林間合宿
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一時間後。バスが止まった。
「休憩だー…」
眼下に広がるは鬱蒼とした森、その先には雄大な山々。
「おー、いい眺めだな。青山、この綺麗な景色見たら酔いも治まるぞ!ってもう治まってるか」
「フフ…景色よりも僕の方がまばゆくて綺麗さ☆」
周りの皆はここで下ろされた事に疑問。確かにPA にしてはなーんにもない。
「あれ?ここって…」
なんとなくだけど見覚えのある景色に首を捻る。
「久しぶりだなイレイザー」
……この声は。
「煌めく眼でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー!」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」
職場体験でお世話になったワイプシだ。
側には洸汰くんもいる。
「久しぶりね紙間くん。元気にしてた?」
「はい。おかげさまで。職場体験ではお世話になりました」
おれとマンダレイが再会の挨拶をしている傍らでは緑谷がワイプシについて熱弁。キャリアの話に差し掛かった途端、ピクシーボブがものすごい形相で緑谷の口を塞いだ。緑谷よ、女性に年齢と体重はタブーだ。
「洸汰くん、久しぶり。元気だったか?」
「……ん。普通」
洸汰くんを抱き上げた。
Σ「うわ!?何すんだよ」
「大きくなったなぁ!ちょっと見ないうちに背ェ伸びたか?」
「そんな短期間で伸びる訳ねーだろ。つか、下ろせよ!」
「ははは。悪い。つい」
そういえば。
「相澤先生、林間合宿ってワイプシのところですか?」
「そうだ」
「え?ここら辺に建物なんてなかったし…あるのはあの山にある施設だけで…」
おれは遥か先にある山を指した。
「……………そうだ」ニヤ…
すると「バスに戻れぇー!!」と慌てだしたクラスメイト達。
気がつくとおれ達は土砂に飲み込まれ、森に落とされた。
「今から三時間!自分の足で施設までおいでませ!この……
――“魔獣の森”を抜けて!!」
「紙間くん、道案内よろしくねー!」
マジか……と口に入った砂利を吐き出す。
「そんじゃ……っておい、峰田!どこに行くんだ!」
どこか行こうとする峰田を止めようと追い掛けたら、目の前につぶらな瞳に立派な牙を持つ巨大な魔獣が佇んでいた。
「「マジュウだー!!?」」
「いや、あれは…」
「《静まりなさい、獣よ。下がるのです》」
口田が〝個性〟で慣らそうとするが効果なし。そりゃそうだ。
「あれは生き物じゃない」
飯田、轟、爆豪、緑谷が口田を庇うように前に飛び出し、魔獣を突き砕いた。4人は魔獣の正体に気付いたようだ。
「土だ」
ピクシーボブの仕業と見た。
ピクシーボブの〝個性〟は土流。土を意のままに操る事ができる。そしてここには材料となる土が無限にある。一体倒したからといって安心は出来ない。
ボコボコとあちこちから新たな土魔獣が生まれてくる。
さっきの緑谷達みたいに土魔獣に対抗できる〝個性〟や身体能力があればいいのだが、それがないやつは避けるしか術はないだろう。最悪、気づかないうちに迷子になる可能性もある。
「お前ら、一応これ持っとけ」
「何これ鶴?」
おれ除く20人分の掌に収まるサイズの折り鶴を渡す。
「仮にはぐれたとしてもこの鶴がおれのところへ導いてくれるから」
タイムリミットは3時間。12:30に必ず辿り着いてみせる。お昼ご飯のために!
