第1章 決意と旅立ち
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
山をいくつか超えて、かなり遠くまで来た
ここは何という山なのだろうか
そう思いながら歩いていると泣いている子供がいた
「うぅっ、ひっく、ぐすっ……」
私よりも年下の中性的な子供だった
髪は腰まで伸ばしてあり浅葱色の瞳をしている
もしかして迷子だろうか?それにしても何だか見覚えがあるような……
そう思いながら声をかける
『こんにちは。私は旅の者よ。ここで何をしているの?』
私はかがんで目線を合わせ、なるべく優し気な声色で話す
「とうさんたちとはぐれた……」
するとその子は自分の状況を話してくれた
どうやら家族といたらしいが、迷子になってしまい困っていたようだ
『そうなのね。じゃあ、私と一緒にお父さん達を探しましょう』
私は微笑みながらそう返す
『私の名前は時雨楓って言うの。貴方のお名前は?』
「……ときとう、むいちろう」
……!時透無一郎って、まさか原作の霞柱の?
確かに雰囲気はよく似ているし今の彼が霞柱の幼少期だと言われれば納得できる
ということは、ここは景信山だろうか
『無一郎くんって言うのね。とても素敵なお名前だわ』
それにしても……やっぱりかわいらしい
いや、男の子にかわいいって言うのは失礼かもしれないけれど……
子供を見てると癒される
前世の〝わたし〟も小さい子のお世話をしている時、こんな気分だったけ……
前世の記憶を辿っていると無一郎くんに話しかけられる
「その、おねえさんのなまえも……すごくきれい。かわいいおねえさんににあってる」
無一郎くんは私の名前を褒めてくれた
頬が少し赤く染まっている
『ふふ、ありがとう。私もこの名前、気に入っているの。それじゃあ、質問があるんだけれど……』
お礼を言った後、どこではぐれてしまったのか質問する
どうやら川に家族で行き、そこではぐれてしまったようだ
この場所は川からそこまで離れていないが探しづらいところでもある
それならここで待つよりは川まで移動した方が良いだろう
『じゃあ、今からお父さん達の所へ行きましょう。はぐれたらいけないから手を繋いでも良いかしら?』
そう尋ねるとこくりと頷く無一郎くん
私は彼の手を引いて歩き出した
無一郎くんの足跡が残っているのでこれを辿れば川に着くだろう
私は五感が優れているので、あとはそれを生かせば良い
……それにしても、無一郎くんの手は私のそれよりも小さい
私は彼とどのくらい年の差があるのだろうか
なんて考えている内に川が見えてきた
もう少し先の方に女性が見える
もしかしたら無一郎くんのお母さんかもしれない
早く息子さんが無事なのを知らせてあげた方が良いよね……
『無一郎くん、速いのは平気?』
「?うん」
私が無一郎くんを抱きかかえて走れば早く着くだろう
横抱き……よりは抱え込んだ方が良さそうだ
『無一郎くんが良ければ抱っこしてお父さんたちのところまで連れて行っても良い?早く着くと思うよ』
私がそう尋ねると無一郎くんは目をきらきらさせる
「ほんと!?」
反応が大きくてかわいい……
というか、私さっきからずっと無一郎くんをかわいいと思ってしまう
声には出さないでおこう
『ええ、本当よ。抱っこすることになるけど大丈夫?』
「うん!」
頭を大きく縦に振っている
ああ、かわいい……
かわいいものを見ると語彙力がなくなるあの感じだ
この感覚、前世以来な気がする
そんなことを考えながら無一郎くんを抱っこして走り始める
……これ、私だから良いけど一般人がやるには危ないな……
「は、はやい……かぜみたい」
『本当?』
これでも遅い方なんだけどな……
なんて考えている内に人影に近づいていく
私は無一郎くんを降ろす
少ししょんぼりしているようだ
さっき、楽しそうにしてたもんな……
『じゃあ、ここからは歩いていきましょう』
また手を繋いで歩き始める
すると向こうから女性が小走りでやってきた
「無一郎!」
女性が無一郎くんの名前を呼ぶ
あの女性がお母さんなのだろう
私は無一郎くんから手を離す
「かあさん!」
無一郎くんも小走りで女性の方へと向かった
「心配したのよ~急にいなくなっちゃうから……あら、こちらの女の子は?」
女性……無一郎くんのお母さんはきょとんとした顔をしている
綺麗な方だな……無一郎くんはお母さん似のようだ
「ぼくのこと、ここまでつれてきてくれたおねえさん」
『初めまして。無一郎くんのお母様ですね。私は時雨(名前)と言います。旅の者です』
私は名前を名乗る
旅の者は余計だったかもしれない……
でも、質問された時に気まずくなるよりは良いか
「そうだったのね~。無一郎を助けてくれてありがとうございます」
笑顔で私にお礼を言ってくれる
『いえ、そんな……人として当たり前のことをしただけです』
私がそう言うと無一郎くんのお母さんは
「そうだ、お父さんと有一郎にも知らせないとね。無一郎が見つかったって!そしてお嬢さん、お礼がしたいから私達の家に来ない?」
驚きの提案をされた
しかし断る理由はない
『では……お言葉に甘えて』
その後、無一郎くんのお父さんと有一郎くんと合流し、私は時透家へ訪問することになった……
ここは何という山なのだろうか
そう思いながら歩いていると泣いている子供がいた
「うぅっ、ひっく、ぐすっ……」
私よりも年下の中性的な子供だった
髪は腰まで伸ばしてあり浅葱色の瞳をしている
もしかして迷子だろうか?それにしても何だか見覚えがあるような……
そう思いながら声をかける
『こんにちは。私は旅の者よ。ここで何をしているの?』
私はかがんで目線を合わせ、なるべく優し気な声色で話す
「とうさんたちとはぐれた……」
するとその子は自分の状況を話してくれた
どうやら家族といたらしいが、迷子になってしまい困っていたようだ
『そうなのね。じゃあ、私と一緒にお父さん達を探しましょう』
私は微笑みながらそう返す
『私の名前は時雨楓って言うの。貴方のお名前は?』
「……ときとう、むいちろう」
……!時透無一郎って、まさか原作の霞柱の?
