万里くんの妹※更新停止中
Name Cange
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眠りについたばかりのなまえのすぐ側で、万里と同室である兵頭十座が稽古の準備の為部屋に戻っていた。
万里のベッドに数日前偶然出会った少女が眠っているなんて知る由もなく、十座は着替えを始めた。
『んー』
「…?」
ちょうどズボンを脱いだと同時に、どこからか声が聞こえ、十座は動きを止めた。
それは虫の鳴く様な小さな声ではあったが、耳に届くには十分だった。
「…誰かいるのか?」
自分以外誰も部屋にいるはずは無いと思っている十座は、眉を寄せながら声の聞こえた方へ歩み寄った。
そして、万里のベッドの方へ顔を覗き込もうとした時だった。
「おい兵頭!!」
「っ?」
「なっ…!てめぇ…」
突然部屋の扉が乱暴に開かれ万里が入ってきたかと思えば、十座の中途半端な服装を見て、焦りの色が一瞬で怒りへと変わった。
「何してんだよ…」
「あ?別に何もしてねぇよ」
「しらばっくれんな!んな格好でなまえに近づきやがって…!」
「なまえ…?誰だそれ」
「は?」
「何訳わかんねえ事言ってんだ?」
「………あー、何でもね~。気にすんな。あ、そう言えば監督ちゃんがお前の芝居について話があるってよ。すぐ来いってさ」
「本当か」
「あー、ほんとほんと。すっげー重要な話だってよ」
「…分かった。すぐ行く」
万里はすぐに自分の早とちりだと察し、十座を部屋から追い出す為の嘘を咄嗟に口にした。
まんまと騙された十座は、急いで稽古着に着替えて部屋を出ていった。
「はぁ~、マジビビらせんなっての…」
『危なかったね』
「っ、起きてたのかよ」
『まあ、あんなに怒鳴ってれば起きるよね』
壁側に顔を向けて眠っていたなまえは、兄と言い争っていた人物を目にすることは無かった。
「飯は後で咲也が持ってきてくれっから」
『そっか。何か申し訳ないな』
「誰にも怪しまれずに持ってこれるか不安だけどな」
『咲也くん頑張れ』
名残惜しそうに万里は稽古に向かい、なまえはまた一人部屋に取り残された。
数分後、万里の嘘が原因で十座と喧嘩が勃発した事は言うまでもない。
つづく
万里のベッドに数日前偶然出会った少女が眠っているなんて知る由もなく、十座は着替えを始めた。
『んー』
「…?」
ちょうどズボンを脱いだと同時に、どこからか声が聞こえ、十座は動きを止めた。
それは虫の鳴く様な小さな声ではあったが、耳に届くには十分だった。
「…誰かいるのか?」
自分以外誰も部屋にいるはずは無いと思っている十座は、眉を寄せながら声の聞こえた方へ歩み寄った。
そして、万里のベッドの方へ顔を覗き込もうとした時だった。
「おい兵頭!!」
「っ?」
「なっ…!てめぇ…」
突然部屋の扉が乱暴に開かれ万里が入ってきたかと思えば、十座の中途半端な服装を見て、焦りの色が一瞬で怒りへと変わった。
「何してんだよ…」
「あ?別に何もしてねぇよ」
「しらばっくれんな!んな格好でなまえに近づきやがって…!」
「なまえ…?誰だそれ」
「は?」
「何訳わかんねえ事言ってんだ?」
「………あー、何でもね~。気にすんな。あ、そう言えば監督ちゃんがお前の芝居について話があるってよ。すぐ来いってさ」
「本当か」
「あー、ほんとほんと。すっげー重要な話だってよ」
「…分かった。すぐ行く」
万里はすぐに自分の早とちりだと察し、十座を部屋から追い出す為の嘘を咄嗟に口にした。
まんまと騙された十座は、急いで稽古着に着替えて部屋を出ていった。
「はぁ~、マジビビらせんなっての…」
『危なかったね』
「っ、起きてたのかよ」
『まあ、あんなに怒鳴ってれば起きるよね』
壁側に顔を向けて眠っていたなまえは、兄と言い争っていた人物を目にすることは無かった。
「飯は後で咲也が持ってきてくれっから」
『そっか。何か申し訳ないな』
「誰にも怪しまれずに持ってこれるか不安だけどな」
『咲也くん頑張れ』
名残惜しそうに万里は稽古に向かい、なまえはまた一人部屋に取り残された。
数分後、万里の嘘が原因で十座と喧嘩が勃発した事は言うまでもない。
つづく