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青山の言葉を遮って、反論を続ける。
「そんな事言わないでくれよ……!だったら…これまでおれ達と頑張ってきた一年間は、何だったんだよ!無駄だったとでも言いたいのか!?敵だなんて、二度と言うな!いくら青山でも許さんけんな!」
「そうだよ…じゃあ……何で……合宿で、かっちゃんと常闇くんと紙間くんを助けようとしたんだよ!」
青山がおれらに害しようってんなら、そもそも自ら進んでヒーロー活動なんてしてない。
「あの夜のチーズは、AFOに言われてやったのかよ…!?
違うだろ……!?あれは…僕が気付けなかった……!!SOSだったんだ……!!だって、取り繕いもせずに泣いているのは…AFOの言う通りにできなかったからじゃあないだろう!?AFOに心を利用されても全ては明け渡さなかったヒーローを、僕は知ってる!」
緑谷が言ってるのはレディ・ナガンの事だろう。
「心が、押し潰されただけだ!!罪を犯したら一生、敵だなんて事はないんだ!」
緑谷の手が青山に差し伸べられる。同じ元〝無個性〟だから気持ちは痛いほど分かるんだろう。
「この手を握ってくれ青山くん。君はまだ、ヒーローになれるんだから!!」
その言葉に、俯いていた青山が顔をあげた。
墨を落としたような虚ろな瞳に光が戻る。緑谷は本当にすげェな。どこまでもヒーローだ。
「砂藤、障子。文化祭でたこ焼き屋の手伝いしてただろ?一番、売上良かったのって確か青山が持ってきたチーズで作ったたこ焼きだったよな?」
「ああ。経営科のやつらも、お客さんも美味しいって喜んでた」
「お礼にたくさんのフルーツ貰えたしな」
たこ焼きもフルーツ飴も美味かったな。
「そもそも、おれがAFOの義理の孫だって聞かされた時点でどうして今まで何もしてこなかったんだ?荼毘が家庭の事情を暴露したように匿名で告発だって出来ただろ。AFOから監視役でも任されたのか?」
青山は首を横に振った。
「……最初は驚いたよ。もしかしたら僕と同じ内通者なのかもしれないって……期待してた。けど、それも一瞬だった。だって黙ってるハズだから。誰かに伝えた時点で、君は無事で済まなかった。だから違うと判断した。それと同時に不思議に思った。あの方はどうして君を放っておいてるのかを」
「それはおれだって分かんねえよ。けどな、ハッキリ言える事がひとつだけある。おまえは自分が根っからの敵だって言うけど、そうならおれの秘密を守ってくれたり、仮免で制限時間ギリギリな所で皆の道標になって合格させたりしてねえだろ」
緑谷の隣に並び、おれも手を差し伸べた。
「ごめんな青山。ずっと気付かなくて。前におれが皆に女だとバレて気まずい雰囲気になった時にフォローしてくれたよな。そのお礼を今させてくれないか?」
青山の答えを待っていると、塚内さんが制してきた。
「待って緑谷くん、紙間くん」
塚内さんが三茶さんに指示を出し、青山に轡を嵌めさせた。両手だけじゃなく口までも拘束されて微動だに出来ない状態だ。
「拘束中だ。手は取れない。事情はどうであれ、AFOに加担した罪は消えない。それに、状況から安全 と推測しているだけで、まだナガンのような仕掛けが無いと言いきれない。セントラルの検査結果が出るまで……これ以上、彼に喋らせるのは良くない」
青山やおれ達のためを思って言ってるのはわかってる。ヒーローだと謳われても、目の前の一人のクラスメイトが泣いてるのに何もしてやれないちっぽけな人間だ。
感情的なおれ達と違って塚内さんはずっと冷静なまま、青山の両親と淡々と質問をしていく。
「お父さん、お母さん。神野の強襲は何故、報告しなかった?」
「こちら発の連絡はできない……向こうが求めた時のみ……」
「君たちが捕まっても辿られないように……か」
恐怖で人を支配する力を持ってるくせに、いざ自分がピンチになったら責任を人に押し付けてトンズラこくのかよ。切島的に言わせてもらうと漢らしくねえな。
「ならば、あの戦いは」「塚内さん!」
三人のやり取りを黙って聞いていた緑谷が塚内さんの言葉を被せる。
「AFOは見つからない。それが……今の見方でしょう……!?」
緑谷が何を言いたいか、察した。この場にいる皆も目から鱗が落ちる。
「だからせめて、出方を誘導できたら……!」
「そっか…!」
「見方を変えれば、現状ただ一人――」
そうだ。この手があったじゃないか。
AFOは逃げ隠れに関しては天下一品。現役時代のオールマイトですら、長年見つからなかったという。捜しても見つからないなら、逆にこっちから来させればいいんだ。
「青山さんだけが、オール・フォー・ワンを欺く事が出来るかもしれない」
どん詰まりな暗闇に希望の光が一筋見えかける。
その光を更に強めて広げるには、青山が鍵だ。
「そんな事言わないでくれよ……!だったら…これまでおれ達と頑張ってきた一年間は、何だったんだよ!無駄だったとでも言いたいのか!?敵だなんて、二度と言うな!いくら青山でも許さんけんな!」
「そうだよ…じゃあ……何で……合宿で、かっちゃんと常闇くんと紙間くんを助けようとしたんだよ!」
青山がおれらに害しようってんなら、そもそも自ら進んでヒーロー活動なんてしてない。
「あの夜のチーズは、AFOに言われてやったのかよ…!?
