ヒーローズ:ライジング
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――緑谷と爆豪が敵のボスを倒してくれた。
しばらくするとプロヒーロー達が救援にやってきて、おれたちは安堵の胸を撫で下ろす。
気絶していたシークレットはつい先程意識を取り戻し、仲間とともに連行されていった。
こうして事件は無事に終わった。
島民たちに怪我はなかったものの那歩島のあちこちが甚大な被害を被っており、その光景にショックを受けていた。
それでも命が救かったんだからなんとかなると島民ならではの持ち前の明るさで奮起。おれ達も全力で復興の手伝いを申し出た。
――ちなみにだが、電波塔が破壊されたにも拘わらず島内放送が出来た訳はシークレットが一時だけ電波を使わなくても出来るようにいじったのだ。彼はそういうのが得意なのであった。
▼▽▼
「おい。チビ紙、パトロール」
「おう!いってくるな!」
今日も今日とて復興作業に駆り出されているヤオモモや麗日達数人を除き、電話番をするために事務所にいる青山や峰田、葉隠に声を掛けて爆豪とパトロールへと赴いた。
「昨日、砂藤と好きな食べ物談義しててな、ケーキの話になったんだ」
スイーツでは固めのプリン一択。ケーキ括りで言うなら定番のショートケーキを始め、チョコやチーズも好きだけどおれはフルーツたっぷりのケーキが好きだ。
「爆豪は何ケーキが好きなんだ」
「甘くねェやつ」
「爆豪、激辛好きだもんなぁ。あ、でも砂藤の作った菓子は普通に食ってるけど」
「悪くねえ」
非甘党の爆豪の舌を唸らせるとは砂藤すげえな。おれもそんなにガチ甘党!って訳じゃないけど、砂藤の菓子はめちゃくちゃ旨い。甘すぎなくていいんだよな。
「そういや腕、もう平気か?」
「ん」
「そうか!良かったな。運ばれた時は腕ぐちゃぐちゃで意識なくて、ビビったぜ。緑谷も同じだったし。活真くんとリカバリーガールのおかげだな」
担架で運ばれた芦戸や車椅子で運ばれた障子も二人のおかげで翌日には歩けるようになった。
「ところでさ最近、皆ちょっと眠そうだよな?今日も朝から眠そうだったし」
まぁ、色々あったもんな。
かくいうおれも連日の復興作業やら依頼で疲れてはいるけれどもやりがいはある。
「オリガミくーん!バクゴー!」
釣りをしていたおっちゃんがおれ達に気付き、手を振ってきたので振り返した。
「どう?釣れてますか?」
「まあまあだな、ほれ!」
クーラーボックスには立派な魚が。流石は那歩島。一年中気温の高い地方なだけあって、冬でも釣れる。
「魚は好きかい?」
「好きです!」
「じゃあ、ちょっと食べてくかい?さっき釣ったアジ、刺身にするよ」
「え?いいんですか?やっt」
爆豪に遮られた。
「パトロール中だ」
「えっあっ、そうだな。すみません!また」
「そうかい。頑張ってな」
あーあ、食べたかったな刺身。
しばらく歩いた所で、爆豪が堤防の所で忘れ物をしたと踵を返していった。爆豪が忘れ物していくなんて珍しいな。爆豪も疲れてんのか。
▽▼▽
そろそろ交代する時間のハズだが事務所に帰ろうとするも悉く爆豪に止められる。何故。
「うるせェ。てめェが
「いやなんでだよ!?おれ、なんかした?」
なんかやらかしてしまったのだろうか?皆目見当がつかない。
そういえば今日、朝から皆どこかよそよそしかったな。
今朝、冷蔵庫から牛乳を取りだそうとしたら何故か慌てた緑谷が阻止してきた。牛乳は緑谷が出してくれた。
まさか、おれの性別がとうとうバレてしまったのか?
なんなら昨日、仲良く好きな食べ物談義をしていた砂藤までも打って変わっておれを避けていた。
「…………………終わりだ……!」
風呂も着替えも気を付けて――障子にはバレてしまったけどまぁ、あいつは口が堅いので安心だ――いたのに。
「爆豪」
「あ?」
「すまなかった」
「は?」
「騙してしまって」
「(こいつ、さてはあいつらの様子がおかしいことを性別バレしたと思ってんな)
なんのことだ。ああ、Xの正体がおまえなのはとっくにバレてんぞ」
嘘だろ。バレてんのかよ!!
「……………なぁ、あのさ、おれ……」
「ンだよ。男ならハッキリ言えや」
「あ、あの!…………………ん???爆豪、今なんつった?」
「男ならハッキリ言えや」
「そ、そうだよな!おれ、男だもんな!はーっはっはっは!!!」
ってことはバレてない!
「単純なやつ」ボソッ