7.学園生活(続き)
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夕方になり、ダンジョンから戻って来た皆を労いながらテントの中を宿屋へ変更し、風呂に入ってくるよう言って狩ってきた魔物を受け取る茂。
「沢山採れたんだね。和ちゃんも攻略したのは一回だけって言ってたし、中もそんなに落ち着いてる訳じゃないんだね」
「そうかもな、最下層からはスタンピードの時にもいた魔物の気配が強く感じられたし、あれほどじゃないにしても聖国が数百年食うに困らないくらいにはいるな」
「そんなにっ」
報告を聞きに来たクリストファーが嘆いてはいるが、海賊たちはまだまだ楽しめると嬉しそうだった。
「あ、モネ、カリブー、わしの部屋で過ごす時の事とかコニスに教えてやってくれるか?わしが眠い時とか、慣れるまで大変だろ」
「かしこまりました。今日はお部屋のお風呂をお使いになりますか?進様がお風呂に入っている間に説明をしよ思うのですが」
「ならそうするか。わしの部屋は誰でも入れるが、たまに来た奴がケンカをしてる時もあるからな」
ロギアではないコニスが巻き込まれたら大怪我では済まないだろうから、他のメンバーにも一応知らせておくが気を付けろよと言われ、元気よく「はい!」と返事をする。
「さすがぁ~マスターは本当に女にモテるなぁ〜?」
「これは恩返し的なそういうのだろ」
カリブーに笑い、エネルやジャータ達にも風呂に入りたい時はテントの風呂か部屋の風呂を使っていいぞと声をかけるとエネルがすぐに一緒に入ると言い出すのでまた二人のケンカが始まり、人間種たちを背中にかばいながら兄二人が眉を垂らす。
「すみません、エネルはロギアでも広範囲に影響が出る力を持っているもので」
「エネルー、さすがに結婚前に一緒に風呂に入るのはダメだからー」
「本人が了承すれば問題はないっ」
「問題だらけだクソがー!!」
「わしは今日一人で入るかな」
「お着替えをお持ちしますね」
「私は自分のテントで入って来るよ」
「なら俺もそっちで借りるか」
「そこらの水溜まりで十分だろ」
マルコもフーズ・フーとケンカを始めたため、サッチが「どっちかずつにしろ!」叫んでいる姿に笑い、町の子供たちに暗くなる前に帰りなさいと手を振る。
「またね」
「うん!」
「あしたもくるー!」
「じゃあお昼ご飯は多めに作ろうかな」
「やったー!」
帰っていく子供たちを見送り、他の天の民たちにもこちらに泊っていくかと聞けば、クリストファーももう少し話がしたいというので二人には快く頷いて泊っていく事が決まった。
夕食時も、みのり屋のテントから漏れ出す灯のせいなのか、賑やかな声が聞こえるからなのか、町の雰囲気も柔らかいと和やかに進んだ。
「え、では皆さんは血の繋がったご兄弟ではないのですか?」
「違うよ、俺とジャータ兄さんは従弟だし、エネルも親戚だから血は繋がってるって言えるけど」
「同じ親から生まれたという意味では兄弟ではありませんね」
「そうだったのですか」
「精霊種は子供を集めて面倒を見る。そこで気の合う者同士が友か兄弟になるのも普通の事だ」
「我々が暮らしている空島はそれなりの広さがありますので、全員の子供を一ヵ所に集めてというのはさすがに難しいため、区画ごとに分かれていますよ」
「人間種でいう所の集落とか村くらいの規模ですかね」
「王族と聞きましたが、貴族同士の子供はそこで教育を受けるのですね」
「うーん?貴族?」
「えーと、皆さんでいう補佐官とか神官さん達のお子さんって感じでしょうか」
「ああ、なるほど。そうですね、住んでいる場所が近いので必然的にそうなりますね」
