第7話
Name Cange
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呼鈴がどこか遠くの方で鳴っているような感覚。
ああ、そうか。
今からお昼明けの授業が始まるんだっけ。
確か移動教室だったたず。早く準備しなきゃ。
頭の中では分かっているのに、どうしても身体が重くて動かない。
『…ごほ』
心なしか寒気までしてきたけど、これはまさか…。
「具合でも悪いの」
『…あれ、碓氷君?』
「もうみんな次の授業に移動した」
ついさっきまで賑やかだったのに、いつの間にか私と碓氷君の二人だけとなっていた。
『…私は大丈夫だから、碓氷君も行きなよ』
「無理」
『何でよ』
「サボるチャンスは逃さない」
『あはは、そーゆーこと』
保健室にでも連れていってくれるのかな、なんて期待してみたけど碓氷君は一向に動こうとしない。
どこか真剣な表情で一点を見つめている。
私は私で頭がふわふわし始めてきた。
『えっと…碓氷君?サボるというのは一体…?』
「っ!…監督のこと考えててあんたのこと忘れてた」
『…あ、はは…』
頭のぶっ飛んだ発言に突っ込みを入れようとしたのだが、私の意識はそこでプツリと途切れてしまった。
***
だるい授業が全て終わった後、俺はクラスメイトの誘いを断りながら帰る準備をしていた。
秋組の旗揚げ公演までもう一ヶ月もない。
兵頭に負けたくない気持ちはもちろんだが、今はそれ以上に舞台を成功させたいという思いもあり、柄にもなく本気になっている。
「万里くん!」
「おう咲也、お前も帰んのか」
「うん、一緒に帰ろう!」
「真澄は一緒じゃねえの?」
「それが今日は早退したみたいなんだ」
「へえー、珍し」
最近は本番近くということもあり、寄り道せず帰るせいか咲也と真澄と一緒になることが多い。
そういえば、今日は一度もなまえを見かけなかったな。
お気に入りの場所とやらにも来なかったし。
会って話す機会が大幅に減り、こっちはストレス溜まりまくりだというのに。
あいつの行動というか、気持ちがいまいち分からない。
「あれ?なんか中が騒がしいね」
「三角さん一成さんあたりが騒いでんじゃね?」
寮の前まで帰ってきたあたりで、いつも以上にうるさい声が聞こえてきた。
気にせず中に入ったが、その数秒後俺は誰よりも声を上げることになった。
ああ、そうか。
今からお昼明けの授業が始まるんだっけ。
確か移動教室だったたず。早く準備しなきゃ。
頭の中では分かっているのに、どうしても身体が重くて動かない。
『…ごほ』
心なしか寒気までしてきたけど、これはまさか…。
「具合でも悪いの」
『…あれ、碓氷君?』
「もうみんな次の授業に移動した」
ついさっきまで賑やかだったのに、いつの間にか私と碓氷君の二人だけとなっていた。
『…私は大丈夫だから、碓氷君も行きなよ』
「無理」
『何でよ』
「サボるチャンスは逃さない」
『あはは、そーゆーこと』
保健室にでも連れていってくれるのかな、なんて期待してみたけど碓氷君は一向に動こうとしない。
どこか真剣な表情で一点を見つめている。
私は私で頭がふわふわし始めてきた。
『えっと…碓氷君?サボるというのは一体…?』
「っ!…監督のこと考えててあんたのこと忘れてた」
『…あ、はは…』
頭のぶっ飛んだ発言に突っ込みを入れようとしたのだが、私の意識はそこでプツリと途切れてしまった。
***
だるい授業が全て終わった後、俺はクラスメイトの誘いを断りながら帰る準備をしていた。
秋組の旗揚げ公演までもう一ヶ月もない。
兵頭に負けたくない気持ちはもちろんだが、今はそれ以上に舞台を成功させたいという思いもあり、柄にもなく本気になっている。
「万里くん!」
「おう咲也、お前も帰んのか」
「うん、一緒に帰ろう!」
「真澄は一緒じゃねえの?」
「それが今日は早退したみたいなんだ」
「へえー、珍し」
最近は本番近くということもあり、寄り道せず帰るせいか咲也と真澄と一緒になることが多い。
そういえば、今日は一度もなまえを見かけなかったな。
お気に入りの場所とやらにも来なかったし。
会って話す機会が大幅に減り、こっちはストレス溜まりまくりだというのに。
あいつの行動というか、気持ちがいまいち分からない。
「あれ?なんか中が騒がしいね」
「三角さん一成さんあたりが騒いでんじゃね?」
寮の前まで帰ってきたあたりで、いつも以上にうるさい声が聞こえてきた。
気にせず中に入ったが、その数秒後俺は誰よりも声を上げることになった。