確かに雰囲気はよく似ているし今の彼が霞柱の幼少期だと言われれば納得できる
ということは、ここは景信山だろうか
『無一郎くんって言うのね。とても素敵なお名前だわ』
それにしても……やっぱりかわいらしい
いや、男の子にかわいいって言うのは失礼かもしれないけれど……
子供を見てると癒される
前世の〝わたし〟も小さい子のお世話をしている時、こんな気分だったけ……
前世の記憶を辿っていると無一郎くんに話しかけられる
「その、おねえさんのなまえも……すごくきれい。かわいいおねえさんににあってる」
無一郎くんは私の名前を褒めてくれた
頬が少し赤く染まっている
『ふふ、ありがとう。私もこの名前、気に入っているの。それじゃあ、質問があるんだけれど……』
お礼を言った後、どこではぐれてしまったのか質問する
どうやら川に家族で行き、そこではぐれてしまったようだ
この場所は川からそこまで離れていないが探しづらいところでもある
それならここで待つよりは川まで移動した方が良いだろう
『じゃあ、今からお父さん達の所へ行きましょう。はぐれたらいけないから手を繋いでも良いかしら?』
そう尋ねるとこくりと頷く無一郎くん
私は彼の手を引いて歩き出した
無一郎くんの足跡が残っているのでこれを辿れば川に着くだろう
私は五感が優れているので、あとはそれを生かせば良い
……それにしても、無一郎くんの手は私のそれよりも小さい
私は彼とどのくらい年の差があるのだろうか
なんて考えている内に川が見えてきた
もう少し先の方に女性が見える
もしかしたら無一郎くんのお母さんかもしれない
早く息子さんが無事なのを知らせてあげた方が良いよね……
『無一郎くん、速いのは平気?』
「?うん」
私が無一郎くんを抱きかかえて走れば早く着くだろう
横抱き……よりは抱え込んだ方が良さそうだ
『無一郎くんが良ければ抱っこしてお父さんたちのところまで連れて行っても良い?早く着くと思うよ』
私がそう尋ねると無一郎くんは目をきらきらさせる
「ほんと!?」
反応が大きくてかわいい……
というか、私さっきからずっと無一郎くんをかわいいと思ってしまう
声には出さないでおこう
『ええ、本当よ。抱っこすることになるけど大丈夫?』
「うん!」
頭を大きく縦に振っている
ああ、かわいい……
かわいいものを見ると語彙力がなくなるあの感じだ
この感覚、前世以来な気がする
そんなことを考えながら無一郎くんを抱っこして走り始める
……これ、私だから良いけど一般人がやるには危ないな……
「は、はやい……かぜみたい」
『本当?』
これでも遅い方なんだけどな……
なんて考えている内に人影に近づいていく
私は無一郎くんを降ろす
少ししょんぼりしているようだ
さっき、楽しそうにしてたもんな……
『じゃあ、ここからは歩いていきましょう』
また手を繋いで歩き始める
すると向こうから女性が小走りでやってきた
「無一郎!」
女性が無一郎くんの名前を呼ぶ
あの女性がお母さんなのだろう
私は無一郎くんから手を離す
「かあさん!」
無一郎くんも小走りで女性の方へと向かった
「心配したのよ~急にいなくなっちゃうから……あら、こちらの女の子は?」
女性……無一郎くんのお母さんはきょとんとした顔をしている
綺麗な方だな……無一郎くんはお母さん似のようだ
「ぼくのこと、ここまでつれてきてくれたおねえさん」
『初めまして。無一郎くんのお母様ですね。私は時雨(名前)と言います。旅の者です』
私は名前を名乗る
旅の者は余計だったかもしれない……
でも、質問された時に気まずくなるよりは良いか
「そうだったのね~。無一郎を助けてくれてありがとうございます」
笑顔で私にお礼を言ってくれる
『いえ、そんな……人として当たり前のことをしただけです』
私がそう言うと無一郎くんのお母さんは
「そうだ、お父さんと有一郎にも知らせないとね。無一郎が見つかったって!そしてお嬢さん、お礼がしたいから私達の家に来ない?」
驚きの提案をされた
しかし断る理由はない
『では……お言葉に甘えて』
その後、無一郎くんのお父さんと有一郎くんと合流し、私は時透家へ訪問することになった……