台詞ネタ集

◎ 茨木童子√における世界線について

・この世界の夢主は大体pixiv本編軸の夢主と同じ
・元々本編と同じだったけど諸々あって悪女になった√
・なんだかんだでいい子タイプじゃなくてガチな悪女
・この世界の茨木童子はちょっぴりrrknかも……?
・この世界線ではIちゃんが存在しない

*倫理的に危ない描写があります、
*センシティブな描写があります
*本当に大丈夫ですね?





◎ 天野家長女が真実を知った日。

(……これが、真実なの?)

 茨木童子√のターニングポイントは天野ケータの記憶。
 本編では天野ケータの記憶消去に関する事実をケータ自身の口から聞けていたので自身の中で感情を昇華できていたものの、この世界線で夢主は天野ケータの記憶消去の真実を本編よりも早い段階で知ったためSAN値チェックで大失敗してしまった。

「……ねぇ。私、茨に謝らなくっちゃ」
「夏菜……?」
「鬼族の復権なんて、ずっと馬鹿らしいって思ってたの。でも、やっと分かったわ……大切な人の名誉を取り戻したいって思うのは、当然のことだもの。今なら……その気持ちがよく分かる」

 父親の名誉を奪われたことにショックを受ける夏菜。
 元々夏菜は人間(家族・友達)と妖怪(どっちかといえば妖怪というより妖魔界?)に依存していたものの、信じていた存在に裏切られたことで拠り所がなくなり人間も妖怪も信じられなくなる。

「茨。ねぇ、私……何を信じて生きたらいいの?」
「……俺を信じろ。俺は決して、夏菜のことを裏切らない」
「あぁ、本当に……?」
「この命に誓って」
「ずっと、一緒にいてくれる?」
「……約束するさ。永遠に、俺は夏菜の側にいる」
「……ありがとう、いばら」

 この時点で茨木童子は自身の気持ちを理解する。
 愛という言葉で表現できないような濁った感情──庇護欲・独占欲・支配欲に近い感情が茨木童子を支配し、目の前の夏菜を自分だけのものにするために弱っているところにつけ込む。
 むしろ茨木童子は悪鬼だからこれくらいやりそう。
 本編の茨木童子は鬼ぃちゃんだから夏菜が弱ってる時は優しく寄り添うだろうけど、この世界線の茨木童子は弱ってる獲物がいたらパクッと食べそうまである。



◎ 天野家長女と鬼族。

「──まさか、お前が生きていたとはな……茨木童子」

 茨木童子のツテを使って夏菜は酒呑童子と接触する。

「それで、その娘は何者だ?」
「あ〜っ……今の俺の主、だな」
「は??」
「コイツの双子の妹が朱夏様の生まれ変わりなんだよ」
「な……!?」
「何だと!? 本当に、姫……なのか……ッ!?」
「俺も確認したから間違いない」

 無表情のまま静かに座り続けている夏菜。
 茨木童子から自身が助かったのも鬼姫を見つけられたのも全て夏菜のおかげだと聞いた酒呑童子たちは夏菜にたんまりと褒美を与えようとするが、夏菜はその全てをことごとく断り「お礼の代わりに提案を受け入れてほしいの」とだけ告げる。

「あなたたちの目的は、妖魔界における鬼族の復権をすること。そのために私の妹が持っている朱夏の力を使い、妖魔界における鬼族の復権が叶ったのち人間界と妖魔界を完全に支配する……で、認識は間違ってないかしら?」
「……あぁ、間違いない」
「大前提として話すけれど、うちの妹は朱夏の生まれ変わりと言ってもまだ中学校にも入ってない……それと、残念ながら一般人生まれなもので政をするには頭が凡人すぎるのよ」
「…………何が言いたい」
「表舞台に立って代表をするのはうちの妹に。裏で政を動かす権限は私に。私に全てを託してくれるなら、ちょっと時間はかかるけど妖魔界だけじゃなくて人間界の支配権も献上してあげる」
「お前がそうまでする目的は?」
「父さんの名誉を回復するためよ」
「父……今生の姫の父にも当たる人物のことか?」
「父さんの名前は天野ケータ。名前、聞いたことない?」
「っ!? まさか、あの魔導鏡使いが……!?」
「えぇ。伝説のウォッチ使いとして人間と妖怪の架け橋となっていた父さんの記憶を、あろうことかエンマは消去した……まぁ、実際はその背後にいる妖怪評議会が黒幕なんだけど。私の目的は父の名誉を取り戻し、茨の願いを叶えることにある」
「なぜ、お前が茨木童子の願いを?」
「……私を愛してくれた眷属に、恩義で報いてもいいでしょ?」

 その言葉を聞き、思わずフリーズする酒呑童子たち。

「茨木童子……お前、幼児趣味だったのか」
「誤解だ兄者! 第一、夏菜の中身はそれなりの年齢だ!」
「あ?」
「あぁ、私転生者なのよ」
「成程……ただの子供ではないということか」
「そういうこと。もちろん、目的のためなら──手を汚す準備だって、いくらでもできてるわ」