「でも五十歳を過ぎれば他の集団にも遊びに行けるし、どこに行くか言ってからなら集団から外れて一人で過ごすこともあるし、その辺は自由かな」
「、え?」
「そ、そうなのですか?」
「?うん、別にどこで誰と遊ぶかは自分たちで決めればいいし」
「私はその移動中に誘拐されてしまったので、やはり何処へ行くかは先に伝えておくべきだと思いますよ」
「あーとな、空島にはこっちでいう衛兵みたいな集団がいてな、こいつらは子供だけじゃなくて住民も守ってるから数人ずつの部隊を組んで巡回をしているんだ」
だからコニスが誘拐されたと一緒にいた子供たちからすぐに知らせが入り、全員で捜索をしていたと当時の事を思い出しながら進が頷く。
「だから家に送り届けた時もすぐに駆けつけて来た。まぁ、そいつらよりエネルの方が先に来たが」
「・・・コニスさんの家ってお城の近くにあるんですか?」
「いいえ、うちは空島でも町からずい分離れた郊外にありますよ」
「私の仕事上、そういった場所の方が周囲にご迷惑をかけずにすみますから。すみません」
「なんでそんな場所に王族がっ」
「子供が青海へ攫われたと知らせが入った後に青海から突然人の気配が現れたのだから様子を見に行くのは当然だろう」
「王族が直接!?」
「行く旨を伝えてからなら問題ない」
「ないんですか?」
「エネルならね、さすがに戦う力のない奴は行かせられないけど」
「なので私は基本的に城で留守番です」
「ジャータ様は武を修めてはおられないのですか?」
「修めてはいますが、ダールタとエネルに比べれば一般兵士に毛の生えたようなものです」
「兄上は知性に武の才を吸われたのだ」
「俺もその意見に同意かな」
笑っている三人に、関係が良好な事が伺えて夕食の雰囲気は終始和やかだった。
明日は新しい班がダンジョンへ潜るという事で、今日潜ったメンバーに中がどうなっているのかと詳細に聞いている王国のメンバーを眺めていると、エースとエネルがまたケンカを始めたので眠そうな進が止めに入っている姿があり、そんなクリストファーにダールタが話しかけて来た。
「クリストファーは、ダンジョンの中がどうなってるか気にならないの?」
「ええ、・・・いえ、とても気になりますが、私にはそれこそ武力がありませんので」
学園へ通っていた時に初級ダンジョンへは入ったが、それでも最初は驚いてばかりで戦力にはなっていなかったと苦笑した。
「戦う事に向いていないのでしょう。みのり屋のおかげで身体強化が使えるようになったというのに、それを生かせる場に立つのを拒否してしまうのですから」
眉を垂らしながら笑うと、ダールタが優しそうに微笑んで頭を撫でてくる。
「クリストファーは頭がいいんだな」
「?」
「身近に頭がいい人がいるから分かるよ。まぁ、兄上の事なんだけどね」
王族の中で、一番王太子に近いと言われている人の側にいるからねと微笑んでまた頭を撫でる。
「だからこそ言えるけど、下は結構上を見てるよ。人間種の中には命を奪い合う兄弟ケンカとかあるらしいけど、あの子を見る感じそれは無いだろうし、」
眠そうに欠伸をしている進を気づかい声をかけているティアナを見てから視線を戻して、また優しそうに微笑んだ。
「たまには頼ってくれると嬉しいかもよ」
「・・・もしも私が弟だったのなら、」
自分の事をおざなりにして走り続けている兄姉がいたのなら。
髪が赤いのかも分からない程汚れていて、骨に皮が張り付いているだけの小さな体で走る姿が瞼に映る。
「同じことを思うかもしれません」
「ふふ、素直な気質なんだねクリストファー」
また頭を撫でられた。
コニスは成人間際だと聞いたが、その頭さえも子供を可愛がるように撫でていたのだから自分など本当に幼い子供だと思っているのだろうと照れながらも甘んじて受け入れていれば、眠気が強くなった進が部屋に戻ると立ち上がる。