違うだろ……!?あれは…僕が気付けなかった……!!SOSだったんだ……!!だって、取り繕いもせずに泣いているのは…AFOの言う通りにできなかったからじゃあないだろう!?AFOに心を利用されても全ては明け渡さなかったヒーローを、僕は知ってる!」
緑谷が言ってるのはレディ・ナガンの事だろう。
「心が、押し潰されただけだ!!罪を犯したら一生、敵だなんて事はないんだ!」
緑谷の手が青山に差し伸べられる。同じ元〝無個性〟だから気持ちは痛いほど分かるんだろう。
「この手を握ってくれ青山くん。君はまだ、ヒーローになれるんだから!!」
その言葉に、俯いていた青山が顔をあげた。
墨を落としたような虚ろな瞳に光が戻る。緑谷は本当にすげェな。どこまでもヒーローだ。
「砂藤、障子。文化祭でたこ焼き屋の手伝いしてただろ?一番、売上良かったのって確か青山が持ってきたチーズで作ったたこ焼きだったよな?」
「ああ。経営科のやつらも、お客さんも美味しいって喜んでた」
「お礼にたくさんのフルーツ貰えたしな」
たこ焼きもフルーツ飴も美味かったな。
「そもそも、おれがAFOの義理の孫だって聞かされた時点でどうして今まで何もしてこなかったんだ?荼毘が家庭の事情を暴露したように匿名で告発だって出来ただろ。AFOから監視役でも任されたのか?」
青山は首を横に振った。
「……最初は驚いたよ。もしかしたら僕と同じ内通者なのかもしれないって……期待してた。けど、それも一瞬だった。だって黙ってるハズだから。誰かに伝えた時点で、君は無事で済まなかった。だから違うと判断した。それと同時に不思議に思った。あの方はどうして君を放っておいてるのかを」
「それはおれだって分かんねえよ。けどな、ハッキリ言える事がひとつだけある。おまえは自分が根っからの敵だって言うけど、そうならおれの秘密を守ってくれたり、仮免で制限時間ギリギリな所で皆の道標になって合格させたりしてねえだろ」
緑谷の隣に並び、おれも手を差し伸べた。
「ごめんな青山。ずっと気付かなくて。前におれが皆に女だとバレて気まずい雰囲気になった時にフォローしてくれたよな。そのお礼を今させてくれないか?」
青山の答えを待っていると、塚内さんが制してきた。
「待って緑谷くん、紙間くん」
塚内さんが三茶さんに指示を出し、青山に轡を嵌めさせた。両手だけじゃなく口までも拘束されて微動だに出来ない状態だ。
「拘束中だ。手は取れない。事情はどうであれ、AFOに加担した罪は消えない。それに、状況から
青山やおれ達のためを思って言ってるのはわかってる。ヒーローだと謳われても、目の前の一人のクラスメイトが泣いてるのに何もしてやれないちっぽけな人間だ。
感情的なおれ達と違って塚内さんはずっと冷静なまま、青山の両親と淡々と質問をしていく。
「お父さん、お母さん。神野の強襲は何故、報告しなかった?」
「こちら発の連絡はできない……向こうが求めた時のみ……」
「君たちが捕まっても辿られないように……か」
恐怖で人を支配する力を持ってるくせに、いざ自分がピンチになったら責任を人に押し付けてトンズラこくのかよ。切島的に言わせてもらうと漢らしくねえな。
「ならば、あの戦いは」「塚内さん!」
三人のやり取りを黙って聞いていた緑谷が塚内さんの言葉を被せる。
「AFOは見つからない。それが……今の見方でしょう……!?」
緑谷が何を言いたいか、察した。この場にいる皆も目から鱗が落ちる。
「だからせめて、出方を誘導できたら……!」
「そっか…!」
「見方を変えれば、現状ただ一人――」
そうだ。この手があったじゃないか。
AFOは逃げ隠れに関しては天下一品。現役時代のオールマイトですら、長年見つからなかったという。捜しても見つからないなら、逆にこっちから来させればいいんだ。
「青山さんだけが、オール・フォー・ワンを欺く事が出来るかもしれない」
どん詰まりな暗闇に希望の光が一筋見えかける。
その光を更に強めて広げるには、青山が鍵だ。