蝶と現代人
夢主 名前変更
せつめい◆夢主基本スペック(田の中での夢主ってだけ)
sex:♀
age:22才~
position:社会人
character:面倒くさがり
・逆トリップ
・読み手≠主人公
・ジャンル迷子
苦手なお方はそっとお戻りください。
ゲームは幸村伝までプレイ済み。
ご了承お願いします。
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(なんだこれ?)
洗濯物を干し終え、ベランダから室内へ戻ると見覚えのない物がごろごろと転がっていた。
一見、ボールのように見えるが大きさは全て同一でガラスの様に透き通ってはいるものの、そこまで重さは感じない。
私のじゃない。ならば、大谷さんの物だろう。最近誰かを家へ招いた覚えはないし。
とりあえず全て拾い集め一階に降りた。
「あの、これってもしかして大谷さんのだったりします?」
リビングにてテレビを見る、というより凝視していた大谷さんに声をかければ、大谷さんはテレビから視線を外しゆっくりとこちらを見た。
「……おお、如何にも。其れはわれの大事な武器でな。あれから何処に行ったものかと心配しておったのよ」
あれ、とは恐らく玄関を壊そうとした時だろう。
二階に落ちてましたと言えば、「そうか」と一言。目を伏せてしまった。なにやら間のある受け答えに違和感を覚えるが、それよりも先に疑問が口から出た。
「武器になるんですか? この玉が?」
「玉ではなく数珠よ。数珠」と大谷さんは訂正するけど、どっちにしろこれが武器になり得るとは思わなかったり。
どのようにして戦うのだろう。投げてぶつけても対したダメージは得られないだろうし、なにしろ数に限りがある。
「あ、めちゃくちゃ豪速球を投げられる強肩とか?」
当たりどころが悪ければあるいはイケるかもしれない。コントロールの才能も無ければ意味がないけども。
「言っている意味が分からぬが…………」
「大谷さん?」
「……ちと、そのまま抱えておれ」
考える素振りを見せた大谷さんはそう言うと、私の腕の中にある数珠に向けて、グッと握った右手をかざし手のひらを向けた。
不思議に思う間もなく数珠がふわりふわりと宙に浮き、私の周りを回り始めた。
「おお……浮いた」
「われはこの数珠を用いて戦へ赴く。三成の刀の様に素早さは無いが、手順が読めぬと毛嫌いされておる」
「へぇー。特殊な武器なんですねー」
みつなり、とは大谷さんの世界の友人か誰か親しい人だろう。
考えている間も、くるくる回る数珠達は仄かに紫に発光していて綺麗だとは思う。しかし何故浮いてるのか原理が全く分からない。テレビで見るマジックってこんな感じなのだろうか。
数珠に手を伸ばし触ろうとすれば、すい、とよけられてしまった。何度か試すも結果は同じで、触れようとすれば大谷さんの手が動き触れられることを嫌がるように数珠が私を避ける。
悔しくなんてない。
「基本は打撃よ。術を用いれば呪いをかけることも容易い」
「はあ、そうですか。戦い方は分かったんでとりあえずこの物騒なサークル……数珠の中から私を出してくれませんかね」
「闇の婆裟羅で苦しめ、絞め上げていたぶった事もある」
「よく分かりませんけど物騒ですね。はやく出してくださいってば」
「断る」
「……は?」
今なんつった?