「私も寝る」
「お前の部屋はそこじゃねぇ!!」
「お前らはケンカなしじゃ会話もできねぇのか!」
サッチとジョズに止められているエースを見て、肩をすくめながらダールタもエネルを止めてせっかく用意してくれたのだからそっちの部屋を使うように声をかけた。
「ほらほら、明日からも残って一緒にダンジョン行くんだろ?」
「ははは」
笑っていたジャータがエネルの姿が見えなくなると茂に謝りながら眉を下げる。
「申し訳ない。エネルがあの様にはしゃぐのは進様か皆様といる時くらいなもので、ご迷惑をおかけします」
「私たちは迷惑だなんて思っていませんよ」
そう笑ってコニスにも声をかけて手招きをした。
「進ちゃんが寝てる時間は自由時間だから、ゆっくりしててね」
それはモネやカリブーも同じなので、気を遣う必要はないと念を押す。
「みんな気を使って私たちの手伝いをしようとしたりして自分の時間を削ったりしちゃうから、先に言っておくね。私たちも自分の仕事として分担してるし、人手が欲しい時は声をかけるから」
だから気になることがあったらそちらを優先していいと言ってコニスもお風呂に入ってくると良いと暖簾を指さした。
「よろしいのですか?」
「もちろんだよ。うちって忙しい時とそうじゃ無い時の差が激しくて、こういうのんびりできる時にはちゃんと休んでおかないとね」
これから王国に戻ったら学園祭もバザーもあるのだから休める時はしっかり休んでと言うと、モネも毎年来客数が増えてきているから今年も忙しくなると言って一緒に風呂へと向かって行く。
「我々は明日には島へ戻ろうと思います。どうかあの子をよろしくお願いします」
「はい、まずは一年、お預かりしますね」
ジャータに頷き、パガヤにも今日は支援物資の運搬を手伝ってくれて助かったと茂が声をかけるていると、ダールタがクリストファーの隣に戻って来て置いていたグラスに口を付けた。
「エネル様は、普段はどのような方なのですか?」
「王族に選ばれるくらいだし、向こうではしっかり神官たちを取りまとめてるよ」
「選ばれた?」
「ん?そうだよ。クリストファーも選ばれたんでしょ?人間種は血族から選ぶって。俺たちは能力とか気質とか、そう言うので選ぶんだけどね」
その言葉で、茂が授業中に言っていた言葉を思い出す。
「教会の、階級」
「そうそう、俺たちとはそういう違いがあるって教えてもらった」
そう笑っていた顔を少しだけ困ったような表情へ変えて声を潜める。
「聞いたよ、ティアナちゃん。聖女になりたくてなった訳じゃないんだって?」
「、はい。光属性の魔法に長けているのが、ティアナだけで・・・」
「”聖女”ってそういう役職なんだし、女だけが付けるんでしょ?」
「そう、ですね」
聖書に書かれたイアグルス。雲に乗り、空から光と共に地上へ降り立ちそこで暮らす人間たちに手を差し伸べた。
そんな一説から生まれた”聖女”という役割。光属性の中でも珍しい回復魔法。それも聖国過去最高の適性。
そんな妹は、回復魔法が使えると分かるまでまるで日陰者のように扱われていた。
生まれてすぐに、全身にある痣のせいで王族として貴族と婚姻することも、他国と婚姻することも出来ないと、王族としての責務を全うすることもできない出来損ないだと、魔族の呪いなのではないのかと、陰で、本人の前でも言われていたのを知っている。
「本当に、ティアナは一人で頑張っていました」
回復魔法が使えると分かってからの手の平返し。
人間不信になりながらも、聖女と祭り上げられて助けを求める国民たちの手を振りほどける訳もなく、まるで底なし沼の様な暗い絶望の中一緒に藻掻くことしかできなかった。