▽▼▽
施設に辿り着いた頃はヘトヘトだ。
山に慣れてるおれでさえ、苦戦した。
土魔獣と遭遇しては戦いの繰り返しでなかなか前に進めなかった。三時間どころか八時間も掛かった。
お昼ご飯は食べられなかった。
ちなみに三時間という目安はプッシーキャッツ基準に引き出した設定時間だったらしい。チクショウ、やらしいな。
〝個性〟をぶっ続けで使用したせいか、ガサガサと肌が痒みを帯びていた。
「紙間くん、道案内お疲れ!ちゃんと案内出来てたよ」
「ありがとうございます……」
「休憩だー…」
眼下に広がるは鬱蒼とした森、その先には雄大な山々。
「おー、いい眺めだな。青山、この綺麗な景色見たら酔いも治まるぞ!ってもう治まってるか」
「フフ…景色よりも僕の方がまばゆくて綺麗さ☆」
周りの皆はここで下ろされた事に疑問。確かに
「あれ?ここって…」
なんとなくだけど見覚えのある景色に首を捻る。
「久しぶりだなイレイザー」
……この声は。
「煌めく眼でロックオン!」
「キュートにキャットにスティンガー!」
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」
職場体験でお世話になったワイプシだ。
側には洸汰くんもいる。
「久しぶりね紙間くん。元気にしてた?」
「はい。おかげさまで。職場体験ではお世話になりました」
おれとマンダレイが再会の挨拶をしている傍らでは緑谷がワイプシについて熱弁。キャリアの話に差し掛かった途端、ピクシーボブがものすごい形相で緑谷の口を塞いだ。緑谷よ、女性に年齢と体重はタブーだ。
「洸汰くん、久しぶり。元気だったか?」
「……ん。普通」
洸汰くんを抱き上げた。
Σ「うわ!?何すんだよ」
「大きくなったなぁ!ちょっと見ないうちに背ェ伸びたか?」
「そんな短期間で伸びる訳ねーだろ。つか、下ろせよ!」
「ははは。悪い。つい」
そういえば。
「相澤先生、林間合宿ってワイプシのところですか?」
「そうだ」
「え?ここら辺に建物なんてなかったし…あるのはあの山にある施設だけで…」
おれは遥か先にある山を指した。
「……………そうだ」ニヤ…
すると「バスに戻れぇー!!」と慌てだしたクラスメイト達。
気がつくとおれ達は土砂に飲み込まれ、森に落とされた。
「今から三時間!自分の足で施設までおいでませ!この……
――“魔獣の森”を抜けて!!」
「紙間くん、道案内よろしくねー!」
マジか……と口に入った砂利を吐き出す。
「そんじゃ……っておい、峰田!どこに行くんだ!」
どこか行こうとする峰田を止めようと追い掛けたら、目の前につぶらな瞳に立派な牙を持つ巨大な魔獣が佇んでいた。
「「マジュウだー!!?」」
「いや、あれは…」
「《静まりなさい、獣よ。下がるのです》」
口田が〝個性〟で慣らそうとするが効果なし。そりゃそうだ。
「あれは生き物じゃない」
飯田、轟、爆豪、緑谷が口田を庇うように前に飛び出し、魔獣を突き砕いた。4人は魔獣の正体に気付いたようだ。
「土だ」
ピクシーボブの仕業と見た。
ピクシーボブの〝個性〟は土流。土を意のままに操る事ができる。そしてここには材料となる土が無限にある。一体倒したからといって安心は出来ない。
ボコボコとあちこちから新たな土魔獣が生まれてくる。
さっきの緑谷達みたいに土魔獣に対抗できる〝個性〟や身体能力があればいいのだが、それがないやつは避けるしか術はないだろう。最悪、気づかないうちに迷子になる可能性もある。
「お前ら、一応これ持っとけ」
「何これ鶴?」
おれ除く20人分の掌に収まるサイズの折り鶴を渡す。
「仮にはぐれたとしてもこの鶴がおれのところへ導いてくれるから」
タイムリミットは3時間。12:30に必ず辿り着いてみせる。お昼ご飯のために!
▽▼▽
施設に辿り着いた頃はヘトヘトだ。
山に慣れてるおれでさえ、苦戦した。
土魔獣と遭遇しては戦いの繰り返しでなかなか前に進めなかった。三時間どころか八時間も掛かった。
お昼ご飯は食べられなかった。
ちなみに三時間という目安はプッシーキャッツ基準に引き出した設定時間だったらしい。チクショウ、やらしいな。
〝個性〟をぶっ続けで使用したせいか、ガサガサと肌が痒みを帯びていた。
「紙間くん、道案内お疲れ!ちゃんと案内出来てたよ」
「ありがとうございます……」