サイト収録・外伝
「おーい! 伝言、ちゃんと言ってきたぞー!」
Y学園にある風紀タワー。
その頂上からY学園を見下ろしていると、高祖父──もとい妖怪ガッツKが私の元に戻って来た。
「ありがとうございます、伝えに行ってくれて」
「わざわざ俺の様子を見に来てたなら、お前がアイツに直接伝えに行けば良かったんじゃないか?」
「そういうわけにもいかないんですよ。元々私は別の目的のためにこの学園に来たから」
──ねぇ、気付いてるでしょ?
私が振り返ると、そこにいたのは妖怪パッド。
妖怪パッドは宙を漂いながらこちらに近付くと、私の隣までやってきてから浮遊を止めた。
《突然呼び出さないでくださいよ》
「ふふふ。でも、驚いたでしょう?」
《……今の私はただの妖怪パッドですから》
妖怪パッドの言葉に、私は静かに笑みを浮かべる。
「さて。それは、どうかしらねぇ?」
《……どういうことですか》
「運命は相互的関係にある、ってことよ」
お母様とお父様みたいにね。
懐の中に入っている青い手帳に触れながら、私は妖怪パッドの真っ暗な画面を静かになぞった。