ゆめびとかのじょ
名前変更 & 説明
せつめい◆夢主基本スペック(田の脳内夢主像)
sex:♀
age:22才~
position:社会人
・トリップ
・夢主が可哀想な目にあうかも
・時折行き当たりばったり
・お相手未定
・読み手≠主人公
苦手なお方はそっとお戻りください。
田は、単行本派なので原作の流れ・キャラの把握は遅めです。
ご了承お願いします。
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ぽたぽた
ぽたぽた
手でいじくり過ぎた氷は、体温ですっかり小さくなり、雫となって海へと還っていった。
やはりこの氷は海がそのまま凍りついたもののようで、溶けた水は即ち、海水。
(手が塩くさい……)
夢なのにここまで忠実とは。いっそ自分の想像力に恐れ入る。
ぶんぶんと手を振り回して水っ気を切り、ついでに塩くささも消えろと願う。
そんなことをしつつ、「氷の道」を進んでいれば、何やら前方に大きな島のようなものが見えてきた。
(これは……街?)
近付くにつれて、はっきり見えてくる島の全貌。
建ち並ぶ建造物は、日本的な建物様式では無いようだ。どこか外国チックで、港のような場所にはずらりと大型船が船舶している。
船の形も、タンカーのようなごつごつしいものではなく、帆船……昔のヨーロッパ的デザインの船ばかりで、見慣れたものが何一つない。
そこまで私は密かに外国に憧れていたのだろうか。なんとも、深層心理は分からないものだと思う。
(あれ、道が……)
目印にしてきた「氷の道」は港から少し外れた人通りの少ない陸地に続いて、そこで途切れていた。
倉庫のような建物が並ぶ陸地から、一階分低くなっているそこ。階段が伸びていて、階段を登れば港、そして島の中へと入れるようだ。
当てのない海上散歩は終わりを告げてしまった。夢はまだ覚める気配も無い。
久しぶりの陸地に降り立てば、しっかりとした地面の感覚。やはり夢でも、陸地で生きてきた人間にとって、長時間浮くということには慣れないようだ。土、万歳。
階段からそーっと街を覗けば、私が今いる裏路地からすぐ目の前は賑やかな表通りになっていた。
賑やかな声と、音楽が聞こえ、思わず心が浮き足立つ。
そこから見える人たちは、何やら私が今まで見たことのないようなファッションだったり、スタイルだったりするけれど、多分問題は無いはず。
(だって、夢だし)
もうすっかり口癖のように心の中で呟きながら、私は裏路地から表通りへと踏み出した。
(小さな彼女が目にするこの世界)