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ゴンの首を離し、クラピカとリルのほうにヒソカが向きなおったのと同時にヒソカの携帯が鳴った。

「うん、そう…わかったすぐ向かう♦️」

ヒソカが話している間も3人の緊張感は解けない。


「さてと…僕は二次試験会場に向かうとするよ❤️」

携帯を切り、レオリオを担ぎながらヒソカが言う。

「ヒソカ、レオ、どうする？」

「彼は合格だからね♦️2次試験会場まで運んであげるんだよ♦️ついて来れたらついておいで❤️」

そう言い残し、ヒソカはまた深い霧の中に消えて行った。
クラピカとゴンはその場から動けないでいたが、リルはすぐにヒソカの後を追う為走り出した。

「リル！」

「リル、ヒソカ、ついて行く」

そう言い残し、リルもまた霧の中に消えて行った。

「ねぇ、クラピカ」

「…なんだ？」

「リルって、強いよね。俺、ヒソカを目の前にしたら体がうまく動かなかったんだ。」

「…誰だってそうだろう。私も奴の凶々しい殺気には怖れを感じる。」

「リルは…怖くないのかな…」

「恐怖は感じていなかったようだな…ヒソカと同等かそれ以上の強さがあるのか…あるいは、恐怖という感情がそもそも無いのか…」

ヌメーレ湿原に入るときの一悶着。
その時にリルはヒソカから攻撃されても、怒りも恐怖も感じていないようだった。
言葉少ないリルは感情も乏しいのだろうと思っていたが、人面猿は呆気なく絶命したのに対し、リルは額が赤くなる程度のダメージしか受けていない。
やはりリルには底知れぬ強さがあるのだろうか…とクラピカは考察を巡らせた。

「あ！クラピカ！早く2人を追いかけなきゃ！」

「そうだな…しかし、この霧で追えるかどうか…」

「大丈夫！任せて！」

ゴンが先に走り出すとクラピカはそれについて行った。