第18話
Name Cange
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午後22時35分。
至さんから節約ヤクザさんが自室に戻ったとの連絡が入り、わたしと万里は一緒に至さんの部屋を出た。
万里に手をを引かれ、足早に中庭を抜ける。
「よし、ここまで来れば大丈夫だな」
特に誰にも会うことなく、無事バスルームの手前の洗面所までたどり着いた。
意外と簡単なミッションだったなと安心したのも束の間、突然万里のスマホが震える。
「ん、至さんから電話だ……もしもし?」
どうやら節約ヤクザさんの部屋を見張っていた至さんからの着信らしい。
何か問題でも起こったのかな、と何となく考えていたのだが、あながち間違いでもなかったようで、万里の声色にだんだんと焦りが見え始めた。
「まじか…左京さんが俺を?…すぐ行くんで出来れば足止めしといてください」
電話を切り一つ大きな溜息を吐いた万里。
「悪ぃ、左京さんが俺を探してるっぽいからちょっと行ってくる。ここは危ねぇから奥のランドリー室で待っとけ」
『分かった』
万里が出ていくのを見送ってから、言われた通りランドリー室へと入る。
手前に洗濯機が何個か並んでおり、そのすぐ側に綺麗に畳まれたタオル類が積まれている。
部屋の中はほのかに柔軟剤の香りが漂っていて心地がいい。
とその時、洗面所の方からガチャンと扉の開く音が聞こえた。
以外と早い帰りだったなと思いながら部屋を出て兄の名を呼ぼうとしたのだが。
そこにいたのは兄ではなかった。
「…は?」
『あ』
万里ではなかったが、わたしには彼の顔に見覚えがあった。
万里と同じくらいの長身でオールバック。そして今は上半身裸で驚いた表情をしてわたしを見ている。
『いつかのスイーツ好きの優男くんじゃないですか』
つづく
至さんから節約ヤクザさんが自室に戻ったとの連絡が入り、わたしと万里は一緒に至さんの部屋を出た。
万里に手をを引かれ、足早に中庭を抜ける。
「よし、ここまで来れば大丈夫だな」
特に誰にも会うことなく、無事バスルームの手前の洗面所までたどり着いた。
意外と簡単なミッションだったなと安心したのも束の間、突然万里のスマホが震える。
「ん、至さんから電話だ……もしもし?」
どうやら節約ヤクザさんの部屋を見張っていた至さんからの着信らしい。
何か問題でも起こったのかな、と何となく考えていたのだが、あながち間違いでもなかったようで、万里の声色にだんだんと焦りが見え始めた。
「まじか…左京さんが俺を?…すぐ行くんで出来れば足止めしといてください」
電話を切り一つ大きな溜息を吐いた万里。
「悪ぃ、左京さんが俺を探してるっぽいからちょっと行ってくる。ここは危ねぇから奥のランドリー室で待っとけ」
『分かった』
万里が出ていくのを見送ってから、言われた通りランドリー室へと入る。
手前に洗濯機が何個か並んでおり、そのすぐ側に綺麗に畳まれたタオル類が積まれている。
部屋の中はほのかに柔軟剤の香りが漂っていて心地がいい。
とその時、洗面所の方からガチャンと扉の開く音が聞こえた。
以外と早い帰りだったなと思いながら部屋を出て兄の名を呼ぼうとしたのだが。
そこにいたのは兄ではなかった。
「…は?」
『あ』
万里ではなかったが、わたしには彼の顔に見覚えがあった。
万里と同じくらいの長身でオールバック。そして今は上半身裸で驚いた表情をしてわたしを見ている。
『いつかのスイーツ好きの優男くんじゃないですか』
つづく
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