◎ 大悪女の生まれた日。

 ──大聖女・天野夏菜──

 人間界と妖魔界の統治者・天野ナツメの実姉。
 エンマ大王と妖怪評議会の陰謀により妖怪との思い出の全てが消えてしまった伝説のウォッチ使い・天野ケータの娘として生まれた彼女は父親の名誉を取り戻すため、類い稀なる演説によって鬼族の統治の正統性を説いて民衆を味方につけた。
 エンマ大王は全ての責任をとって妖魔王を辞任。
 その後釜として最強の妖魔王たる朱夏姫の生まれ変わりであり、天野ケータの娘でもある天野ナツメが妖魔王となった。

「誰もが幸せになれる世界にしましょう」

 天野夏菜は成人後、最年少で内閣総理大臣に就任。
 人間界と妖魔界の架け橋となった彼女は人間と妖怪の繋がりを強化する政策を実行。たった数年でUSAさえも退ける国力を手に入る強大すぎる権力を手にした後、彼女は総理大臣を退いた。
 誰もが幸せになれる国。
 それを実現するために、夏菜は戦争に踏み切ったのだ。彼女が目指しているものは、妖怪の力によって全ての人間が生き生きと暮らせる社会づくり。そのためには世界が邪魔だったから。
 
 もちろん夏菜は表舞台に立つことはない。
 彼女自身にヘイトが向かないように、別派閥にいながらも彼女の息が濃くかかっている政治家を総理大臣にしたのだ。影から政治を動かした彼女は、戦争という暴力で世界を支配した。
 妖怪の力によって豊かになっている日本。
 その外ではたくさんの死体を積み重なり、少年少女が銃を取り口減らしとして老人が使い捨ての駒となった。両親が子供を売り、子供が両親を売るような状況も少なくはなかった。

「もう二度と、戦争のない世界を!」

 争いの末に弱った国々は日本国の前総理大臣に縋った。
 彼女さえ戻ってきてくれれば。
 もう、こんな地獄のような状況が終わると信じて。

「大聖女さま……!」
「どうか、お恵みを!」
「お慈悲を! この世に平和を!」

 クーデターの末に天野夏菜は再び日本国の代表となり。
 世界の国々は誰もが天野夏菜に従うようになった。
 やがて天野夏菜の妹である天野ナツメが統治している妖魔界と共に人間界も治めると宣言したものの、あの天野夏菜の妹ならばと反対する者は誰一人としていなかった。

 ◆◇◆

「大聖女? 大悪女の間違いだろ」

 茨木童子が思わずと言った様子で呟いていた。
 広々としたキングサイズのベッド──天蓋から下ろされたカーテンの中で夏菜はただ静かに笑っていた。大聖女のくせして控えめな薄紅の口紅じゃなくて真紅の口紅が似合ってるところが滑稽で。
 まるで、今まで流れてきた血のようだ。
 薄紅のナイトランジェリーの間からは成長と共に豊満になった胸元が覗いており、ちょうど上裸になっていた茨木童子にふわりとしなだれかかった夏菜は口元に弧を描いた。

「あら。酷いわ、私ほど慈悲深い人間はいないわよ?」
「よくそんなこと言えたもんだな……」
「私が大悪女なら、茨は大悪鬼じゃないの? 私という大悪女を目覚めさせちゃった、わる〜い鬼」
「……ま、否定はできねぇな」

 そう言いながら、茨木童子は煙管を吹かしていたものの。
 つい、と夏菜の指が茨木童子の胸元に伸びる。
 分かっちゃいたけれどナイトランジェリーと言うにはあまりにも心もとない──そう、言うなればベビードールと呼ばれるそれに茨木童子は思わず唾を飲み込んだ。

「ねぇ茨。私、もっとも〜っと幸せになりたいの」
「……ったく。今度は何が欲しいんだ? 大聖女サマ」
「茨との子供が欲しいな〜って」
「……正気か?」
「大聖女と鬼族の子供だもの、祝福されるに決まってるわよ」

 もはや反射的に、茨木童子は夏菜のことを抱きしめていた。

「……もう、離してやれないぞ」
「上等よ。私こそ、絶対に逃がさないから」



 ──(自分たちだけが)ハッピーエンド──





・本当は短編ssにするつもりだったのですが、読み返していた時にネタ帳のセリフそのまま使った方がまだマシなレベルだと感じたのでss版は不採用にしました(遠い目)
・最後のシーンがss風になっているのはこのシーンだけやたら鮮明に想像できてしまったからです。やっぱり頭の中でキャラクターが動いてくれない時は執筆がそこそこ難しい🤔
・どうでもいいかもしれませんが『別派閥にいながらも彼女の息が濃くかかっている政治家』は水瀬くんだったりします。この世界の水瀬くんは夢主の謀略に巻き込まれ前世の記憶を思い出すこともなく暗殺されてお陀仏。フツーにかわいそう。
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