体育祭
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「はぁ~~~」
銭湯で癒した後、フルーツ牛乳をぐびぐびと喉を潤す。
「っかぁーーー!」
いやぁやっぱりお風呂は最高だな!
昨日の体育祭で全国放送されて性別バレとか心配だったけど意外とバレない。
ここの銭湯はかなり古ぼけていてあまり客がこない。若い人よりも年寄りがちらほらといる程度。
それになにより雄英生が来ない。
これ重要。
お風呂セットの入ったビニールバッグを引っ提げて、もう片手にはまだ半分ほど残っているフルーツ牛乳。
夜風に当たりながら歩いているとクラスメイトの後ろ姿を発見。
そうだ。驚かせてやろう。
牛乳片手に尾行するおれはさながら一昔前のドラマに出ていた刑事だ。これであんパンもあれば完璧なんだけどな。
「あっ」
曲がり角を曲がったのを見送って、その人に続こうと曲がった途端に何かにぶつかった。
「………………何をしてるんだ」
Σ「は!何故…物音立ててないし、振り向いてもないのに……」
障子は呆れた表情で見下ろしていた。
「わざわざ振り向かずとも俺は見える」
しりもちを着いたおれに手を伸ばし、ありがたく受け取って立ち上がらせてもらった。
フルーツ牛乳飲み干した後で良かった。
「あー、そうだった。そうだったよ。え、いつから気付いてたの?」
「最初から」
「んだよ。後ろからワッとびっくりさせてやる気だったのによ~。こんな夜に何してんだ?」
「買い物。紙間は?」
「銭湯行ってた。つか、おまえ家この辺なの?」
一人暮らしだと返され、おれも!と返した。
一人暮らし仲間だな。
「実家遠いのか?どこ?おれねー徳島。障子は?」
「福岡」
「うわぁ、そこも遠いな。ご家族よく許したな。おれ、父ちゃん説得するの大変だったよ」
ヒーローになる事は応援してくれたが雄英高校に関してはなかなか首を縦に振ってくれなかった。
雄英や士傑、傑物ほどのレベルではないが徳島にも一応ヒーロー学校はある。それでもおれは雄英に行きたかった。
「最終的にはOK貰えて良かったよ」
「紙間はどうしてヒーローになりたいんだ?」
「そりゃ、ヒーローってかっこいいだろ。それに、色んな人と共生できる世の中にしたい」
おれと父ちゃんは血の繋がりがない。
その日は雪が降っていたらしい。おれは仕事帰りの父ちゃんに拾われた。ダンボールの中に入っていた。
父ちゃんは狼男の〝個性〟で異形型。つまりおれとは似てない。当たり前だけど。
独身の父ちゃんはある日、赤ん坊を拾ったことに村の皆からは誘拐犯だと誤解されていた。
父ちゃんに育てられたおれはバケモノの子と蔑称を付けられていた。
「障子がさ、マスコミから助けてくれた時に言った言葉、あれ悔しかった。だからおれは将来はどんな〝個性〟のやつらも仲間外れにしないさせない世の中にしたい。かっこいいヒーローになってそれで、あんたが育てた子供はこんなに立派になりましたよ~って自慢できる子供になりたい」
「そうか。紙間の父親はいい息子を持って幸せ者だな」
「え~そうかなぁ~。まぁそれほどでも~。いやぁ照れますぜイケメンでいい息子だなんて」
「……そこまでは言ってない」
昨日、電話したばかりだけど帰ったら父ちゃんに電話しよう。
銭湯で癒した後、フルーツ牛乳をぐびぐびと喉を潤す。
「っかぁーーー!」
いやぁやっぱりお風呂は最高だな!
昨日の体育祭で全国放送されて性別バレとか心配だったけど意外とバレない。
ここの銭湯はかなり古ぼけていてあまり客がこない。若い人よりも年寄りがちらほらといる程度。
それになにより雄英生が来ない。
これ重要。
お風呂セットの入ったビニールバッグを引っ提げて、もう片手にはまだ半分ほど残っているフルーツ牛乳。
夜風に当たりながら歩いているとクラスメイトの後ろ姿を発見。
そうだ。驚かせてやろう。
牛乳片手に尾行するおれはさながら一昔前のドラマに出ていた刑事だ。これであんパンもあれば完璧なんだけどな。
「あっ」
曲がり角を曲がったのを見送って、その人に続こうと曲がった途端に何かにぶつかった。
「………………何をしてるんだ」
Σ「は!何故…物音立ててないし、振り向いてもないのに……」
障子は呆れた表情で見下ろしていた。
「わざわざ振り向かずとも俺は見える」
しりもちを着いたおれに手を伸ばし、ありがたく受け取って立ち上がらせてもらった。
フルーツ牛乳飲み干した後で良かった。
「あー、そうだった。そうだったよ。え、いつから気付いてたの?」
「最初から」
「んだよ。後ろからワッとびっくりさせてやる気だったのによ~。こんな夜に何してんだ?」
「買い物。紙間は?」
「銭湯行ってた。つか、おまえ家この辺なの?」
一人暮らしだと返され、おれも!と返した。
一人暮らし仲間だな。
「実家遠いのか?どこ?おれねー徳島。障子は?」
「福岡」
「うわぁ、そこも遠いな。ご家族よく許したな。おれ、父ちゃん説得するの大変だったよ」
ヒーローになる事は応援してくれたが雄英高校に関してはなかなか首を縦に振ってくれなかった。
雄英や士傑、傑物ほどのレベルではないが徳島にも一応ヒーロー学校はある。それでもおれは雄英に行きたかった。
「最終的にはOK貰えて良かったよ」
「紙間はどうしてヒーローになりたいんだ?」
「そりゃ、ヒーローってかっこいいだろ。それに、色んな人と共生できる世の中にしたい」
おれと父ちゃんは血の繋がりがない。
その日は雪が降っていたらしい。おれは仕事帰りの父ちゃんに拾われた。ダンボールの中に入っていた。
父ちゃんは狼男の〝個性〟で異形型。つまりおれとは似てない。当たり前だけど。
独身の父ちゃんはある日、赤ん坊を拾ったことに村の皆からは誘拐犯だと誤解されていた。
父ちゃんに育てられたおれはバケモノの子と蔑称を付けられていた。
「障子がさ、マスコミから助けてくれた時に言った言葉、あれ悔しかった。だからおれは将来はどんな〝個性〟のやつらも仲間外れにしないさせない世の中にしたい。かっこいいヒーローになってそれで、あんたが育てた子供はこんなに立派になりましたよ~って自慢できる子供になりたい」
「そうか。紙間の父親はいい息子を持って幸せ者だな」
「え~そうかなぁ~。まぁそれほどでも~。いやぁ照れますぜイケメンでいい息子だなんて」
「……そこまでは言ってない」
昨日、電話したばかりだけど帰ったら父ちゃんに電話しよう。