万里くんの妹※更新停止中
Name Cange
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「はあああ!!??」
遠くの方から聞き慣れた声が聞こえる。
ゆっくりと目を開けると、天井の代わりに万里の顔が視界いっぱいに広がった。
『ばん…り?』
「お前、何で寮にいんだよ」
『寮…?』
寮って何のことだろうと考えている途中で、今いる場所が全く見覚えのないところだと気づいた。
何で私は知らない場所で横になっているんだろう。
お昼休憩明けの授業が始まる前に碓氷君と話していたのは覚えているけど、その後の記憶があまりない。
周りを確認すると、碓氷君と万里の他に見知らぬ女の人と赤毛の花学の制服を着た男子生徒がいた。
「真澄君が女の子を連れてきたからびっくりしたけど、万里君の妹さんだったんだね!」
「監督が嫉妬してる…かわいい」
「どこをどう聞き間違えたらそうなるんだよ…つか真澄!お前なまえと知り合いだったのかよ」
「…まあ同じクラスだし。あんたの妹って気づいてたから」
「へえ!同じクラスだなんてすごい偶然だね!あ、オレは真澄くんと同じ春組の佐久間咲也です。よろしくね」
『よろしくお願いします…?』
碓氷君は面倒臭そうに説明していたけど、私は話についていけていない。
そもそも碓氷君と万里が知り合いだったという事実にも驚きだ。
「でも真澄くん、どうして早退したの?クラスの女の子たちが心配してたよ」
「こいつは体調悪そうだったから早退させた。監督に早く会いたかったからついでに俺も早退した」
「後半は聞かなかったことにしよう」
「素っ気ない監督も好き…」
『あ、あの…誰か私に説明を』
「あ!ごめんね。私はMANKAIカンパニーっていう劇団の監督をしてる立花いづみっていいます!真澄君も万里君もここの劇団員でこの寮に一緒に住んでるんだよ」
なるほど、そういうことか。
だから私は万里からMANKAIカンパニーという名前を聞いたときに聞き覚えがあったんだ。
同じクラスの碓氷君も所属しているから、クラスや碓氷君ファンの間で話題になっていたのだろう。
いくら周りに興味のない私でも耳に入っていてもおかしくない。
『万里の身内だって気づいてたなら最初から言ってくれればよかったのに』
「監督以外どうでもいい」
『ぶれないね』
碓氷君とのやり取りもすっかり慣れてきたな。
なんて思っていると、例の“監督”さんが私の目の前に立ち、目を輝かせながら両手を握ってきた。
「なまえちゃん!良ければ今日はここに泊まっていかない?」
『え』
「はあああ?監督ちゃん、何でそんなことになるんだよ」
「ほら、もう夕方だし今から帰るの大変でしょ?それに体調もまだ万全じゃないんだから」
『いえ、私一人で帰るんで大丈夫ですよ』
「俺が送るって」
「万里君は稽古があるでしょ?」
「そうだった…」
「もー、そんなに心配なら至さんが帰ってきたら車で送ってもらうしかないか…」
「はあ?初対面の男の車に乗るとか有り得ねえから!なまえ、今日は泊まってけ」
万里のシスコン具合がバレた瞬間を目撃してしまった。
つづく
遠くの方から聞き慣れた声が聞こえる。
ゆっくりと目を開けると、天井の代わりに万里の顔が視界いっぱいに広がった。
『ばん…り?』
「お前、何で寮にいんだよ」
『寮…?』
寮って何のことだろうと考えている途中で、今いる場所が全く見覚えのないところだと気づいた。
何で私は知らない場所で横になっているんだろう。
お昼休憩明けの授業が始まる前に碓氷君と話していたのは覚えているけど、その後の記憶があまりない。
周りを確認すると、碓氷君と万里の他に見知らぬ女の人と赤毛の花学の制服を着た男子生徒がいた。
「真澄君が女の子を連れてきたからびっくりしたけど、万里君の妹さんだったんだね!」
「監督が嫉妬してる…かわいい」
「どこをどう聞き間違えたらそうなるんだよ…つか真澄!お前なまえと知り合いだったのかよ」
「…まあ同じクラスだし。あんたの妹って気づいてたから」
「へえ!同じクラスだなんてすごい偶然だね!あ、オレは真澄くんと同じ春組の佐久間咲也です。よろしくね」
『よろしくお願いします…?』
碓氷君は面倒臭そうに説明していたけど、私は話についていけていない。
そもそも碓氷君と万里が知り合いだったという事実にも驚きだ。
「でも真澄くん、どうして早退したの?クラスの女の子たちが心配してたよ」
「こいつは体調悪そうだったから早退させた。監督に早く会いたかったからついでに俺も早退した」
「後半は聞かなかったことにしよう」
「素っ気ない監督も好き…」
『あ、あの…誰か私に説明を』
「あ!ごめんね。私はMANKAIカンパニーっていう劇団の監督をしてる立花いづみっていいます!真澄君も万里君もここの劇団員でこの寮に一緒に住んでるんだよ」
なるほど、そういうことか。
だから私は万里からMANKAIカンパニーという名前を聞いたときに聞き覚えがあったんだ。
同じクラスの碓氷君も所属しているから、クラスや碓氷君ファンの間で話題になっていたのだろう。
いくら周りに興味のない私でも耳に入っていてもおかしくない。
『万里の身内だって気づいてたなら最初から言ってくれればよかったのに』
「監督以外どうでもいい」
『ぶれないね』
碓氷君とのやり取りもすっかり慣れてきたな。
なんて思っていると、例の“監督”さんが私の目の前に立ち、目を輝かせながら両手を握ってきた。
「なまえちゃん!良ければ今日はここに泊まっていかない?」
『え』
「はあああ?監督ちゃん、何でそんなことになるんだよ」
「ほら、もう夕方だし今から帰るの大変でしょ?それに体調もまだ万全じゃないんだから」
『いえ、私一人で帰るんで大丈夫ですよ』
「俺が送るって」
「万里君は稽古があるでしょ?」
「そうだった…」
「もー、そんなに心配なら至さんが帰ってきたら車で送ってもらうしかないか…」
「はあ?初対面の男の車に乗るとか有り得ねえから!なまえ、今日は泊まってけ」
万里のシスコン具合がバレた瞬間を目撃してしまった。
つづく