レモンセントの約束
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オールマイトの手伝いでなかなかに重さのある段ボール箱を運ぶ。まぁ、このくらいなら余裕のよっちゃんだ。
「いやぁわざわざ悪いね紙間少年、手伝わせちゃって。重くないかい?」
「なんのその。寧ろ皆に自慢してやりたい気分です」
「ははは。あっ、もう少年じゃなくて少女って呼んだ方が良いかな?」
「好きに呼んでいいですよ」
準備室までの道すがら、ふと教室を見やる。放課後なので今残ってるのは部活やってる生徒ぐらいのものだ。だが、教室にいるのは男子が1人、女子が1人。何の部活だろうか。いや委員会か日直か?
告白だった。しかも上手くいったようだ。良かった良かった。
めでたくカップルとなった二人はおれ達に気づかず、初々しく帰って行った。
「素敵なもん見せてもらった……尊い……」
ミッドナイト先生じゃないけどこういう青春っていいね。
「ねえねえ。紙間少年って、好きな子とかいる?」
「えっおれッスか?」
おいおい、いきなり修学旅行みたいな雰囲気になったぞ。
この状況からして好きな子ってのはラブな方だろうな。
「ん~いないかな。かくいうオールマイトは彼女何桁いるんですか?」
「私かい?私はね……って桁!?」
オールマイトって独身だったよな。モテるのに。いや、逆にモテるからか?子供の時からモテたのかな?
「オールマイトって雄英出身ですよね?相当モテてたでしょう。在学中に女の子達がオールマイトを取り合った修羅場は何回ぐらいで?」
「1回も行ってないからね!?まぁ、一応ね告白はされた事あったけど、丁重にお断りしたよ」
「なんて罪な男だ」
羨ましいぞ。
▽▼▽
「ありがとう紙間少年。これ、お礼ね。飴」
「やった。おっ、これはレモンミルクだな」
「皆には内緒だよ」
『皆には内緒だよ。はい、レモンミルク飴』
「フフッ」
「?」
「なんだか昔の事を思い出しちゃってね」
「昔の?」
「うん――」
▲△▲
――今から50年ほど前。
八木 俊典はある日突然、家族を殺され失った。小学校に上がる前だった。
親戚もおらず引き取り手もいないため、施設へと預けられた。
『君も〝無個性〟?実は私もなんだ。よろしく』
そう声を掛けてきたのは、俊典より11歳上である橘 菜月 。朗らかな笑顔が素敵なお姉さんだ。
同じ〝無個性〟仲間という事で二人は自然と一緒にいるようになった。
▽▼▽
『俊典くん、ヒーローごっこで遊ぶでヤンス』
『うん!ぼく、ヒーロー役やりたい』
『う~む、それは無理ンスね。俊典は無個性ヤンスから』
子供は無邪気に正論をぶつけてくる。俊典は何も言えなかった。本当の事だったからだ。
▼▽▼
『あ、ここにいたのか。今日のおやつはあんパンだって……』
しょんぼりとした俊典に、菜月は隣に座る。
『どうした?そんなメソメソして。どっか痛い?』
『なつ姉ちゃん。〝無個性〟のぼくはヒーローになれないの?』
『…………なんかあった?』
俊典はぽつりぽつりと先ほどの出来事を話した。
『……もしかして……ヒーローになりたいの?』
言っていいか躊躇ったが正直に頷く。
『……あのね、ぼくね、小さい時好きな絵本があって、お腹空かせた人にパンを配るヒーローがいたの。すごくかっこよくて優しくて……それで、彼のようなヒーローになりたいんだ』
菜月の反応が気になった俊典は恐る恐る視線だけ向く。
『えっ』
何故かキラキラした眼差しをしていた。
「いやぁわざわざ悪いね紙間少年、手伝わせちゃって。重くないかい?」
「なんのその。寧ろ皆に自慢してやりたい気分です」
「ははは。あっ、もう少年じゃなくて少女って呼んだ方が良いかな?」
「好きに呼んでいいですよ」
準備室までの道すがら、ふと教室を見やる。放課後なので今残ってるのは部活やってる生徒ぐらいのものだ。だが、教室にいるのは男子が1人、女子が1人。何の部活だろうか。いや委員会か日直か?
告白だった。しかも上手くいったようだ。良かった良かった。
めでたくカップルとなった二人はおれ達に気づかず、初々しく帰って行った。
「素敵なもん見せてもらった……尊い……」
ミッドナイト先生じゃないけどこういう青春っていいね。
「ねえねえ。紙間少年って、好きな子とかいる?」
「えっおれッスか?」
おいおい、いきなり修学旅行みたいな雰囲気になったぞ。
この状況からして好きな子ってのはラブな方だろうな。
「ん~いないかな。かくいうオールマイトは彼女何桁いるんですか?」
「私かい?私はね……って桁!?」
オールマイトって独身だったよな。モテるのに。いや、逆にモテるからか?子供の時からモテたのかな?
「オールマイトって雄英出身ですよね?相当モテてたでしょう。在学中に女の子達がオールマイトを取り合った修羅場は何回ぐらいで?」
「1回も行ってないからね!?まぁ、一応ね告白はされた事あったけど、丁重にお断りしたよ」
「なんて罪な男だ」
羨ましいぞ。
▽▼▽
「ありがとう紙間少年。これ、お礼ね。飴」
「やった。おっ、これはレモンミルクだな」
「皆には内緒だよ」
『皆には内緒だよ。はい、レモンミルク飴』
「フフッ」
「?」
「なんだか昔の事を思い出しちゃってね」
「昔の?」
「うん――」
▲△▲
――今から50年ほど前。
八木 俊典はある日突然、家族を殺され失った。小学校に上がる前だった。
親戚もおらず引き取り手もいないため、施設へと預けられた。
『君も〝無個性〟?実は私もなんだ。よろしく』
そう声を掛けてきたのは、俊典より11歳上である
同じ〝無個性〟仲間という事で二人は自然と一緒にいるようになった。
▽▼▽
『俊典くん、ヒーローごっこで遊ぶでヤンス』
『うん!ぼく、ヒーロー役やりたい』
『う~む、それは無理ンスね。俊典は無個性ヤンスから』
子供は無邪気に正論をぶつけてくる。俊典は何も言えなかった。本当の事だったからだ。
▼▽▼
『あ、ここにいたのか。今日のおやつはあんパンだって……』
しょんぼりとした俊典に、菜月は隣に座る。
『どうした?そんなメソメソして。どっか痛い?』
『なつ姉ちゃん。〝無個性〟のぼくはヒーローになれないの?』
『…………なんかあった?』
俊典はぽつりぽつりと先ほどの出来事を話した。
『……もしかして……ヒーローになりたいの?』
言っていいか躊躇ったが正直に頷く。
『……あのね、ぼくね、小さい時好きな絵本があって、お腹空かせた人にパンを配るヒーローがいたの。すごくかっこよくて優しくて……それで、彼のようなヒーローになりたいんだ』
菜月の反応が気になった俊典は恐る恐る視線だけ向く。
『えっ』
何故かキラキラした眼差しをしていた。