美朱の側に行く。眠い目を擦りながら美朱の参考書を覗き込んだ。
「さっすが緋連!!」
喜ぶ美朱に緋連は問題が解けなかったら即刻寝ることを約束させた。
「七星士も見つからないし、本当に見つけられるのかしら…」
柳宿の言葉に美朱が更に大声で「そんな弱気じゃ駄目よ!!Never Give Up!!」と叫ぶ。
緋連から大きなげんこつが落ちて来たのは言うまでもなかった。
「静かにしないなら、教えないわよ…ったく」
軽く欠伸をしながら、美朱に勉強を教える緋連を柳宿は微笑ましく見守っていた。
(全く、お人好しなんだから…)
「あんたたち、明日に支障ないくらいにして寝なさいよ」
言うと「はーい」と返事が返ってくる。その声を聞いて布団をかぶり、そのまま眠りについた。
「ねえ、緋連。笛の音聞こえてこない?」
隣で勉強を教えてくれている人物に話しかける。
「笛?聞こえないけど…」
「おかしいな。聞こえて来たんだけど…」
「眠くて幻聴でも聞いたんじゃない?」
美朱の頭をなで、「今日はここまで」と言って参考書を閉じた。
「あっ、まだ…」
「あんまり根詰めてやると後々響くよ。少しだけって約束だったでしょ?」
「うっ…はぁい…」
しぶしぶ、参考書をしまい美朱も床につく。