「出来の良い弟妹を持つとお兄ちゃんは心配が絶えないよねぇ~」
緩く笑って棒つき飴をポケットから出すと両掌にあふれる程乗せて来る。
「寝る前には食べちゃダメだよ?」
虫歯になっちゃうからねと頭を撫でて笑う顔が、
「天の民の方は、なんだかススム殿のような、みのり屋のような所があるのですね」
こんなに飴をもらったのは初めてですと笑っているクリストファーに、一瞬呆気に取られたダールタが嬉しそうに笑ってまた頭を撫で始めた。
次の日には支援物資の配布も終わりの目途がたったのでお昼を一緒に食べたジャータ達が帰るのを見送るが、一人残るエネルも追い返そうとしているエースに笑いながら作業に取り掛かった。
「みんなもお疲れ様。これなら予定通り明日からは私たちも交代でダンジョンに入っても問題ないね」
「ぃやったー!!」
「ダンジョンだー!!」
「明日は三年生の半分、明後日は四年生の半分が一緒にって感じで混合の班にして潜ろうね」
進と和の他にも海賊たちがいるので大丈夫だと思うが、場所が特級ダンジョンなので絶対に一人になってはいけないと何度も言い聞かせる。
「トイレに行きたくなった時も、面倒だとか一人だけだからとか考えないでテントを出してからにするんだよ」
「スタンピードの時がヤバすぎるってのもあるだろうが、そうじゃ無くてもあのダンジョンの中にいる魔物は基本ランクAだからな」
「今回は一階層のみとなっていますが、和殿の話ではこの特級ダンジョンでも三階層から群れで襲ってくるそうです。我々はそこまで潜りませんが、この知識があれば二階層以上に行こうなど馬鹿な事を考えることもないでしょう」
アランとクアンドロにもそう言われ、学園に戻ってもこの情報と教師たちと内部についてまとめた報告書を王宮へあげることになっている。
というか、王族たち本人も、普段ファビオラについている侍女と近衛騎士もいるので詳細な情報は問題なく届くことだろう。
「あの、みのり屋に武器を注文するとどのくらいの金額になるのでしょう」
聖騎士の団長が声をかけて来たので、帳簿を見ていた視線を上へ向けて少し考えた。
「場合と、どのくらいの強度というか、素材などで変わりますね?ええと、少しですが以前”仕立屋”を開いた時の品物がありますから、参考までにお見せしましょうか?」
「お願いいたします」
以前のスタンピードから数ヶ月、聖騎士団の中でも移動やらなんやらがあったのだろう。以前見た聖騎士団団長と違う人物に頷いて、テントの奥へ移動して一角にいくつかの武器と防具を出して見せた。
「”仕立屋”を開くときは基本的に豊ちゃんが中心になりますが、持ち込まれた武具の鑑定は私がします。そこで現津さんと相談して付与の強弱と金額を決める流れですね」
「豊だけに言える事ではありませんが、技術と金銭を均等に提示することが出来ません。なので、本人への値切り交渉はお控えください」
茂を始めとしたみのり屋たちは自身の技術の希少性は理解できても習得の難易度を本当の意味で理解する事は出来ない。その為、適正価格を決めることに滅法弱いと念を押してくる。
「すごい納得」
「本当ね」
「おかげで惜しみなく教えを乞う事は出来るんだけどね」
「アキツ達がいなかったらどうなっていたのか不安になるな」
「知名度が上がるよりも先に、権力者に目を着けられていたら危なかったな」
「囲い込みか?」
「それもあるが、知識と技術の独占はそれだけで力になる」
「一貴族くらいの地位だったらあっという間に上り詰めるか没落かのどっちかかな」
「没落?」
「貴族同士の圧力の掛け合いで領地とか地位毎奪うって感じ」
「あー、なるほど」
「規模が国なら戦争にもなりうるぞ」
