ヴィルケイss
何なの、これ?
って聞くのも億劫になるくらいに息ピッタリに見えた。目の錯覚とか言われたらそれまでなんだけど。
紅茶を一口味わってふぅと息を吐いたようなリドルと、抱えるツムにキスをするように唇を突き出してウインクをするケイト。
一言簡潔に言うわよ。
全くもっていけ好かない!
ハーツラビュルは仲良しです〜、みたいな雰囲気を醸し出しちゃって、胃がムカムカするのよ。こんな写真が掲示板に貼られていることも頭にくるわ。許せないとかじゃない。
ただただ『いけ好かない』!
リドルに対して忌々しいなんて感情を抱いたこともないのに、初めての感覚に不安を煽られ心が苦しい。だって、好きな子が他の男と仲睦まじい様子を見て冷静な方が異常でしょう?
つまりアタシはおかしくない。至って普通。
今アタシの部屋に居て、隣でぬいぐるみを抱えてるケイトの肩を抱いてるのすらアタシの手だというのに、全く気は休まらない。
夢中でツムを模したぬいぐるみを弄るケイトをじろじろと見つめると、彼はアタシの視線に気付いてこちらに仰ぐ。そしてぬいぐるみの手をひらひらと振らせて、莞爾として笑った。
「どうしたの?」
「……アンタ、リドルとは随分仲が良いのね」
「あ、あの写真?見てくれたんだね」
嬉々として話すケイトに苛立ちを覚える。アタシがアンタの恋人だって分かってるの?こっちが眉を寄せてピリピリしてるの分からないわけ?
そんなアタシの表情を前にケイトは更に頬を緩め、抱いているぬいぐるみをアタシの唇に押し当てた。
「妬いてくれたんだ?」
「……狙ってやってたのね?」
「そうなったらちょっと嬉しいなーとは思ってた」
してやったりという顔の可愛いこと。でも策略に乗ってしまったことは少し憎らしい。
「可愛いものにはキスしたくなるじゃん?写真撮る時はちゅーするような口で合わせよってリドルくんに提案しただけ」
……それもそうね。確かに言う通りだわ。
アタシはケイトの項を引き寄せて彼の唇を奪った。目をぱちくりとさせて驚く顔もまた愛らしいわね。
そんなに驚かないでほしいわ。アンタが言ったのよ?
「可愛いものにはキスしたくなるんでしょ?」
それはアタシだって一緒だもの。
……まぁ、あの写真に関してはまだイライラしてるのだけれどね!
って聞くのも億劫になるくらいに息ピッタリに見えた。目の錯覚とか言われたらそれまでなんだけど。
紅茶を一口味わってふぅと息を吐いたようなリドルと、抱えるツムにキスをするように唇を突き出してウインクをするケイト。
一言簡潔に言うわよ。
全くもっていけ好かない!
ハーツラビュルは仲良しです〜、みたいな雰囲気を醸し出しちゃって、胃がムカムカするのよ。こんな写真が掲示板に貼られていることも頭にくるわ。許せないとかじゃない。
ただただ『いけ好かない』!
リドルに対して忌々しいなんて感情を抱いたこともないのに、初めての感覚に不安を煽られ心が苦しい。だって、好きな子が他の男と仲睦まじい様子を見て冷静な方が異常でしょう?
つまりアタシはおかしくない。至って普通。
今アタシの部屋に居て、隣でぬいぐるみを抱えてるケイトの肩を抱いてるのすらアタシの手だというのに、全く気は休まらない。
夢中でツムを模したぬいぐるみを弄るケイトをじろじろと見つめると、彼はアタシの視線に気付いてこちらに仰ぐ。そしてぬいぐるみの手をひらひらと振らせて、莞爾として笑った。
「どうしたの?」
「……アンタ、リドルとは随分仲が良いのね」
「あ、あの写真?見てくれたんだね」
嬉々として話すケイトに苛立ちを覚える。アタシがアンタの恋人だって分かってるの?こっちが眉を寄せてピリピリしてるの分からないわけ?
そんなアタシの表情を前にケイトは更に頬を緩め、抱いているぬいぐるみをアタシの唇に押し当てた。
「妬いてくれたんだ?」
「……狙ってやってたのね?」
「そうなったらちょっと嬉しいなーとは思ってた」
してやったりという顔の可愛いこと。でも策略に乗ってしまったことは少し憎らしい。
「可愛いものにはキスしたくなるじゃん?写真撮る時はちゅーするような口で合わせよってリドルくんに提案しただけ」
……それもそうね。確かに言う通りだわ。
アタシはケイトの項を引き寄せて彼の唇を奪った。目をぱちくりとさせて驚く顔もまた愛らしいわね。
そんなに驚かないでほしいわ。アンタが言ったのよ?
「可愛いものにはキスしたくなるんでしょ?」
それはアタシだって一緒だもの。
……まぁ、あの写真に関してはまだイライラしてるのだけれどね!