四話「鬼」
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
・
・
・
「へ~事務職しとるんか!また小難しい仕事やなあ」
「は、はは…そんなことないですよ」
『鬼仁会の組長には関わるな』と佐川さんから直々に忠告を受けたにも関わらず、その危険人物扱いされた男は今、公園のベンチに…しかも私の隣に座っている。なんなら饒舌に会話を交わしているし、通行人の誰もがこちらに目もくれないことから、端から見れば友好的な雰囲気に見えているのかもしれない。いや、ただ鬼仁会の組長があからさまな風貌過ぎて誰も近寄れないだけか。
あぁ、どうしてこうなった…
どうしようもない現状に困り果てながら曖昧な相づちを返していると、視界の端に見慣れた黒服が見えた。そして、その黒服は特徴的なポニーテールを揺らしながらこちらへ歩いて来ているではないか。
「(ま、真島さん…!気がついて!気がついたら声をかけてくれるだけで良いから…!)」
私利私欲の塊になりながらも、必死に行く末を見守っていると私の熱視線に気がついたのか、しっかりと真島さんと目が合った。あ、めちゃくちゃ嫌な顔した。
「…なんちゅー組み合わせやねん」
近づいてきてくれた眼帯の支配人の苦々しい表情とは打って変わって、私たち二人の顔はパッと明るくなった。ん?私たち?
「なんや、真島くんやないか~!元気しとる?またワシと喧嘩しに来たんか?」
「アホ言え、誰もアンタに用事なんか無いわ。俺は佐川に言われてコイツを回収しに来ただけや」
「は?このお姉ちゃんカタギと違うん?」
「「…げっ」」
佐川さん、忠告してくれたのにごめんなさい。でもやっぱり、写真の一枚も見せてくれない佐川さんも悪いと思うんです。
・
・
「へ~事務職しとるんか!また小難しい仕事やなあ」
「は、はは…そんなことないですよ」
『鬼仁会の組長には関わるな』と佐川さんから直々に忠告を受けたにも関わらず、その危険人物扱いされた男は今、公園のベンチに…しかも私の隣に座っている。なんなら饒舌に会話を交わしているし、通行人の誰もがこちらに目もくれないことから、端から見れば友好的な雰囲気に見えているのかもしれない。いや、ただ鬼仁会の組長があからさまな風貌過ぎて誰も近寄れないだけか。
あぁ、どうしてこうなった…
どうしようもない現状に困り果てながら曖昧な相づちを返していると、視界の端に見慣れた黒服が見えた。そして、その黒服は特徴的なポニーテールを揺らしながらこちらへ歩いて来ているではないか。
「(ま、真島さん…!気がついて!気がついたら声をかけてくれるだけで良いから…!)」
私利私欲の塊になりながらも、必死に行く末を見守っていると私の熱視線に気がついたのか、しっかりと真島さんと目が合った。あ、めちゃくちゃ嫌な顔した。
「…なんちゅー組み合わせやねん」
近づいてきてくれた眼帯の支配人の苦々しい表情とは打って変わって、私たち二人の顔はパッと明るくなった。ん?私たち?
「なんや、真島くんやないか~!元気しとる?またワシと喧嘩しに来たんか?」
「アホ言え、誰もアンタに用事なんか無いわ。俺は佐川に言われてコイツを回収しに来ただけや」
「は?このお姉ちゃんカタギと違うん?」
「「…げっ」」
佐川さん、忠告してくれたのにごめんなさい。でもやっぱり、写真の一枚も見せてくれない佐川さんも悪いと思うんです。