蝶と現代人
夢主 名前変更
せつめい◆夢主基本スペック(田の中での夢主ってだけ)
sex:♀
age:22才~
position:社会人
character:面倒くさがり
・逆トリップ
・読み手≠主人公
・ジャンル迷子
苦手なお方はそっとお戻りください。
ゲームは幸村伝までプレイ済み。
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「やっぱり心配だ……!」
晩ごはんを食べながら、頭の中は明日のことばかりで。大谷さんをひとりっきりにするのはやはり憚れる。
「いい加減諦めたら良かろ」
「不安とかないんですか。ご自分のことですよ?」
相変わらず美しい姿勢で、ホッケの開きをこれまた美しい所作で口に運ぶ大谷さんからは、全く動揺や焦りといった雰囲気は見受けられない。
「われからすれば、何を其処まで気にかけるのか考えつかぬわ」
「だって、慣れない所で一人きりだし怪我でもしたら手当てが出来ないしもし急に体調が悪くなっても看病だってできないし、それに誰か来たら? ……いや来ないかセールスは無視してるから……あ! あとほら!」
「……よく回る口よ」
つらつらと考えてたことを並べれば大谷さんは若干の呆れ顔。私としてはコレが一番重大なんですが。
「トイレ、どうするんですか」
ご飯時にする話題じゃないなと口に出した瞬間に思ったけどもう遅い。一度出したら戻らない。トイレだけにねっ!
「……」
「……」
流れる沈黙。いやまあ、上手いこと言ってたのは胸の中だけなのでいいんですが、少しさみしい。
「あ、トイレっていうのは……」
「廁のことであろ」
「え、そうです。よく分かりますね」
「この箱は実に便利よな」
そう言ってテレビを指す。なるほど。何かで見たらしい。吸収早いな。
「這って行ける距離ならば、われ一人でも大事ないわ」
「うーん……じゃあ大丈夫なんですか、ね?」
「納得がいっておらぬか。ここで主に嘘を付いたところでお互い得もない。素直に聞き入れるが利口よ」
確かに、本人が出来ると言っているのであれば、しつこく掘り下げるのも失礼になるか。
うんざり、とした様子で大谷さんは箸を置き、じぃっと私を見る。
「ぬしは曲がりなりにもおなごであろ」
「ええ。正・真・正・銘、おなごですけど」
「なれば、もう少し慎みを持ちやれ」
「……あー、はい。気を付けます」
もうすでにがっつり失礼していた。大谷さんから諌められるのは二回目だったか、三回目だったか。友だち、というより親と子のようだ。
「われの子ならば、もっと賢いはずだがなぁ」
「こ、心を読まれた!」