ヒソカがサトツに、次攻撃したら失格だと告げられると、受験者達はヌメーレ湿原に足を踏み入れた。
続々とヌメーレ湿原の動植物に騙され、捕食されていく受験者達。
リルは絆創膏を貼ってくれたレオリオとクラピカとともに走っていた。

「霧が深いな…もう前の受験者達が見えないぞ。」

「あぁ…」

深刻そうに話している2人をよそにリルはまだ絆創膏が気になり額を触っている。

「レオ！レオ！これ、ナニ？」

「あ？絆創膏だよ、ばーんーそーこー！痛いとこに貼っとけば治る！」

「レオリオ、その説明はどうかと思うぞ。絆創膏は傷口からばい菌が入るのを防ぐものだ。」

レオリオの簡潔かつてきとーな説明にクラピカが補足する。
レオリオの呼び名がついに簡略化されたことには2人は突っ込まないでいた。


「レオリオー！クラピカー！リルー！キルアが前に来た方がいいってさー！」

ゴンの声が3人の前方から聞こえた。

「アホー！行けるもんならとっくに行っとるんじゃー！」

「アホー！」

「リル、レオリオの言葉遣いは覚えない方が良い。」


なんでもすぐに吸収してしまうリルに、レオリオの野蛮な言葉遣いを覚えて欲しくないクラピカはすぐさま静止する。
そんなクラピカの意図を知ってか知らずか、アホーってどんな意味？とリルが聞いてきたので、覚える必要のないことだとだけクラピカは教えておいた。