二人の英雄 ※劇場版Ⅰ
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どれくらい時間が経っただろうか。
縛られて何をすることも出来ないまま、警備マシンに囲まれてただただ時間だけが過ぎていく。
上から敵とやりあってると思わしき音が僅かに聞こえてきたり、建物が揺れたりしてる。
緑谷たちがきっとなんとかしてくれると信じて、おれ達はとにかく待ち続けた。
「あっ」
突然、警備マシンは縄を引っ込めスリープに入った。
《I・アイランドの警備システムは通常モードになりました》
「緑谷くんたち、やってくれたか!」
ホッとしたのも束の間、立つのもやっとなほど激しい揺れと轟音。さっきよりも強い。
「な、なんだ?」
「上からだ。行こう!」
飯田が上鳴をおぶろうとする。
「飯田、足痛いだろう。おれがおぶるよ」
「紙間くんこそ、全身から血が出てるじゃないか。ここは委員長として俺が」
「血っつてもあかぎれだ」
ここは私が、いいえ私が、とお互いにもめていたら、ダメージのない耳郎が上鳴に肩を貸して行く事になった。
ようやく200階に到達。
上に近付いてくる度に次第に激しくなってくる物音。出処は外だ。屋上のドアを開ける。
目の前に広がる光景に絶句した。
パイプやらステレンスやら全ての金属をかき集めてくっつけましたと言わんばかりの歪で巨大物体がうごうごと蠢いていた。
うわぁ!なんだあれ、キモいな!
「麗日!」
「紙間くん、皆!あそこに博士が!」
あれにデヴィット博士が囚われてるって?一体どういう状況なんだ?
あの気持ち悪い金属の巨大物体は
「………………………オールマイト!!」
勢いよく伸びていく鉄柱に押されて踏ん張ろうとしているのオールマイトが見えた。
金属
と、目の前にふたつの影が飛び出して行った。
一人は氷結で覆い、もう一人は爆破を弾かせて金属敵の動きを止める。
あれは――…。
「爆豪、轟!切島も!」
「おう!悪い遅れた!」
爆豪の叱咤激励と轟と切島のフォローでオールマイトは再び腰を上げて金属敵へと立ち向かって行った。
「…教え子たちにこうも発破掛けられては、限界だなんだと言ってられないな!
限界を越えて、更に向こうへ!
――そう、Plus Ultraだ!!」
オールマイトと金属敵の凄絶な攻防戦が繰り広げられていく。その戦いの衝撃波がおれ達がいる屋上にまで飛んできて、足場が崩れる。屋上だから落ちたらヤバい。200階だしな。
迫ってくる鉄柱をCAROLINA SMASHで吹き飛ばし、金属敵へと向かう。
「観念しろ!敵よ!」
金属敵へあと少しの所で細い鉄の紐が背後からオールマイトを雁字搦めにした。
「――うっ!この程度……」
抵抗するオールマイトに金属敵が何やら話掛けた。
「あっ!」
無数の金属の塊が鉄の紐で雁字搦めになってるオールマイトへと集まろうとしている。塊ら色んな金属類をかき集めて箱状に形成されたもので、ひとつひとつかなりデカい。重量も相当だ。あんなのに潰されてしまったら。
マズイ、となけなしの力を振り絞って衝撃にも耐えるように固めの厚紙で人一人分サイズの大きな鳥折り紙を頑張って二羽作り、飛ばす。
鳥折り紙は羽を使って金属の塊を薙ぎ払い、オールマイトから遠ざける。しかし間に合わなかった方の塊がオールマイトを中心に勢いよくぶつかりあい、閉じ込められていく。幾数の鉄の棒が金属の塊を鳥折り紙ごと容赦なく貫いていった。
「オールマイトォォ!!」
「マイトおじさまぁぁ!!」
悲痛な叫びが響く中、緑色の閃光が走る。
「――デトロイトスマッシュ!!」