蝶と現代人
夢主 名前変更
せつめい◆夢主基本スペック(田の中での夢主ってだけ)
sex:♀
age:22才~
position:社会人
character:面倒くさがり
・逆トリップ
・読み手≠主人公
・ジャンル迷子
苦手なお方はそっとお戻りください。
ゲームは幸村伝までプレイ済み。
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「大谷さん、お腹すいてませんか?」
一段落ついた話し合いからしばらくして、大谷さんには緑茶を、自分には麦茶を入れたところで私の腹の虫が鳴いた。
買い物から帰ってきて、なんやかんやの末に台所に放置されたままだったビニール袋から中身を取り出し冷蔵庫へ。今から作るのは面倒なため、昨日の残り物を温めよう。
「大谷さんの世界と基本、あんまり変わらないと思うんですよね。ただ昔と違って今はお昼でも食べますけど。一日三食が普通です」
「これだけの白米が一食分とはな」
「こっちでも昔は白いご飯は貴重でしたよ。麦とか粟とか食べてたらしいですけど」
食卓の準備を済ませ、大谷さんを床に座らせて私も座る。大谷さんは正座、私はあぐら。余談だが、大谷さんすんごく姿勢が綺麗である。
目の前にはご飯、みそ汁、明太子、肉じゃが。ラインナップは微妙だが、私の胃を満たすには十分だ。
いただきますと声をかけパクパクと食べ出す私をじーっと観察する大谷さん。もちろん大谷さんの分も用意した。食べ方が分からない訳ではないだろうに。
「無くなっちゃいますよ(もぐもぐ)」
「……」
「好き嫌いはよくないですよ(もぐもぐ)」
「……」
「毒とかないですよ(もぐもぐ)」
謎の葛藤は済んだのか、茶碗を手に取り少しずつ口にしていく。肉じゃがはなかなか食べようとしなかった。聞けば肉はあまり食べられていなかったらしい。へー、美味しいのに。じゃがいも、人参、糸こんにゃくを勧めてみたら意外とあっさり食べた。しかし、食べ方も綺麗である。箸の使い方も。
温かい緑茶を入れる頃には大谷さんも箸を置いていて、ありがたいことに完食していた。
「味は悪くなかった」
「そりゃどうも」
「糸こんにゃくとやらの食感は何やら奇妙よな」
「その奇妙な食感が子供を始め多くの人間を魅了してやまないんですよ」
「ひ、何とも奇特な話しよ」
満腹感に浸りお茶をすすりながら、取り留めない話をする。ずっとこうしていたいが皿洗いやら風呂洗い等やることはある。めんどくさいがダメ人間になるつもりはない。
ソファよりも床に座っている方が落ち着くらしい大谷さんに座布団を渡し、テレビを付けて私は家事に取りかかることにした。