「攻撃されてるってなら戦うけど、自分から戦争を仕掛ける気はおきねぇな」
「こればっかりはねぇ、状況によるっていうか」
「飢饉などがおきたり感染症が広がるなど、自分達ではどうしようもない事で追い詰められれば暴挙にもでますよ」
以外にも同情的な言葉を使う現津に視線を向ける王国民たちだったが、茂に対して笑いかけている顔を知っているだけにすぐに眼が笑っていない事に気が付いた。錬金術師たちは肩を落とすくらいの反応だが、それ以外の者たちは少々怯えている。
「思って無さそうな顔で言うな」
「本当にそう思ってはいますよ。思っているだけですが」
「なんか久しぶりだわ、このやり取り見るのも」
現津とアディのやり取りを見てレイモンドとリンクが笑っていると、茂が商品を並べ終えた一角に聖騎士を始めとした聖国の者たちを呼び寄せた。
「勝手な判断ですが、聖国では剣が発展しているようなので、剣を中心に御用致しました」
「今まで魔物の襲撃もほとんどなかったようですし、何かあれば神官や貴族、魔法の使える奴隷で対抗していたようなので盾は使い慣れていないでしょうね」
「一応いくつか備えておいた方がいいでしょうが、練習にも使える物に少し強めの付与をして盾を使える者を増やすところから始めた方が良いと思いますよ」
「そうだね。でも式典用とか、こういうゴージャスな物もいずれば必要になってくるかもしれませんね」
これからは使い捨ての奴隷を肉壁にしながら戦うという事をしないのなら、魔法士との連携をするその役職も絶対に必要になってくると言われ、頷きながら聖騎士団長が口を開いた。
「私を含めた聖騎士は皆剣を使っておりました。王国へクリストファー陛下と共に滞在していた聖騎士達から剣以外での戦い方、スタンピード時の連携もこの目で拝見しております。今一度騎士団内で話し合い、予算を計算しようと思います。リストができ次第この武器をお売りいただくことはできますか?」
「はい、ではそのつもりでご用意しておきますね」
笑顔で頷く茂に礼を言い、護衛の仕事に割り振られていない聖騎士達に練習場へ集まる様に声をかけ始めたので、付与もしていない木製の片手盾、両手で持つ大盾、槍、弓、ハルバートを数本ずつ渡す。
「適性を見る時にお使いください」
「何から何まで、ありがとうございます」
丁寧な礼をしてテントを出て行った。
茂たちに新しい仕事ができたが、それはみのり屋で対処できることだったので他の錬金術師たちは予定通りいくつかの班に分かれて特級ダンジョンへと潜っていく。
そんな中でポーのゴーレムが誕生した。
自分の掌の上で動いている美しいゴーレムを見つめ、感動したように目を潤ませている。
「ルーカス、すごい。本当に自分で動いてる・・・」
まるで竜のように体の長いドラゴンの形をした水晶のゴーレムが自分の周りを飛んでいるのを見つめ続けた。
「もしかしてカイドウさんがモチーフ?」
「うん、最初からドラゴンにしようとは思ってたんだけど、このデザインにしようと思ったのはカイドウさんが切っ掛け」
あの蛇のように長い体と口からブレスを吐いた時のインパクトが忘れられなくてと笑っているポーに、それは分かると何人もの錬金術師たちが頷いていた。
ゴーレム誕生を一緒に喜んだ後で、一人作業用の机に突っ伏しているメイナ。
「はぁ~、ついにあたしだけになったかぁ~」
灰色のモフモフを抱きしめるメイナに、きっともうすぐ生まれて来ると望が笑う。
「形はもうできているようですけど、もっと出来ると頑張ってるみたいに見えますよ」
「もっと出来る?何が?」
「それは本人にしか分からない所ですね」
そう笑って、灰色のモフモフをホムンクルスの牡丹と共に見つめていた。
